- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120017759
感想・レビュー・書評
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この頃の吉本ばなな作品が好き。
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久々に読んだ。初めて読んだ高校生の頃と変わらない輝きがある。
海辺の町を舞台にして、夏に必要なものがすべてそろった最高の一冊だった。
作者の文章が淡くキラキラしてて本当にこの物語にマッチしている気がする。
妙に淡々としている展開も好ましい。
これは自分の中で特別な本。 -
面白かった。女子大学生が、育った地へ帰省して従姉妹と過ごす夏のお話。犬は死んでしまったけれど、特に何かが起きるわけではない。けど、何も起きない日常に、なんか涙が出そうになる。とても美しい小説です。
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誰しもが心に持っているだろう一夏のふわっとしたセンチメンタルな風景画。
美しくも儚く、粗暴なツグミという矛盾。
そして
そっと主人公の心に刻み込まれるキラキラとした夏の情景。
これを吉本ばなな特有のシャッターを通して見る。
雪国とはまた違う、美しいと表現するのもまた違う、儚く淡くノスタルジックな小説であった。
同じ景色をこう表現するのか。
表現がみずみずしい。少し過度にも感じたが。
言葉の表現の幅について今一度考えた。
小説の終焉部の
夜の海に立っていた恭一がどれほどつぐみを好きかということも、陽子ちゃんの涙の重さも、それは伝えられない大切な心の宝なのだから。
そうやって、私の、夏は、終わりを告げた。
に全部もってかれた。
鳥肌が立つ。
句読点の打ち方にじんわりとそっとしまう心の扉の音がきこえてくるようだ。 -
フランスに住んで、久しぶりに日本の小説が読みたくなって手にした1冊。吉本ばなな初めて読んだ。彼女の手から溢れてくる表現の豊かさに、日本語の美しさを改めて感じた1日だった。
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よしもとばななさんの著書の中では、好きです。
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西伊豆土肥が舞台と聞いて、一気読み。
秋になった季節の描写が秀逸。
映画は、同じ西伊豆の松崎町が舞台とのこと。
映画も見てみたくなった。 -
2014.7.6再読
中学生のときの初読から、もう何度読み返しただろうか。この本は、間違いなく私に本の魅力を教えてくれた、年齢を重ねながら何度読み返しても「やっぱり好きだ」と思える、特別な一冊だ。捻くれた憎たらしい子のはずなのに、何故こんなにも魅力的なんだろう。夏が始まるこのタイミングで読み返して、やってくる夏が楽しみになった。ずっと☆5ツを付け続ける一冊なんだろうな、と思う。