- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120036330
作品紹介・あらすじ
あれがほんとうにキリンなら、僕は…直人12歳。へんろ旅のはじまり。書き下ろし小説。
感想・レビュー・書評
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40ページに、10年前に行方不明になった沙織は木村拓哉のファンだとある。この本の出版は2005年4月25日。
10年前にファンってことは1995年からって、
ずいぶん初期からだね。ロンバケやギフトより前。
さて、キリンが大事な役割をするというので借りてきた本、教えてくれた方に感謝。読んで良かった。
四国のお遍路さんに出かけた少年直人とハヤシがキリンを目撃した。閉園する動物園から女子大生が逃したのだ。他のお遍路さんや問題を抱えた夫婦が登場したりして、ややこしいんだけど、それぞれが今までと違う物事の見方ができるようになっていく。最後には直人もうんと逞しくなった。中学生ってほんと、急に大人になるよね。いつまでも子どもだと親は思っていたいんだけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2009.3.6
はじめのうち、お話の展開の予想がつかず、いろんな人が登場してきて、
人々がどう絡んでお話が進んでいくのだろうかと思いながら読みました。
島村洋子さん、動物園がお好きなんでしょうか?『シャンプー』にも
動物園が出てきましたね。
清志さん、いいなぁ。
ちょっぴり、お遍路さんに興味が湧いてきました。 -
あれがほんとうにキリンなら、僕は…直人12歳。へんろ旅のはじまり。
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書店で帯だかポップだかを見て「面白そう」と思った記憶があったので、図書館で借りてみた。 そうでもなかった。 2008/2/24 読了。
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ゆったり読める
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質の高い群像劇。
それぞれに(地味に)ドラマを持った登場人物たちが、軽く関わり軽く流れて行く。
人物をつなぐのはなんとキリンとお遍路。
ありえない話と思いきや不思議なことはひとつも起こらない、ほのぼのハッピィなオハナシ。
キリンとお遍路。
この組み合わせからして魅力的。
良い群像劇は、こっちからみたら悪役の人が、あっちから見たら普通の仕事人、
なんて風に、違う角度で見られる。
この話はまさにそんな感じ。
なんかこう、生きるのがヘタそうな「かわいくない」女子大生とか、
優しい口調で「こんなひどいことを」平気で言えちゃう双子の美人姉妹とか
「しょせん子ども」な子どものお遍路さんとか
「いい男なんだけどね・・・」なトラック野郎とか
出てくるキャラクターがそれぞれ物語を持っていて、
しかもそれぞれの物語はあくまで本人たちのもの。
ひとりひとりの物語は深追いされない。
「なんかまあ、人生いろいろあるけど、そういうもんだよね」
みたいな、消極的前向きになれる本。
うぉっしゃー!世界を変えてやるぜっ!って前向きじゃなくて、
しみじみ人生を楽しみましょう。まあ、苦もあるけどね。
と、そんな感じ。 -
わけがわからないうちにどんどん引き込まれていく。すごい構成力。すべてのひとに読んでほしい!キリンがかわいいです。
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あれがほんとうにキリンなら、僕は…直人12歳。へんろ旅のはじまり。
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両親の愛情が薄く、離婚問題を話し合う時間稼ぎのために四国お遍路バスツアーに強制的に参加させられた小学生。倒産した動物園から、処分される予定のキリンを連れて逃げ出した獣医の卵の女子大生。失踪した娘に人生を縛られている老夫婦。すべての夫はつまらない、と嘆く妻たち。
さまざまな人々が、四国のお遍路を舞台に、悲喜こもごもの人生模様を繰り広げる群像劇。
ものすごく面白かったり感動したりはしないけれど、キライじゃない。