海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈上〉 (塩野七生ルネサンス著作集)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 214
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106465048

作品紹介・あらすじ

群雄割拠、他国の侵略も絶えないイタリアにあって、一千年もの長きにわたり交易で欧州を席巻、自由と独立を守りつづけた海洋国家ヴェネツィア。異教徒との取引にも積極的であった一方、聖地奪還を旗印にする十字軍に荷担しつつ、これを巧みに利用して勢力範囲を着々と拡大する-そんな現実主義者たちが地中海を舞台に壮大なドラマを繰り広げる。政治経済はもちろんのこと、そこに生きた人々の暮しぶりや息づかいまで詳述した、塩野ルネサンス作品中一番の大作。

感想・レビュー・書評

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  • ヴェネツィアを旅してみて、なぜこのような住むのに不便な地を選び、そこに都市を築いたのかということが不思議でした。ヴェネツィアの過去の栄光を見ただけに特にそれを感じたものです。その謎から本は始まります。1500年前のヴェネツィア建設。その立地故にむしろ、海の都(水の都ではなく!)として発展せざるを得なかった歴史は日本、英国などが貿易立国を目指さざるを得なかった背景と同じであり、面白いですね。後半はライバル・ジェノヴァとの死闘120年。ジェノヴァとの国民性の違いを通しても、ヴェネツィアがいかに独裁制を廃し、民主主義を貫こうとしていたか、またローマ法王からも自主独立を実現し、ビザンチン、イスラム文化との接点としての国際都市の役割を持っていたということは当時としては大変な革新的な国だっただろうと圧倒される思いでした。

  • 2012/01/09

  • ヴェネツィアの壮大な歴史がわかって面白い!!

  • ヴェネチア共和国の興亡史。この人の地中海シリーズと言えば、『コンスタンティノープルの陥落』『ロードス島の攻防』『レパントの海戦』の3部作が有名だけど、そのバックグラウンドとして当時の地中海世界を知るのに最高の1冊。この本を持ってヴェネチアに住んでみたくなる。 下巻はヴェネチアが「亡」に向かうからか、上巻ほどの高揚感がないのが難点。

    しかしカテゴリ分けに悩む一冊やなぁ。

  • ローマ帝国滅亡後のヨーロッパが気になり
    読みまくってます。この手の本を。

    ヴェネチアに関する興亡を描く上巻だけど
    まず地政学的な思考の勉強になります。
    この本は。


    ローマ時代を把握してから読んだほうがいいけど
    読んでみなはれ〜。

  • ・天然資源は塩しかない、人的資源も不足
    ・そこを通商条約でカバー
    ・共同体の利益追求
    ・ライバルはピサ商人とジェノヴァ商人
    ・ヴェネツィアは、「宗教の介入」を元首を国民から選ばれた代表にすること
     「人の欲望」を議員を世襲制にすることで抑えることとした
    ・人間の良識を信じないことを基盤としていたヴェネツィア共和国政体は長く存続した
    ・ヴェネツィアの運河は、船を通す未知としてよりも、水を通す未知として作られた(洪水の危険、水が腐り伝染病の原因になる危険)
    ・一個人に権力が集中することを避けてきたヴェネツィア共和国では政治的暗殺が一度も起こらなかった
    ・地位の上下を問わず誰もが無防備で街中を歩けた珍しい国
    ・「奉仕の騎士」精度

  • 圧巻、塩野歴史絵巻。
    ヴェネツィアの興亡を丹念に描いた傑作。
    実際に訪れた跡に読んだので、情景が目に浮かび、一気に下巻まで読み通した。
    なぜ、あのような特異な土地の小さな国家が、かくも長い期間、地中海の覇者として隆盛を保ってこれたのかがはっきりと分かる。

  • 目からウロコの一冊 塩野作品で一番好きな1冊

  • 史上最も長い政体を保ったヴェネツィア共和国の1000年の歴史を語る塩野七生女史の長編。

    地中海史において、強国として君臨し続けたにもかかわらず、日本でその歴史を記載した書籍があまり多くないだけに、通史を読みやすく構成してくれた女史の力量に感謝。

  • 小国の政治はこうあるべきだ。
    すべての政治家に読んで欲しい一冊。

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