アンダスタンド・メイビー〈上〉

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 952
レビュー : 156
  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120041679

作品紹介・あらすじ

「おまえは俺のこと、見つけられるって」少女は踏み込んだ、愛と破壊の世界へ。デビュー10周年記念書き下ろし作品。

感想・レビュー・書評

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  • この人が生み出す物語はいつも、変わらない雰囲気を持っている。決して明るく希望の感じられるものではないのに、惹かれるのはなぜだろう?

    親との確執、暗い過去をを抱えた少女・黒江が踏み込む、愛と破壊の世界。不安定で不器用で痛々しい黒江の姿を、なぜだか追いたくなってどんどん読み進めてしまう。

  • 一ページ目をめくったときから、
    止められなくなる予感がしたけど、
    大当たり。
    一気読みしてしまいました。
    どんどん道がそれていく黒江にどきどきしながら。

    これから下巻読みます。
    今夜は眠れないかも…

  • 母の転勤で小3の時引っ越してきて以来、茨城県つくば市で母とふたり暮らしの中3の黒江。
    以前は両親と祖母との4人暮らしだったが、祖母が亡くなり、両親が離婚。
    母との関係がうまくいかない黒江ではあるが、
    女友達との関係で女の子特有のわだかまりを持ちながらも、そこそこ楽しい生活を送っている。
    不思議な能力を持つ転校生の彌生(やよい)と付き合い始め、
    自分の神様になってほしいと思う。
    高校生になり、新しい出会い・恋愛・性体験をくり返しながら、そこで見る犯罪・暴力。
    加担しながらもカメラという別の楽しみを見つけるが・・
    ある事件ですべてを捨て、逃げるように故郷を捨て、上京。
    中学の頃からファンで文通していたカメラマンの元に転がり込む。
    助手をしながら、プロを目指していく。
    世間を騒がせる新興宗教、恋愛、残してきた過去、ふと湧き上がる暗い記憶・・・
    自分を守ってくれる神が両親ではなかったから、早い時期から異性にそれを求めた黒江。
    さまざまなものが交じり合って、最後に見つける神様。

    暴力・恋愛と性・虐待・宗教というテーマを
    ひとりの少女が大人に成長する姿と合わせて描いている。
    上巻の主人公の少女の行いに共感できないのに、どんどん読めていくおもしろさ。
    そして下巻に出てくるある世界をまったく理解できないけど、
    最後にはこの題名と表紙の絵が心に沁みてきて、わああとなってしまった。
    内容的に好き嫌いははっきりしそうだけど、読む価値ありと思う。
    少女の頃から付きまとう女特有の女の世界も細かい描写でかかれているし、
    成長過程の心の危うさもうまく表現されていて、
    これを読んで心が救われる女性、多いんじゃないかな。
    「女の人というのは、たぶん僕らが思っているよりもずっと多くのものから
    傷つけられて、生きている。」とあった。
    こんな風にわかってくれる男性っているんだろうか・・・

  • 中学生時代から始まる女の子の成長物語。主人公がわりとひどい目に遭い続けるのだけれど、悪い男に引っ掛かりすぎ、信じすぎ。それでも折れてしまわないのはにぶいのかタフなのか。

    どうやって風呂敷が畳まれるのか気になるので、下巻も読む。

  • ヒロイン黒江の孤独は理解できるのだけど、あまりにも不安定で、自分に対して優しくしてくれる男性に依存しすぎている感じが好きになれない。ちょっと道を踏み外しただけで、こんな風に堕ちていく、世の中にはこんな子が結構いるのかもしれないと思うと怖い。
    上巻の最後で、彼女に手を差し伸べてくれそうな人物が出てきたのが救いなのかな?
    父親のこと、中学生の時に受け取った謎の写真のこと、まだ回収していない伏線がありそうなので、楽しみにしつつ下巻に突入。

  • 何も考えずに自分の事だけ
    それだけでも生きて行くのが
    苦しかった
    年齢を積み重ねていくのゎ
    良い事⁈悪い事⁈
    何も無かった時 はるか彼方
    早よう大人に成りたかった時を忘れない様にって
    思い出して 苦しい

  • 久しぶりの島本理生さん長編。だいたいの作品は読んでいるけど、今回のパターンは珍しい。
    これまでは、本当に一瞬に焦点をあてて短い時間を描いたものが多かったから、一人の女の子の長い時間を追う流れは新鮮。
    島本理生さんは、男の子をかっこよくしすぎないのが良い。外見がさえなくても、おどおどしていても、彼らの魅力を細かく伝えてくれる。
    さらに、良い人かと思わせて怖い人、というあの徐々に代わる様子を描くのも上手い。
    この話は、どちらの男の子も絡んでいて、読んでいてほっとしたりドキドキしたりする。
    黒江が持つ写真の情熱や力、彼女の恋愛はどうなるのか。下巻にわくわくしながら突入。

  •  神様を探していた主人公。
     自分の全てを許して受け止めて
     暗いところから救い出してくれる存在。

     やがて、本当に求めていたのはもっと
     別のものだということに気付く。

     自分が必要としているものを、たまには
     冷静に分析してみるといいかもしれない。

     意外と身近なものだったり、
     やっぱり手の届かないものだったり。

  • 繊細さと不安定さ空っぽの痛み
    知るには早すぎる成熟さと、未熟なアンバランスさを同居させるのってホント凄いなぁ
    いつも通りというか年上の男の子が幼く、年齢関係無しに一本持ってる男の子はかっこいい。

  • 本当に大切な人はよ〜くみないとわからない。

    クロエの中学生〜高校時代の話が上巻。憂鬱でけだるい感じの学生時代は、読み手を一気にその瞬間まで引き戻す。

    あの頃って誰に何を言われようと経験しなくちゃ実感できない。リアルな痛みがこれでもかと押し寄せてくる。

    映像化したらリリイ・シュシュのような雰囲気になるのかな…。頭の中に情景が浮かぶ数少ない作品。

    若いから、本当の優しさにはまだ気づかない主人公のクロエにヤキモキするけど。優しい言葉は大事だけど、時には言葉を超える本当の優しさがあるのに。

    ナラタージュは超えなかったけど、すごくいい作品だと思う。
    下巻も楽しみだな。でも、大人になっちゃうのかぁ…

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