たたずまいの美学―日本人の身体技法 (中公叢書)

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  • 中央公論新社
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120035128

作品紹介・あらすじ

立ち方、坐り方、服の着方、履きものの履き方-。なにげない日常の動作から、文化の深層を掘り下げる。

感想・レビュー・書評

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  • 日本の女性の身体技法は、「整える」ことと「崩す」ことの「均衡のずれ」を生じさせる技法

    花魁の足元=足袋を履いていない 大きく外側に弧を描く

    「上虚下実」−胸部後湾曲と骨盤前掲を同時に併用 第五腰椎に骨同士の拮抗をもたらす=「腰を入れる」

    眼に見えない「気配」や「印象」の身体的認識 無言のうちに表出させる内面の印象世界

    「骨(コツ)をつかむ」=脱力状態において体感される「骨の感覚」

    日本の武芸者たちは、目に見えるものを初めから相手にしていない。運動の質を高めていくことが本質的課題

    「客観構造」(=ルールや制度、様式、作法、しきたり等)はいったん「身について」しまうと、身体の中に内在される。
    スポーツであれ、ものづくりであれ、あるいは芸道の作法であれ、習慣的な反復によって会得された実践技術は、それを規定する諸々の『構造』を包摂しつつ、身体の深層へと内在化される。
    「実践」の段階では「自己運動」を頭で考えている段階では不可能

    「普遍的身体技法」=「絶対的なもの」ではなく永続的な価値を持つにいたった仕事の水準

  • そうか、私の着つけはあれはあれでよかったんだ。明治生まれのおばさんに仕込まれたんだから、仕方ないか。盛大に襦袢の襟が見える着付けをずいぶんいろいろ言われたが、考えてみればそれで暮らす着付けだったんだ。また着てみるかな。まだ着られるだろうか。

  • 日本人と西洋人の歩き方や骨格の違いを伝統的な文化、服装から解き明かす。興味深く読めました。

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著者プロフィール

1967年生まれ。筑波大学大学院体育研究科修了。整体協会にて研鑽を積んだ後独立し、日本身体文化研究所を主宰。武蔵野美術大学講師。大学では体操競技を専門とし全日本選手権、インカレ等に出場。選手時代の姿勢訓練が高じて日本の修行・芸道の身体技法を研究する。姿勢研究の一環として椅子のデザイン開発に着手。「身体感覚のデザイン」をテーマとしたプロダクトレーベル‟Corpus”をプロデュースし、デザイン・製作を手掛ける。椅子の販売・コンサルティング会社の顧問も務める。著書に『椅子と日本人のからだ』(晶文社/ちくま文庫)、『たたずまいの美学』(中央公論新社/中公文庫)、『美しい日本の身体』(ちくま新書)、『日本人の坐り方』(集英社新書)、『からだのメソッド』(バジリコ/ちくま文庫)などがある。

「2018年 『坐の文明論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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