アンハッピードッグズ

著者 :
  • 中央公論新社
3.14
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本棚登録 : 111
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120029417

感想・レビュー・書評

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  • マオの思考にどこか共感してしまい、このふたりは永遠にこの距離感のまま過ごすのだろうなぁと思った。この言葉を言ったら確実に刃になると分かっていても吐きたくなることあるなぁと。

  • 1999年刊行。著者には珍しい恋愛もの。
    真緒と岳(ガク)はパリで犬の弁慶と共に暮らしている。
    ある日、岳は空港で置き引きにあって困っていた日本人の新婚カップルを連れて帰ってくる。
    激しい場面、激情にかられる場面があるわけではなく、淡々と進む中に変化が織り込まれている。
    面白かった。
    (図書館)

  • 久々の近藤史恵さん。めずらしく恋愛もの?と思いながら読み進めていったら、いつもどおり、冷たいナイフが待っていました。
    パリでおしゃれな生活をしている、おしゃれな関係のふたりのもとに転がり込んできた平凡で幸せそうな新婚夫婦。
    壊してしまいたい、という欲望、なんだかわかる気もする。
    そして、その壊してしまいたいという欲望に負けてしまう関係性・・。

    ヴェルサイユ宮殿の一コマ。待ち合わせになかなか現れない仲間がいるなら、電話でもラインでもすればいいのに、と思って発行年度を見て納得。
    海外に行ったら日本の携帯が使えない時代がありましたね!

  • 近藤史恵さん、ミステリーの方が好きかな。

  • パリで暮らすガクとマオ。パスポートを取られ困っていた新婚の都筑夫妻を助けたことから、不協和音が鳴りはじめる。

    ガクが好きではなかった。
    どうにも煮えきらなくて、嘘つきで。
    でもきっと、魅力的なのでしょうね。
    最初から何かが起こりそうな雰囲気プンプン。
    なるようにしてなったかなという感じ。

    最後のどんでん返し?は、マオよりも飼い犬弁慶のためにも良かったなと思いました。

  • 著者初めての「恋愛」小説、とのこと。

  • 表紙を見て「とってもパリな感じだな」と思っていたら舞台がパリだった。
    真緒のようにカラリ、サラリとは生きていけそうにない。
    こんな状況になったら、とてもとても相手の行動が気になるよ。

  • ヴェルサイユ宮殿はいつも混んでいるのかしら。 私が行ったときも
    入るのに1時間以上かかった記憶があるな・・・

  • 最後のどんでん返しにびっくり。
    でもそのお陰で読後感は不思議とすっきりした感じ。

    ガクとマオ、好きだな。でも何とも言えない関係。4人の関係性、すごく複雑な思いで読みました。

    すごく面白かったんだけど、「壊してみたい」という感覚に共感しきれなくて、ちょっとモヤモヤ。

  • Amazon内容紹介の引用「幼稚園からの知り合いである真緒と岳は、パリで犬の弁慶と共に同棲している。恋人のような、ただの腐れ縁のような関係の二人。ある日、岳は空港で置き引きにあって困っていた日本人のカップルを連れてアパートへ帰ってくる。パスポートが再発行されるまで、と二人をしばらくの間部屋に泊めることにした真緒と岳。奇妙な同居生活は、ある偶然のいたずらを境にして、四人の関係を微妙に歪ませてゆく……。」
    今までの著者のイメージから想定していた雰囲気とは全然違ってた。こういう作品も書けるのか??とちょっと意外だった。けど、いかにもパリ的な全体の雰囲気、淡々とした心理描写、いろんなお料理の描写等々、なかなか、楽しませてもらいました。『タルト・タタンの夢』シリーズでも感じたけど、この著者の描くいろんな料理がほんとに楽しい。きっとすごいグルメなんだろうな。
    最後に仕掛けられたどんでん返し、真緒に肩入れしていたわたしはほっとしたけど、日本人カップルにはちょっとお気の毒^^;

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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