TUGUMI(つぐみ)

著者 :
  • 中央公論新社
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レビュー : 149
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120017759

作品紹介・あらすじ

二度とかえらない少女たちの輝かしい季節。光みちた夏の恋の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 「この夏は楽しくて、一瞬だったような、すごく長かったような、不思議な気がする」
    そんな夏がかつてあった。強烈に心に刻まれる、忘れられない夏が。

    学校へ行ったり就職したり、結婚したり子供を産んだり。
    人は変化の激しい社会の只中で、前へ前へと進んでいく。
    それでもふと立ち止まり、秘かに心の奥の引き出しに留めておいたものをそっと取り出しては眺めたい時もある。
    人には言わないけれど独り微笑む、そんな一瞬が。

    ひと夏の恋はやはり切ない。
    けれど、渇いた心を潤すエッセンスは大人になればなるほど必要。

    何十年ぶりに再読。
    読んでいると、ユーミンの「Hello, my friend」が何度も脳内で繰り返される。
    あー、今年の夏ももう終わっちゃう。

  • 「キッチン」に続いて読んだけど感覚的にはこちらが好きかなぁ。若い頃にこんなホットな一頁を持つ人は幸いだよね♪ 語り部役のマリアをはじめ従姉妹の つぐみと陽子もなんて印象的な連中だろう。とりわけ つぐみの言動は魅力的過ぎる!吉本ばなな と言えば この2作に代表されるけど、今読んでも鮮度十分な刺激的な面白さです(^^)

  • 昔から、そして今でも、大好きな本についてはうまく書けない。

    引越しのときに見つけた読書感想ノートに、3年生の私は
    「まりあのように過ごしたい。つぐみのように生きたい。」
    とだけ書いていた。

    先生からのコメント欄には、「それは例えばどんな過ごし方かな?具体的に書いてみよう」とも「どういうシーンが心に残ったか教えて欲しいな」とも書かれていなかった。
    ただ、「まっとうするということ。」とあった。

    15年経っても、ちゃんとした読書感想文はまだ書けそうにもないけれど、何度読み返してもやっぱりそのたびに、まりあのように過ごしてつぐみのように生きて、まっとうしたいと思う。変わらない自分に苦笑しながらも。

  • 綿々と続いてきた故郷でのある区切りのひと夏のお話。
    吉本ばななの描く人物ってほとんどが善良なんだけど押しつけがましくなくて好きだ。とうの「つぐみ」に私はそれほど魅力を感じられなかったからあまりのめりこめなかったけど。

  • つぐみを見てるとスッキリする。
    純粋なひとはもろくて強い。

  • 面白かった。女子大学生が、育った地へ帰省して従姉妹と過ごす夏のお話。犬は死んでしまったけれど、特に何かが起きるわけではない。けど、何も起きない日常に、なんか涙が出そうになる。とても美しい小説です。

  • 誰しもが心に持っているだろう一夏のふわっとしたセンチメンタルな風景画。
    美しくも儚く、粗暴なツグミという矛盾。
    そして
    そっと主人公の心に刻み込まれるキラキラとした夏の情景。

    これを吉本ばなな特有のシャッターを通して見る。

    雪国とはまた違う、美しいと表現するのもまた違う、儚く淡くノスタルジックな小説であった。

    同じ景色をこう表現するのか。
    表現がみずみずしい。少し過度にも感じたが。
    言葉の表現の幅について今一度考えた。

    小説の終焉部の
    夜の海に立っていた恭一がどれほどつぐみを好きかということも、陽子ちゃんの涙の重さも、それは伝えられない大切な心の宝なのだから。
    そうやって、私の、夏は、終わりを告げた。

    に全部もってかれた。
    鳥肌が立つ。
    句読点の打ち方にじんわりとそっとしまう心の扉の音がきこえてくるようだ。

  • いつだって全力で笑い、怒り、泣き、ふざけ、叫び、恋をし、走っていく、つぐみはそういう女の子でした。あまりに突飛過ぎて怖くなるほどに。だから、全てを出し切り空っぽになった心と身体は、もうそのままこの地で潮風に吹かれて無くなってしまうような気がしていたのです。感情と行動が一直線で、そこに迷いや引き返しがない。自分の命を両腕身体いっぱいに抱え生きている者には、闇より怖いものなどない。そしてその傍若無人な危うさを受け止め支えてくれる人達がいる、だから彼女は誰よりも強く生きられるのだと思います。出会いと別れと再会、そして秘密を共有し合ったひと夏のストーリー。

  • つぐみみたいな人、好きだな。
    ただ、近くで友だちにというよりも、遠くでみていたい。

  • 2度とかえられない
    少女たちの輝かしい季節

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著者プロフィール

吉本ばなな(本名:吉本 真秀子 よしもと まほこ、旧筆名:よしもと ばなな)
1964年、東京都生まれの作家。日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞。また「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞、デビュー作となる。
1989年『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。1996年イタリアのフェンディッシメ文学賞(35歳以下部門)、1999年イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門を受賞。2000年『不倫と南米』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。その他代表作に、映画化された『アルゼンチンババア』などがある。
海外での評価が高く、著作が多くの国で翻訳されてきた。

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