路上の症候群: 1978-2000 (松山巖の仕事 1)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120031984

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  • 23年間の随想集。

    著者の1978-2000年の短文を集めている。
    それぞれのテーマは異なれど、同一人物が描いたものである以上底に流れるものは一貫しているように思える。
    日々の生活から旅道中での思想。著者の生活の場である東京が多いようだが、時間という4次元の要素が変化しているためか似通った印象は薄い。

    情報を頭の中で咀嚼し、知識へ変える。小さな疑問を投げかけ続ける事は、ともすれば流されてしまう情報の氾濫の中で維持するにはなかなか難しい。投げかける前に次の情報と解釈が提示され、いつしか大多数に飲み込まれてしまう。
    判断停止状況を超える可能性を信じて、目を凝らして大切な何かを見るために、考える。

    ズレとは考えることができる余地であり、ズレを生み出す小さな痕跡を得るために現場を歩く。

  • 松山氏の本はもうン十年も前に『都市という廃墟』を読んで感銘を受けた。
    この本も、そのころに書かれた文章に特に惹かれたなあ。
    今あちこちで起きている様々な社会事件や現象の萌芽(という言い方はしないか)が
    もうこの時点で小さいながらもすべて出そろっていたことに愕然とする。
    問題はそのまま残され増幅されて、
    今は珍しくもなんともないほどにあふれている。
    http://takoashiattack.blog8.fc2.com/blog-entry-1081.html

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