早雲の軍配者

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120040993

感想・レビュー・書評

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  • もっと諸葛亮みたいに活躍する話を期待したんだけどなぁ。まぁ、続編に期待。

  • ◎第2回(2011年)ブクログ大賞フリー投票部門受賞作品。

    2011年5月25日(水)読了。

    2011-33。

  • 王道少年マンガのような戦国時代小説。
    登場人物たちの話し言葉もあまり時代がかっていないため、さくさく読み進めた。

    どの辺を王道と感じたかというと、以下のような設定。

    主人公小太郎=少し不幸な境遇だが素質を秘めた少年
    早雲=主人公を導く師匠、穏和な隠居だが、英雄とたたえられる仁者
    足利学校=学園生活、ライバルとの出会いの場
    四郎左・冬之助=強敵と書いて友と読む
    あずみ=けなげなヒロイン
    奈々=主人公の幼い妹、主人公の泣きどころでもある

    主人公小太郎の成長物語を軸に、戦闘あり、学園生活あり、友情物語がりの盛りだくさんな内容でした。続きもあるようなので読みたいです。

  • 北条早雲という人はとても偉かったようだ。早雲の支配地の農民は虫けらのような扱いは受けずに人として暮らせたとのこと。
    で、その早雲が自分の孫の代までの行く末を思いめぐらせて、その軍配者(軍師)として育てたのが、主人公:風摩小太郎である。

    歴史物となっているが、作家:富樫倫太郎は登場人物をいきいきと活動させる。時代背景は戦国時代だが、登場人物はまさに現代的で、彼らの考えることにもすーっと入って行ける。歴史物を読んでいるときの「こういう考え方はちょっと付いていけないなぁ」という離れた感じではなく、現代物の小説に感情移入してしまうような感じなのである。

    だから、どんどんと読めてしまい、「ああもうおしまいか」となってしまう。

    しかし、作者もちゃんとその辺は心得ていて、続編があるのだ。

    ここでは、他に2名の軍配者候補が登場して、それぞれ個性的であるが、その2名のうち一人の四郎左が次の作品で活躍するのだ。

  • 本屋さんで立ち読みしたら世界観に惹かれて、買ってしまいました。

    北条早雲の軍配者、風間小太郎の成長物語。あまりこの人が主人公になった物語は少ないらしい。

  • 歴史物ということで少し気張って読み始めたものの、
    あまりの面白さにグイグイと読み進めてしまいました。
    歴史的な史実とオリジナルのフィクションがうまい具合に
    織り交ぜられ、見ていてとてもワクワクしました。
    軍師として類まれなる才能がありながら、まだまだ幼く
    未熟なところも多い序盤から、徐々に頭角を現し、
    人としての魅力からも周りに慕われて人が集まってくる様子も、
    読んでいて心あたたまる気持ちになりました。
    勘助との友情が特に良かったです。勘助はほんといい男だなぁ。。
    続きの、信玄の軍配者、謙信の軍配者(になるのかな?)も楽しみです。

  • 戦国時代にあって、軍配者という戦や、易などに詳しい軍師の手前の存在がいた。
    その軍配者になるために足利学校で勉強する中で、築き上げた知識と友情。
    そして、北条早雲の人柄。
    読んでいて、引き込まれる作品でした。
    お薦めの本です。

  • 本屋さんの時代小説・歴史物コーナーでいつも目を引かれてしまうこの本。装画イラストは森美夏(もり よしなつ)さんという漫画家さんだそうです。内容は読んでいないので定かではありませんが、きっとコミック調のイラストがぴったりなスピード感、ファンタジー度の高い小説なのでしょう。デザインの色使いも歴史物コーナーにはあまり無い雰囲気。コミック関係のコーナーに平積みされてたらそれほど目を引く事も無いのでしょうが、、、、 その点うまい装丁だと思います。

  • たなぞうの皆さんの高評価はほんとにハズレなしです。戦国物・時代物が苦手な私でもとても面白かったです。小太郎の成長、周囲の人や友人との繋がりが読む楽しさとなり、非情な戦いものの中にも温かみが感じられ救われます。

  • 小太郎が北条早雲に才能を見出され、足利学校で軍配者となるべく学びに行く。そこで共に学んだ山本勘助や曾我冬之助と、後に戦場で対峙する。

    史実と巧い具合に絡んでいて、あまり詳しくないこともあり、境目が分からないくらい。小太郎が学ぶ話もおもしろい。

  • 本の内容
    伊豆・相模の地を平定した北条早雲の次なる策は、周辺諸国から領地を守る次世代の指導者たちを育てること。風間一族の少年・小太郎は学問の才を見出され、早雲の直弟子として日本最古の大学「足利学校」へ送り込まれた。若き日の山本勘助らと机を並べながら兵法・占術・陰陽道・医術・観天望気・軍陣の作法など、戦国大名のブレーン「軍配者」に必須の学問を修めた小太郎は、やがて戦場で友たちと再会する…。

  • 図書館にて借りた本。

  • 図書館ぼちぼち

  • 戦国時代の幕開け期を舞台にした小説、しかも「軍配者」などという名称が出てくるので、いかつい漢気(オトコギ)溢れた軍記物のように思われがちだが、それで敬遠していては勿体ない!

