しょうがない人

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 219
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120042348

作品紹介・あらすじ

ネットショップ「スマイル・スマイル」のパート従業員・河埜日向子は、夫と中学生の娘がいる43歳の主婦。社長にして親友の渚左や、パート仲間と盛り上がる話題は、今まで出会った「しょうがない人」たち。-仕事、結婚、不倫、見栄、子育て、心の癒し、老後、財産などをめぐり、常連客や商売相手から、親戚、家族に至るまで、「私の事情」を盾に迫る人々を、著者ならではの軽妙なタッチとユーモア溢れる筆致で描く。

感想・レビュー・書評

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  • 実家で母が愛読する平安寿子さん(何て読むか未だにわかっていない)シリーズに謎の癒しを覚え、

    なんと徳島のしがない一男子大学生が図書館で
    この本をチョイス

    平さんもまさか東野圭吾やら朝井リョウらを押しのけて
    自分の作品を選ぶ大学生(それも男!)がいるとは思わないことだろう・・・(笑)


    男からしたら
    女の人ってやっぱり大変だなー・・・というのと

    なんとか老後いや死ぬまで家族特に奥さんとは仲良しでいたいものだとしみじみ思った。

    歳とってリタイアするとどうしても男は邪魔になるらしい。。
    なんとかならんかねえという危機感をこの齢で抱けたのがこの本最大の功績と言えよう。



    あと、ストレートな表現が実に面白いのでちと紹介
    “蒲田は介護経験者だ。それも、自分の両親と舅姑の四冠制覇”
    “最後まで生き残っていた自分の母を見送って、親世代介護課程を修了。「今がわが世の春」だという。”
    “セックスに関してオープンに話し合う親子って、確かに気持ち悪い。嘘くさい。”
    “そもそも現行の結婚制度は女を家庭に閉じ込め、「主人」に隷属するだけのセックス付き家事労働者に貶めるものだ。”

  • 2016.7.26 読了


    痛快な話だった!

    40代の 子育て中の主婦 日向子と、
    その周りの 夫、一人娘、パートの仲間、
    妹、自分と夫の親 などなどなどの
    まつわる「あるある」の短編集。

    自分も日向子と 同世代なので、
    いろいろ「あるある!」で
    とても サクサク読めました。

    パート仲間も、
    シングルの社長(同級生だから友達)
    10ほど年上の子供のいない人と
    熟年離婚を考える人など
    立場の違う面々が 遠慮なく
    日向子にアドバイスする内容も
    「わかる~~~」だったり。

    日向子に 次々と起こる問題を
    解決したり 悩んだり、
    もがいていく日々が続く。

    女たちは たくましい!

  • みんな、しょうがない人たち。

    しょうがない人たちについて社内のティータイムで披露しあう会。

    自己中で自慢したがりの従姉妹の典子。
    一人ライフを謳歌していると見せかけてお節介で甘ったれの姑。
    学生時代の後輩で自分に都合のいいようにしか解釈できない夢見がちの文。
    パート先で長年友人の社長の仕事関係にいる嘘つきの詐欺師まがいの男。

    家庭のいざこざを風水に頼って愚痴ばかりこぼす顧客。
    年老いた両親の家を巡っての妹夫婦や夫との衝突。
    納得いかないことに暴走して振りまいた結末に泣く泣く、主人公の日向子。

    どいつもこいつもしょうがない人、そして、自分も。
    いろんな癖のある人がいるんだなーという感じw)^o^(

  • 自然素材のサプリメントを扱うネットショップでパートで働く40代主婦の日向子。
    彼女が周囲の「しょうがない人」に振り回される様子をユーモラスに描いたお話。

    自分の自慢話をしながら主人公をこきおろす元国際線スチュワーデスの従姉。
    自分のことをメリー・ウィドウと称し趣味人をきどる嫌味な姑。
    それほど親しくもないのに、自分の不倫話などを一方的に電話して聞かせる大学時代の後輩。
    難しい年頃の娘。
    スピリチュアルにはまる顧客の女性。

    そんな人々に振り回され、怒りながらも何故かつき合ってしまう日向子。
    そしてたまったストレスを妹やパート仲間に話して少しずつ発散する。
    だけど、その悩みを聞かせる妹やパート仲間にもそれぞれの事情があって・・・。
    そこには40代という年代のもつ、親の介護、将来のこと、子供についてといった悩みや不安も織り込まれている。

    これを読んで「しょうがない人」っていうのは大体、「自分が」「自分が」という人が多いんだな~と思った。
    自分の話を聞いて欲しいとか、自分の都合を一方的に押しつけるだとか・・・。
    私も何故かそういう人たちの聞き役になってしまうたちなので、「あ~、こういう人いる、いる~」と思いながら読んだ。
    そういう人には自分の話を最後まで聞いてくれる人をパッと見て察知できる能力があるのかもしれない・・・。

    ダラダラと中年女性の愚痴が続く本ですが、重くない本です。

  • で?
    誰が一番しょうがない人なんだい?(笑)

    主人公は、河埜日向子43歳。
    起業した昔の同級生の会社でパートをしている。
    害の無い夫と、反抗期に突入した中学生の娘と3人暮し。
    しょうがない人に悩まされる。
    以下、そのリスト。

    ●いとこ・稲垣典子55歳。
    元スチュワーデス、セレブ気取り、自慢がうっとおしい。
    ●姑・政江
    自分に酔う、メルヘンばばあ。
    「貧乏くさいのはイヤ」
    当然、金遣い荒い。
    ●昔のサークルの後輩・篠崎文、3年下
    ルポライター志望、意識高い系。
    思い込み激しい。
    長々と自分の話を電話してくる。
    ●大出徹
    嘘つき狸男。
    この人物に限り、迷惑を被ったのは日向子ではなく、社長にして元同級生の辺見渚左。
    そして、こいつは許せないなあ。
    詐欺一歩手前だ。
    ●マダムごめんなさい。
    日向子を指名して長電話を仕掛けてくる、スピリチュアルに取り憑かれた客。


    この、自分の事ばかり語り、相手の反応などどうでもいい、迷惑な人たちが並んだ後で、いきなり、日向子の実家の土地活用を巡って、今まで冷静な「聞き役」だった妹の亜希子と大きな諍いになる。

    面白く読めたけど、今までの話は繋がってるの?
    関係ないの?
    まあ、生きてると面倒な人とたくさん出会っちゃうけど…
    とりあえず日向子は平凡で、そこそこ平かな人生を送ってきたのではないかと。

  • 40代から50代くらいまでの主婦なら共感できる話ばかりだと思う。嫁姑。親の老後。夫との関係などなど。あと、個性的な人がたくさん出てきて「いるいる。こういう人」と思いながら読みました。この著者の文体が変わってる。短編小説だけどエッセイのような?? 共感しながら読めるけどラストがはっきりしなくて、スッキリ感はなかった。

  • 出てくるのはしょうがない人たちだけど・・奥さんの事がわからない旦那さんが読むと少し勉強になるかも・・。

  • なるほど、しょうがない人って誰なのかけっこう解りにくい
    、ようでよくわかる? でもさ、どこがどう?は解らないよねw

  • これはちょっと冗長すぎたかな。よくある話。平さんを続けて読むのはキツイ。

  • 13/06/27 しょうがない人のオンパレード。楽しめる。

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