住宅顕信読本 若さとはこんな淋しい春なのか

  • 中央公論新社 (2002年5月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (128ページ) / ISBN・EAN: 9784120032714

みんなの感想まとめ

さまざまな人々が自由に住宅顕信の俳句や彼自身について語るこの作品は、読者に深い感動を与えます。特に「若さとはこんなに淋しい春なのか」という自由律俳句は、強烈な印象を残し、彼の句の持つ重さを感じさせます...

感想・レビュー・書評

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  • 「若さとはこんな淋しい春なのか」
    表題に使われたこの自由律俳句は、がつんと頭を殴るような重さを持っている。
    この句に限らず、住宅顕信の句は多くがそうだ。
    私が彼のことを知ったのは、そう昔のことではない。
    友人が彼の代表句である「ずぶぬれて犬ころ」を会話の中で暗誦したのだった。
    どんな会話だ、という突っ込みは置いておいて、ものすごいインパクトだった。
    それから興味を抱いていた彼の「読本」を見つけたので、手に取った。
    そう、これは句集ではない。
    様々な人々が自由に住宅顕信の句や彼自身について語る本だ。
    生前に交流があった人も、そうでない人もいる。
    同じ俳人もいれば、全く異業種の人もいる。
    人によってかなり切り口が違うので、こちらとしても好みのものもあればそうでないものもある。
    その中で私が特別気に入ったのは、佐野史郎の書いたものだった。
    あんまり見事なので、引用したい。

    「表現というのはひとを癒すために存在しているのではなくて、なにかあたらしい世界の入口なんですよ、きっと。」

    世間の癒し最上嗜好には常々辟易していて、住宅の句にさえそれを持ち込むのは笑止と思っていたのだけれど、佐野史郎は鮮やかにそれを断ち切ってくれた。
    喝采を送りたい。

  • どこまで俳句で
    どこから俳句じゃないかって難しいな。

    若さとはこんなに淋しい春なのか

    せつない。

  • 切ないなー、命の写し鏡のような自由律の句たち。余分な言葉を省いてその欠落にこそ過剰なまでの物語が詰まってる。あまり、飾り立ててほしくなかった、誉めそやしてもほしくなかった。「句集」のほうが、あたしには、合っていたのかも
    今度はそっち読んでみよう。いつまでも、未完成、。

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著者プロフィール

東京生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として初めて受賞。『十年後の恋』『真夜中の子供』『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』『父 Mon Pere』他、著書多数。近刊に『父ちゃんの料理教室』『ちょっと方向を変えてみる 七転び八起きのぼくから154のエール』『パリの"食べる"スープ 一皿で幸せになれる!』がある。パリ在住。


「2022年 『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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