夜の公園

著者 :
  • 中央公論新社
3.16
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本棚登録 : 707
レビュー : 170
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120037207

作品紹介・あらすじ

寄り添っているのに届かないのはなぜ。恋愛の現実に深く分け入る川上弘美の新たな世界。

感想・レビュー・書評

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  • 「いやあな感じ」(川上弘美の言葉を借りると)ってこんな感じか。というのを、まさに体感できた小説。
    ほんとうに、ずっと、いやあな感じが漂う小説。

    でもでも。
    いやあな感じが嫌というわけではない。
    夢中になって読んでしまった。

    リリと、春名の関係が、まるで私の友達と私みたいで。。。
    不倫や年下との恋よりも、女二人の、絶妙な関係がたまらない。

  • 20代から30代の5人の男女の恋愛いろいろ。
    メインは不倫なのだけど、さらっと書かれていて、ドロドロさはあまり感じません。
    内容的には、相当ドロドロなのですが。

    共感は出来なかったけれど、違和感は感じずに読了。

    各章が、それぞれの立場で書かれていて、順に語り手が変わるため、それぞれの気持ちがつかみ易かったです。

    面白かったけれど、前回読んだ『センセイの鞄』や『神様』といい、今回といい、もしかしたら、あまり私には合わないかも、とは思っています。

  • 登場人物達の心情になじみにくい小説ではありました。なんで、そんなことをしておきながらそんな風に考えられるんだろうという気持ちが出てきて、いまいち感情移入できませんでした。でも、リリの章は良かったです。自分の居場所を作ってきたはずなのに、いまの自分はどこにも居場所がないという空虚で不安な感じは良くわかりました。最後にリリにある変化が起こり、彼女の気持ちにも変化がおとずれるところは、じんわりと感動しました。

  • 不倫だったり、離婚だったり、すんなりといかない複雑な女の友情だったり、ドロドロとした恋愛なのですが、川上さんの文章は粘着質なところはなくサラリと読ませます。
    リリと春名は親友同士・・・のはず。春名はリリの旦那と不倫している。それでいて、ほかにも複数の男と関係がある。そのうちの一人の弟がリリの浮気相手。もうどっちにも共感できるようで共感できない感じです。

    各章で登場人物の視点が切り替わり、最後の章は代わる代わる切り替わり流れるように読めます。恋愛におぼれてしまう人間の脆さ。自分を捉えきれない不確かさ。それぞれの視点での感じ方。そんな描写が面白かったのに、もつれ始め、盛り上がるべきところがやけにあっさりと省略されてしまっている印象。そこが残念だったかな。

  • 隣に、男が寝ていて、
    自分はもう早々と目が覚めてしまって。

    その日は休日で、
    ただし空模様はそれほど芳しくなく、
    どんよりとした空だけれど、
    その光さえ、部屋に入れることがはばかられて。

    しかたなく、台所の明かりで、
    立てひざを突いて読んでいた自分を思い出して、

    その全てが、この本の感じなんだと、
    今、思う。

  • これはこれで良いのでしょうね。良いも悪いもないのか。友情といえば確かに、友情の話だった。

  • 悲しくなった。

  • 夫婦、友達、不倫関係、みんなそれぞれ言葉にして当てはまる関係をもったカタチなのに誰も誰の心をいとめられていないのがもどかしくなるお話

  • 締め付けられる

  • 【あらすじ】
    「申し分のない」夫と、三十五年ローンのマンションに暮らすリリ。このまま一生、こういうふうに過ぎてゆくのかもしれない…。そんなとき、リリは夜の公園で九歳年下の青年に出会う―。寄り添っているのに、届かないのはなぜ。たゆたいながら確かに変わりゆく男女四人の関係を、それぞれの視点が描き出し、恋愛の現実に深く分け入る長篇小説。

    【感想】

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著者プロフィール

川上 弘美(かわかみ・ひろみ)
1958年生まれ。96年「蛇を踏む」で芥川賞、99年『神様』でドゥマゴ文学賞と紫式部文学賞、2000年『溺レる』で伊藤整文学賞と女流文学賞、01年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞、07年『真鶴』で芸術選奨、15年『水声』で読売文学賞を受賞。ほかの作品に『風花』『どこから行っても遠い町』『神様2011』『七夜物語』『なめらかで熱くて甘苦しくて』『水声』などがある。2016年本作で第44回泉鏡花文学賞を受賞した。


「2019年 『大きな鳥にさらわれないよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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