- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120041181
作品紹介・あらすじ
消えた年金、後期高齢者医療制度、産科たらいまわし、薬害肝炎訴訟、新型インフルエンザ、ハケン切り…。民主党では対応できない。舛添要一が大臣として政官業の癒着と格闘した七五二日間の全記録。
感想・レビュー・書評
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政治家が実名でバンバン登場し、バシバシ批判する筆致に驚いた。
筆者が優秀で賢いことは理解できるものの、ちょっと鼻につくような記述もあり、
こういうところが反発を招くのだろうなあ、と思った。
あと、頭が良すぎて、他人がバカに見えて仕方がないのだろう。
それ自体は仕方がないが、たとえ頭が良くなくても、人は、そういう視線に敏感だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2007年8月から2009年9月にかけて、安倍、福田、麻生の三首相の下で2年あまり厚生労働大臣を務めた舛添要一氏の厚生労働大臣在任期間の回想録。後期高齢者医療制度、医療崩壊問題、消えた年金記録問題、新型インフルエンザ、薬害C型肝炎訴訟、原爆症認定訴訟など、主要な課題について、どのような手法で解決策を模索したのか、またその過程でどのような障害に遭遇したのかを明らかにしている。単なる回想録ではなく、政治家と官僚の関係、政府と党の関係、マスメディアの問題などを横糸として張り巡らせ、日本政治行政論ともなっているとしている。
労働分野の記述があまりない気はしたが、厚生労働省の主要課題に大臣としてどう取り組んだかが垣間見える内容で興味深い。例えば、原爆症認定訴訟への対応において、役人依存で決断しない麻生首相、前のめりの河村官房長官といった、当時の政治の裏側についての記述も面白く読んだ。
本書の内容では、後期高齢者医療制度の問題で、理屈だけではなく、感情への配慮も必要だったという点が今後の政策にも活かすべき点だと感じた。また、社会保険庁時代に、組合が、業務の機械化計画やオンライン化計画に対して反対闘争を展開していたというエピソードには驚きあきれた。
一方で、自分には大臣としての能力があるということをにおわす自画自賛的な記述が散見されたのが気になった。「汗は自分でかきましょう、手柄は他人にあげましょう」と常に心がけているとも書かれていたが、本書を読む限り、本心か疑わしい。ただし、官僚との関係や答弁レクの方針など、確かに大臣として評価できる面も多かったであろうということは認める。 -
舛添氏が厚生労働大臣時代のことをまとめた本です。
厚生労働省は、抱えている守備範囲がとてもひろく大変な省です。
かかわった案件は、後期高齢者制度、医療崩壊(医師不足)問題、消えた年金問題、新型ウイルス問題、薬剤肝炎訴訟、原爆認定集団訴訟などどれをとっても難問ばかりでした。
とくに年金問題や後期高齢者制度は自民党不信を国民に植え付けました。
本当にその解決策でよかったのだろうかと思うものもありますが、舛添大臣であったからこそどの問題もそれなりの決着をつけることができたと思います。
決断力がある方です。
この本を読むと2年間すごいバイタリティと能力で処理していったことがわかります。
http://ameblo.jp/nancli/entry-11729299061.html -
5/24