信玄の軍配者

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120041730

感想・レビュー・書評

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  • 軍配者シリーズ2冊目。

    本書の主人公は足利学校で出会った3人の青年のうちの、四郎左です。
    四郎左は幼いころに流行り病で家族を失い、自身も後遺症のために顔に醜い跡が残り、耳や足にも障害が残ってしまいました。
    頭の回転が速く、才能を持っているにも関わらず、見た目が醜いというだけで虐げられ、下男のような扱いをされてきた四郎左。
    しかし、「見た目だけで判断した奴らを見返してやる」という執念で、踏まれても踏まれても立ち上がるのです。

    足利学校で見つけた夢を叶えるために、京に旅立った四郎左でしたが、その後再度不運に見舞われ、40歳を越えたにも関わらず駿河で軟禁の身となっていました。
    才能を発揮する場を得られず、仕える主君にも出会えず、くすぶっていた
    彼の前に現れたのは甲斐の地を追放された武田信虎。
    信虎は自身を追放した嫡男・晴信(後の信玄)を殺すよう四郎左に持ちかけるのですが…。

    次々と不幸に見舞われ、時として手段を選ばないことにも手を染める四郎左ですが、彼を突き動かすのは夢を実現させたいという執念なのです。
    そんな彼の今までの人生を見てきた読者だからこそ、彼の目から涙がこぼれるたびに胸を打たれるのだと思います。

  • 四朗左さんの奮闘記、清々しさがあって、清らかで、でも汗臭い…とても良かったと思います。戦国の男たちの描写がめちゃ爽やかなんだけど、そこも読んでいて良い気持ちになれました。
    とくに好きな登場人物は千草さんかな~。
    次回予告の『謙信の軍配者』が楽しみです。
    楽しみの点残して★四つです

  • タイトルに相応しく、山本勘助の話でした。ずっと主人を見つけられなかった勘助が、やっと信頼できる主人をみつけられてよかった。小太郎との友情話も出てきたし、冬ノ助もちらほら出てきました。実際、戦国時代に友情という甘い概念が成り立ってたかはわかりませんが、(戦国はしたたかなイメージがあるので)ライバルとして、友達として、熱いヒューマンドラマがあってもいいかなと思いました。次は冬ノ助の活躍に期待です。

  • 軍配者シリーズ第二弾。
    今回は山本勘助こと四郎左の物語。
    前作が先が読めない展開で面白かったので、今回は期待し過ぎた感も…
    最終作はいよいよ小太郎、四郎左、冬之介の闘いが読めると思うと今から期待大。一体誰に軍配が上がるのか?

  • 早雲の軍配者よりこちらの方が面白い。
    早雲の方は小太郎がいいやつ過ぎてしまって。


    日本人、いかしてます。

  • 武田信玄の軍配者=山本勘助はいいかも。

  • 四郎左(山本勘助)をメインに据えた軍配者シリーズ2作目。前作から合戦シーンがスケールアップし、面白さも倍増。四郎左が3人の中では一番好きなキャラなので非常に読み応えあり。

  • 5

  • 同門で学んだ三人の軍配者のうち、山本勘助が今巻の主人公。戦国の世をこのまま埋没することは勘助には耐えられず、新しい主を探して向かった先は……。歴史もの、戦国ものは苦手なのですが、このシリーズは登場人物が泥臭くも生き生きと描かれているのが気に入っています。「死んでいる人物」ではなく、「生きている人物」として描かれているような気がする。ラストまでやっきもきしたわ~もう~(笑)。

  • 山本勘兵衛、宇佐美定満、風魔小太郎、太原雪斎。
    軍師の活躍を描く。
    あっという間に勘兵衛の武田軍になる。
    連戦連勝。体調を崩して従軍できないときに大敗。
    出来過ぎかな。

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著者プロフィール

1961年北海道生まれ。98年に『修羅の跫』で第4回歴史群像大賞を受賞しデビュー。以降、時代小説や警察小説を中心に活躍。本書はドラマ化もされた「生活安全課0係」シリーズの主人公・小早川冬彦が、警視庁本庁から日本各地へ活躍の場を広げていくシリーズ第2弾。著書に「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」「スカーフェイス」「警視庁SM班」などのシリーズ他多数。

「2023年 『スカイフライヤーズ 警視庁ゼロ係 小早川冬彦Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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