もっと塩味を!: Plus de sel、s’il vous plait!
- 中央公論新社 (2008年8月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120039546
感想・レビュー・書評
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「彼はこの喜びを、自分が裏切った妻にも伝えずにはいられない。そして実際、美佐子はまるで母のように祝福してやる。」
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波乱万丈な人生を、強く情熱的に、自分らしく生きる女性のお話。
うれしいビッグニュースが舞い込んだと思えば、今までやってきたことはなんだったのかと思うくらいどん底に突き落とされりと……さらに過去のアップダウン激しいお話が途中途中挟み込まれるので、暴風雨の中ジェットコースター乗ってるみたいなストーリーでした。結婚、不倫、家出、異国の地でリスタート、借金、病気……つめつめぎっしりです笑
バターとか生クリームたっぷりの甘みありこってりまとわりつくような家族とか愛のお話もあれば、夢や「好き」を追いかけるという点で野性的、人を魅了させ掴みどころがない登場人物は、品があって魅惑的で奥深い所と言ったように、全ての要素がフランス料理(+ジビエ料理)と結びついてるのかなという印象をうけました。タイトルにある「塩味」……もう十分塩味きいてると思いますが笑もっと必要なのですね^^;
物語の最後、「終わり」なのか「始まり」なのか、読者によって捉え方は分かれるかと思います。休む暇もないくらい忙しい主人公の人生、まだまだこれから!という解釈にしておきます! -
林真理子さんの小説で久々に面白かった。
美味しいフレンチが食べたくなった。
2010/1/29 -
フランス料理のシェフを支えた女性の一生。
モデル小説なのですね。とにかく強い女性で圧倒されました。 -
【里帰り読書⑤】タテルヨシノをモデルにしているというのは本当なのか??2、3年前に銀座のお店にうかがい、ジビエが美味しかったのを思い出しました。
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主人公の美佐子のなんとエネルギッシなことか。彼女は目標に向かって絶えず前に進んで行く。
愛する男のためにすべてを差し出し、人生さえ賭けて支えていく。
フランス料理の描写やパリの華やかな描写は、林真理子ならではのもの。
ボルドーのワインを飲みながら、ジビエを食したくなるような一冊。 -
この小説のモデルになったシェフのレストランに行く機会があったので再読。
小説としてはテンポがよく、読者をぐいぐいひっぱっていってくれるのであっという間に読了。
この小説が本当だとしたら、若い愛人に妊娠させて、ガンを患った糟糠の妻に離婚を迫るのもひどいけど、妻のほうも自分の夢の実現の為とは言え、かつてまだ幼い子どもたちを捨てて他のオトコに走っていたわけで、どっちもどっちかなぁ。
しかしお料理からはそんなドロドロの過去はみじんも感じられず、見た目美しく味も超一流の絶品。大変おいしゅうございました。 -
フランス料理なんて、食べたことないけど、
この本を読んでたら、
食べてみたいなって思った。
たくましい女性だな。 -
実話が基になっているとは…ドラマチックな生き様だなぁ。
フレンチの描写は、さすが林真理子。とろけそうなくらい美味しそう。
構成も過去と現在を行ききして、それがお互いを引き立たせていると思う。連載モノだからか、細切れ感はあるけれど。