異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖支配

  • 中央公論新社 (2010年9月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784120041556

みんなの感想まとめ

歴史的な異端審問をテーマにしたこの書籍は、宗教と政治が交錯する複雑な背景を描き出しています。特に、異端審問が人間の本質や現代社会に与える影響を考察することで、読者に深い洞察を提供します。また、異端審問...

感想・レビュー・書評

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  • この本で見ていくのはまさしくスペイン・ポルトガルで行われた異端審問です。

    この異端審問で特徴的なのは、宗教的なものが背景というより、政治的なものの影響が極めて強く出ているという点です。

    異端審問の歴史を学ぶことは「人間とは何か」「現代とは何か」という問題を考えることになる。

    これは非常に重要な視点だと思います。

    この本はとても興味深く、勉強になる一冊です。

  • 五百ページを超える大著。
    読み始めたら引き込まれてしまった。

    スペインではキリスト教的社会の尚武的な性格が、非常に短気な国民性を形作った。
    レコンキスタ以降、次々と内乱がおき、この攻撃性を外なる的に向ける以外になかった。破滅的なエネルギーを使い尽くすための標的が必要だった。
    一般に人間社会では両属的な集団は暴力のはけ口になりやすい。 コンベルソ

    恐怖は、全体主義的傾向を強める国家にとっては権力を強化するのに好都合な道具である。

    ピレネー以北での魔女狩りは、強力な社会的衝動と矛盾を、スケープゴートを立てて解消するもの、他人を監視するのは道徳にかなう行為とみなされた。

    厳密な事務所裏と権力乱用は表裏一体、権力は人を酔わせ夢中にさせるが、いずれ必ず衰える。
    植民地拡大と異端審問、敵からの脅威、敵を憎むことで自己を定義する、

    異端審問処と啓蒙思想との戦い、全体主義と妄執が結びついた事例は多い。
    ナポレオンの侵入によって異端審問は終わりを告げた。

    迫害機関が社会の中枢を占め、その座を維持するためには大衆の支持を得なければならない。
    異端審問の心理ドラマの中核、愛したい衝動と破壊したい衝動の葛藤、

    東ドイツの秘密警察、文革時の紅衛兵、
    異端審問の心理力学、カラマーゾフの兄弟、カフカの審判、カネッティの眩暈、アウトダフェ、

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著者プロフィール

翻訳家。筑波大学人文学類卒。主な訳書に、アームストロング『イスラームの歴史』(中公新書)、DK社編著『ヴィジュアル歴史百科』、バズビーとラトランド『ウマの博物図鑑』(以上、原書房)など。新潟県加茂市在住。

「2022年 『ソーニャ、ゾルゲが愛した工作員』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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