棟梁たちの西洋館 文明開化の夢とかたち

  • 中央公論新社 (2004年5月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (228ページ) / ISBN・EAN: 9784120035166

みんなの感想まとめ

明治初期に誕生した「擬洋風」建築は、洋館のように見えながらも和の要素を巧みに取り入れた独特の造形が魅力です。大工棟梁たちが見よう見まねで西洋建築を模倣しつつ、日本の文化を反映させたその技術と発想の豊か...

感想・レビュー・書評

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  •  明治初期に作られた「擬洋風」あるいは「開化式」と呼ばれる不思議でノスタルジックな造形がおもろい。一見すると洋館なのだが、細部を見ると和の要素が見え隠れしている。また、様式に従っているようにみえるが、飾りが龍や日本の植物であったりとどこか違う。それなのに見事な造形となっている。棟梁たちの確かな技術と豊かな発想がもたらした奇跡の産物といえるかもしれない。

  • 開国間もないころ、西洋建築のデザインを大工棟梁が見よう見まねで作った「擬洋風」建築が多数建造された。
    その面白いディティールについて、写真家の増田彰久が自身の撮った写真を紹介しながら全国の建築物を紹介した一冊だ。
    写真もいいのだけれど、著者の建築への愛に満ち満ちた文書がいい。
    「擬洋風」(著者は藤森照信の言葉を借りて「開化式」と表現する)建築は時代のあだ花というか、一時期作られたけれどもその後の建築史には結びつかなかったオモシロ造形と捉えられがちだけれど、そうではない、大工が腕を競って、あえてデザインを模倣しなかつ日本風にアレンジすることに腐心した凄さや素晴らしさが語られていて、なんかいい。
    「またやってくれた」と棟梁の遊び心たっぷりの意匠を楽しんでいる感じが伝わってきて、現物を見に行ってみたくなる、
    この本が刊行されてからもうずいぶんの月日が過ぎてしまったけれど、今、どれだけの建物が残ってくれているだろう。

  • 当時の大工棟梁の西洋観が、建物の各部に現れています。
    今となってはヘンテコリンな細部の装飾も、がんばって作った感じがヒシヒシと伝わってきて、とても好きです。
    携帯電話の2次元バーコードで位置が表示される仕掛けにはビックリ。

  • 実をいうと、詳しくはないけど街に出ると、つい建築物に目がいってしまうもので、こういった本をしばしば買ってきたり、借りてきたり。
    そのうち、建築の観賞についてうんちくでも語りたいものです。読んでいるのは幸せです♪

    最近行った「開智学校」を思い出すつもりで読んだら、どうみても『×××HOLIC』のミセのモデルと思しき館を発見。(弘前の「盛美館」)
    ひとり喜んでいたら、「アリエッティ」の洋館のモデルといわれて今話題らしい。えええ??角度違うとまるで別の建物にみえるけど、これは『×××HOLIC』が先だろう??真実はいかに。

  • 文章に説明があってぜひ写真が見たいという部分が、写真で紹介されていない建物が時々あったりしたのが残念。
    なんというか、棟梁たちの仕事にはすごく馬力があるがあると思う。
    写真からでも伝わってくる迫力と情熱。
    残っていってほしいなぁ。

  • 明治大正期に棟梁達が作った、擬洋風の西洋館について書かれた本。カラー&モノクロの写真がたくさんあって分かりやすい。建物も結構紹介されていて、初心者でも入りやすい一冊。
    2007/12/10

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著者プロフィール

1939年生まれ。写真家。1985年、第9回伊奈信男賞、2006年に日本建築学会文化賞を受賞。著書に『日本の洋館』(全6巻 講談社)、『日本の建築』(全10巻 三省堂)など多数。

「2023年 『図説 英国貴族の城館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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