「子供を殺してください」という親たち 1 (BUNCH COMICS)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784107719973

作品紹介・あらすじ

家族や周囲の教育圧力に潰れたエリートの息子、酒に溺れて親に刃物を向ける男、母親を奴隷扱いし、ゴミに埋もれて生活する娘…。現代社会の裏側に潜む家族の闇と病理を抉り、その先に光を当てる――!! 様々なメディアで取り上げられた押川剛氏の衝撃のノンフィクションを鬼才・鈴木マサカズ氏の力で完全漫画化!

感想・レビュー・書評

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  • 同業の友人に勉強になると勧められたのがきっかけ。
    これがノンフィクションだというのが衝撃。
    精神疾患患者とその周りの家族の苦悩がリアルに描かれていて、目を覆いたくなる場面も多かった〜。
    困っている人に優しい世の中であってほしい。

  • 事実は小説よりも奇なり…いや、鬼なり?危なり?

  • 重度の不眠症で心療内科に通院しているのもあり、関心を持って読んだ。何故、心療内科に通うのか。それは、例えば「酷い眩暈」「発汗」「動悸」などの症状を訴え「眠れないんです」とまず内科にかかっても「眠剤」が処方されるだけで、眠剤の作用は「眠らせる」だけなので、「眠りにつきやすい脳の状態を作る」ものではないからだ。安定剤と組み合わせて初めて、眠剤は効果を発揮する。眠れないのは眠気が来ないほどに脳みそが常に覚醒状態にあり、休むと言う事が出来ないからで、それは「内科」の医師には解らない領域だからだ。
    精神科ではなく心療内科なので、殆どの人が私も含め「普通の人」に見える。精神科にかかるほどでもないが「どうしても眠れない」などの症状があり、それを内科などの医師に相談した場合に心療内科へ、と勧められるからだろう。待合室では暗黙の了解で「私語厳禁」である。大体の人が無言で隣の人と話す事もなく、自分の番号札の番号が呼ばれる順番を根気よく待っている。が、中には診療所が開く前に、地べたで寝ている人や、明らかに何日も風呂に入ってない状態で来ている人もいる。でも、ここに自分一人で来ていると言うだけで、一つのハードルは越えているのだ。

    私の下の弟は、辛うじて高校卒業してから働いている職場で働き続けているのでまだいいのだが、完全に汚部屋の住人で、その部屋にいるのが「当たり前」に思っている。いい年をして、子供の玩具みたいなガラクタを買い続け、恐らく母親がいなくなればやかんでお湯の一つも沸かせない様な奴だ。夜中に急に大声を出したり、風呂の中で歌い出したり、恐らくなんかしら病んでるんだろうと思うが、母親との依存が強い為、繊細がゆえに…と言う言葉で片付けてしまっている。だから「子供を殺してください」と言う親の気持ちが私には解る。弟は何の為に、生きてるんだろうと思うからだ。結婚する事もなく、どんなに夜遅く帰っても自分で自分の晩ご飯を済ませてくることもない、いつまでも中学生みたいな精神状態で、母親がいなくなれば「何も出来ないおっさん」でしかなくなる。母親より先に死んだ方が本人の為になるんじゃ…と思う事もしばしばだ。

    アルコールであろうとなんであろうと、依存体質である人間は「依存」を認めない。自分の中では解っているが、それには「これこれこう言う理由があるから」と勝手に合法化してしまうのだ、本人だけの理屈の中で。依存は何も生まない。人間が成し遂げなければならないのは共存ではないだろうか。

  • あ、話に聞いたことがある状況、あれってもしかしてこれと同じだったのかな? が、第一印象。世の中にはまだまだ知らない病がいっぱいある。

  • 家族や周囲の教育圧力に潰れたエリートの息子、
    酒に溺れて親に刃物を向ける男、母親を奴隷扱いし、ゴミに埋もれて生活する娘…。
    現代社会の裏側に潜む家族の闇と病理を抉り、その先に光を当てる――!!
    様々なメディアで取り上げられた押川剛氏の衝撃のノンフィクションを鬼才・鈴木マサカズ氏の力で完全漫画化!
    統合失調症など精神病院のケアが必要なのに繋がっていない青少年を、精神病院に説得して入院させるなど医療機関のケアに繋げる仕事している押川剛氏が所長している精神保健所の奮闘を、弁護士の両親の息子で学業のつまづきが原因で統合失調症になり家族に暴力を振るうなどしている慎介、アルコール中毒による事故や事件を繰り返す則夫、統合失調症になり加害妄想などで迷惑行為を繰り返す則子のケースを通じて描く1巻。

    本人にどう病識つまり自分がおかしくなっているか、治療をすることを説得して入院させる苦労はもちろん、医療機関に入院するなどして治療しても親から受け継いだ凶暴性や固定化した妄想まで治すことはなかなか難しく、子供から離れて暮らすことを選び両親が子供を棄てるように逃亡するケースも珍しくないことを、しっかり描かれていて、「両親が子供に自分の願望や欲を押し付けて、温もりがない育ち方をした子供の歪みが、病として現れる」問題家庭の病み方が凄まじく、読んでいて心を締め付けられるが、「子供を被害者に加害者にもしないため何が出来るか」(Mr.Childrenの「タガタメ」の歌詞)考えさせられた硬派な社会派漫画。

  • 1巻は読まなくていい。読むとしても、2巻を読んでみて合いそうだったら読む程度で問題ない。

    はじめは1話完結型の作品にしようとしていたようだけど、省略し過ぎてなにが描きたいのかわからない中途半端なものになってしまっている。明らかに描き方が悪いので、ストーリーが好みかどうかを判断する材料にはならない。

    2巻以降はだんだんしっかり描くようになっているので、1巻のような薄っぺらさはだいぶマシになっている(それでもかなり簡略化しているとは思うが、構成上仕方がないと思える範囲)。うまくいった話もあればそうでない話もあり面白いと思う。

    子供がもともとヤバいパターンか、母親がヤバいパターンか、どちらもヤバいパターンがほとんど。父親はだいたいヤバい。親ガチャでも子ガチャでも外れたら地獄だな、と思う。

  • 行政も家族も限界になったら、どうすればいいのか。。家族の問題は表からは見えづらい。

  • 読んでてしんどい、、
    子どもが問題を抱える場合、家族や周りの影響を受けていることも多い。
    学校にいる間は先生とかスクールカウンセラーが介入してくれることもあるけど、大人になって家族の間での問題になると表面化して医療につなげるって難しいよね。
    精神科医も大変なんだろうけど、もっと根気よくつきあって治療に当たってくれたらいいのにって思ってしまった。入院して落ち着くなんてまぁ想定内やん、、

  • 原作よりも漫画の方がストーリー仕立てになっていて分かりやすいと思いました!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    色々な家族が居るものですねぇ…なんとなく世間体を気にして子供にあれやこれややらせる親の子がこのような漫画の例に載っている人間になりやすいのかな…? と思いましたねぇ…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    まあ、読んで決して明るい気持ちにはならない漫画なんですけれども…怖いもの見たさで読んでみるのもアリかと存じます…。

    さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 親も大人じゃない。

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