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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784120029776
感想・レビュー・書評
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中国清朝の太祖ヌルハチの第14子として生まれ、兄太宗ホンタイジ、そしてその子ども順治帝の側近として中国統一を成し遂げたドルゴンの生涯を描いた作品。
みずからも王位継承者であり、父の死後の後継者争いで母を失うなど立場も不安定な中、兄太宗に知力を持って引き立てられ、時に兄の指示に戸惑いながらも国の発展に力を尽くしてゆく。その窮屈ながらも自らの能力を振るえる日々にやがて自分の目指す野望を自覚するに至る。
主人公の合わせ鏡として近習の漢人奴隷がいい役割を果たしている。あくまで二番手として生きた能吏。最後は少し物悲しくもあるけれど、清朝の躍進にこのような人がいたことに興味を覚えた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
王道の歴史小説といった感じだった。騎馬民族が中華を統一したことはなんとなく知っていたが詳しくしれて良かった。
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清初の、ヌルハチの息子でホンタイジの弟の摂政王ドルゴンの生涯。
満州人の名前はインパクトがあるので、ドルゴンも名前は聞いたことがあるし、読んでみると「そういえばいたなあ」と思うが、いきなり分かるわけではない。
時代が面白いし、分かりやすくて読みやすいいい小説だった。
しかし、ちょっと物足りないのも事実だ。少年から青年に移り変わる時代の成長物語としてはさわやかなのだけど、中年期のドルゴンは、政治にせよ閨房にせよなかなか深みがあるのだけど、前半の爽やかさで押し切ってしまった。そこが物足りなく思う。
これは、青年を怪物に「成長」させたほうが良かったのではないかと思う。
そう考えると、私の好きな南條範夫ふうの「残酷」が足りないところが、私の好み的には物足りなかったということになるな。 -
2010/10/31 しばらくチェックしてなかったら、10年前の本だった。ちょっと目につく「犀利」とか「~ものがある」とか。
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ここ数年、明末・清初という時代に大いに惹かれている。
その時代を楽しむために、実質的に清を打ち立てたドルゴンという一人の傑物を主人公に据えたこの小説は最適。
そりゃ、ホンタイジが本名じゃないとか突っ込んで欲しかった部分やドルゴンの性格に違和感もあるが小説なのでどうこう言うべきことではない。
不満は長くなってもかまわないから(というよりもっと長く)もう少し深く書いて欲しかった。
著者プロフィール
井上祐美子の作品
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