最後の国境への旅

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120030390

作品紹介・あらすじ

異国のことばに耳をすませて、記憶の深層の風景を紡ぎ出す旅。自身の母国語ではない「日本語」にこだわり、「日本語」によって世界を捉え続ける気鋭の作家の最新エッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 根を持たない人間の寂しさと、そんな人間が生き抜くために身に付けた嗅覚のようなものに何か感じるものがあった。

  • 菅啓次郎さんの本で、この本の中に収められている津軽の話を知った。さいはての青森を訪れた著者が、ほの暗いお堂のなかに所狭しと並ぶ地元の夭折者の写真と、その花嫁人形(若くして亡くなった人が寂しくないようにと、両親が娶わせる)の光景に出会う。
    アメリカ国籍を持ち、英語を母国語としながら幼い頃からアジアで生活し、日本語で小説を書いている著者。その人が日本語で描き出しているその光景は、日本の最奥で光を放っているようで、どこか衝撃的な印象も。

  • ・・・読み手としてイメージを先行し過ぎてしまった。

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著者プロフィール

リービ英雄(1950・11・29~)小説家。アメリカ合衆国カリフォルニア州生まれ。少年時代を台湾、香港で過ごす。プリンストン大学とスタンフォード大学で日本文学の教鞭を執り、『万葉集』の英訳により全米図書賞を受賞。1989年から日本に定住。1987年、「群像」に「星条旗の聞えない部屋」を発表し小説家としてデビュー。1992年に作品集『星条旗の聞こえない部屋』で野間文芸新人賞を受賞し、西洋人で初の日本文学作家として注目を浴びる。2005年『千々にくだけて』で大佛次郎賞、2009年『仮の水』で伊藤整文学賞 、2016年『模範郷』で読売文学賞、2021年『天路』で野間文芸賞を受賞。法政大学名誉教授。

「2023年 『日本語の勝利/アイデンティティーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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