そこにいる人

著者 :
  • 中央公論新社
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レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120029424

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  • 初めての恋に胸をときめかせる大学生の直子。だが彼女は恋と大学生活だけを楽しむ事はできなかった。
    重い病気をもつ姉がいるため、いつ緊急事態になるか分からないからだ…。

    父母は病気の姉が一番大事で、自分は二の次だと疎外感を覚える。小さい頃は特に辛いだろう。親に構われる姉が羨ましい。
    けれども姉からすれば、進学はおろか、自由に外出もできず夜更かしすらできない体が恨めしい。年の近い姉妹、憎めたら楽だろうと思ってしまった。
    164ページと短い物語ですが、ずっしりとした読後感です。少々気が滅入りました…。

  • 病気の姉を持つ直子が、時には意地悪に、時には不安になったりしながら、家族の中での自分の位置に疑問を持ちながらも、自分なりに結論を出す。
    合コンで知り合い、直子に一目惚れした谷村や、逆に直子が想いを寄せる森下も共に魅力的でいい味を出している。
    肝臓移植を申し出た直子への両親の対応には読んでいて心を撫で下ろした。
    姉妹それぞれの人生を大切に考える両親の思いがはっきしたところで直子の不信感も払拭され全てが澄み渡ってゆく。
    重い内容だがドロドロしない描写が心地良い。

  • 面白かった。
    こんなすばらしい人ばかりが大学にいるわけないだろう。とも思ってしまうが、
    しかし、とてもよかった。
    「生きるとはどういうことか」というのがテーマ。

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