    北条早雲(文中では”韮山様”)に見出された少年小太郎。武将たちのブレーンである「軍配者」となるべく、兵法・占術・陰陽道・医術・観天望気・軍陣の作法など特殊能力を学ぶ「足利学校」へと送りこまれる。そこで出会った学友たち、先輩たちとの学校生活は彼を一回りも二回りも成長させる。
    のびのび育ち、知識を次々と吸収していく小太郎。しかし彼の目標はあくまでも「軍配者」となること。
    やがて故郷へと戻り、戦地へと身を投じるようになる。
    その戦場では、敵方の軍配者となったかつての学友たちに再会することになるのだった。

    少年の成長物語に主眼が置かれていて、四分の三くらいは学園生活が描かれている。「戦争モノは…」と煙たがることはない。
    無論最大の山場は小太郎初参戦の合戦の様子となるわけだが、戦況そのものよりも、その裏側で小太郎が、そしてかつての学友が様々な戦術を思考していく様子が克明に描かれている。いわば「合戦の舞台裏」の実況中継を見る面白さがある。

    また小太郎のキラキラした純粋さが、可愛らしい。
    余りに出来過ぎた子供で、現実離れしてはいるけれど、それはそれ。
    時代小説には縁のない女子にもオススメ。

    タイトルの「早雲の」というのと、POPなどで紹介されている「山本勘助が云々」というのでは、時代が少々違うのでは??と思ったのが読み始めたきっかけ。勘助が活躍するのは武田信玄の下なわけで、既に早雲は死しているはず。変だなと思ったのだが。
    理由は読んで見てのお楽しみ。(ちなみに信玄はわずか3歳の幼子として物語の中に登場する。)

  • なんじゃこりゃ~面白!人間て面白!(リューク風)と興奮しつつ読んだ時代小説。小太郎と、四朗左さんの友情が好きだった…個人的には『のぼうの城』より好きだなあ。『のぼうの城』の方が映像化はしやすそうだけどね。
    『もっと続きを読みたい!三人の軍配者たちのこの先をもっと読んでいたい!』という思いから星の数が4つになってます。
    颯爽としていて、でもなんだか必死で熱くて、カッコイイ。
    戦国の荒波の中でそれぞれ必死に咲かせようとする才能たち…いいね!いいです!好きです!

  • 啓文堂書店の入り口の平棚に強力プッシュされてた
    気になるね


    読んだこと無いけど「のぼうの城」と同じ系統か?

  • それぞれの人物像がはっきりしていて、とても読み易かった。普段歴史小説を読まない人にもオススメです。小太郎が好青年(少年?)過ぎるような気もしますが、それもまた良さなのだと思います。

  • 面白かったー。関東辺りは詳しくないのでふむふむ言いながら読んでました。

  • 「軍配者」とは、気象学、天文学、占学などに通じ、戦において部隊を采配する者。

    幼少より才能を北条早雲に見込まれた風間小太郎は、将来の軍配者としての英才教育を施される。

    で、この小太郎が成長して有名な風魔小太郎となるのだが、あまりに人格者で、善人。風魔といえば、忍び。そんなイメージと違いがありすぎる。それに、これだけの善人が殺るか、殺られるかの戦国時代に生き延びていけるんだろうか。と、素朴な疑問。

    要するにこの作品は、リアルな戦国時代劇ではなく、友情や努力をテーマに小太郎の成長を描く青春小説なのだろう。

  • 地元の本屋さんでプッシュされてたので購入してみたら思ってた以上に面白かった。
    最近従来の歴史小説とは少し違うテイストのものが色々出てきてて楽しいですねー。天地明察とか。
    ただ「風間って風魔じゃないんかい、名前も小太郎なのに」とか思ってたらやっぱり風魔だったので思わず「なんだよ!」って言いたくなった。笑
    四郎左の方がむしろ吃驚したわ。
    12月に『信玄の軍配者』出るらしいので楽しみ。

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著者プロフィール

1961年北海道生まれ。98年に『修羅の跫』で第4回歴史群像大賞を受賞しデビュー。以降、時代小説や警察小説を中心に活躍。本書はドラマ化もされた「生活安全課0係」シリーズの主人公・小早川冬彦が、警視庁本庁から日本各地へ活躍の場を広げていくシリーズ第2弾。著書に「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」「スカーフェイス」「警視庁SM班」などのシリーズ他多数。

「2023年 『スカイフライヤーズ 警視庁ゼロ係 小早川冬彦Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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