言壺(ことつぼ)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 49
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120023804

作品紹介・あらすじ

ひとつの言葉が世界を変えた-万能著述支援用マシン"ワーカム"を結ぶニューロネットワークに、ある時、異次元言語空間が生まれた。ネット内で変容し増殖する異次元は、人々の言語中枢を侵蝕していく。そして世界は…。

感想・レビュー・書評

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  • 読み進むごとに、自分の中の言葉の意味が崩れていき、言葉って何だろうと考えることとなった作品。概念を生み出すのは言葉なのだなあ。

  • SF。言語SF。連作短編集。
    やはりこのジャンルは苦手。
    ストーリー性のある「似負文」なんかはわりと楽しめたが、全体的には読みずらい。

  • 「私を生んだのは姉だった」
     ポンと言語空間に放り込まれた一文で、世界は歪み変容する。
     そうして生み出される物語の数々は、言葉というものの持つすさまじい可能性をつきつけてくるかのようだった。何というか、この人はまさに「作者」なのだ、と思わせられる。

     言葉と言葉の連結、連動、イメージの膨張…ああ、これが、という感覚が気持ち良いような不安なような、くすぐったさ。
     各短篇の最後の一文のチョイスがまた好き。

     「乱文」の章では思うがままの悪文っぷりにちょっと笑ったけど、やっぱりひたすら読みにくく、いろいろな意味で敗北感を味わう。

  • 人工知能による文章作成支援機能によって言葉が統制されている世界に挑む男や、言葉の木を切る樵の娘の物語。言葉は規制があるから成長し、自由になろうとするのです。

  • 文章表現の独自性に焦点を当てた話は面白いです。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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