- Amazon.co.jp ・本 (457ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120042591
作品紹介・あらすじ
曾我冬之助は新たに宇佐美姓を名乗り、若き長尾景虎(上杉謙信)の軍配者となる。しかし実際に戦況を支配していたのは「毘沙門天の化身」景虎その人だった。常識外れの発想で勝ち続ける天才・景虎に、足利学校の兵法は通用するのか?冬之助の旧友・山本勘助が率いる武田軍との攻防が続く-。
感想・レビュー・書評
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軍配者シリーズ3部作の最終巻にして、最もイマイチな巻。
武田軍vs上杉軍のマクロ的視点から話が進み、そのぶん前2巻のような人物の掘り下げがなく、物足りなかった。上杉謙信の強烈な個性の前に、主人公であるはずの冬之助が霞んでしまっていたのも、もったいない。
シリーズ3部作を通じて、関東信濃の群雄割拠【北条家】【上杉家】【長尾家】【武田家】【今川家】のくんずほぐれつの関係が色々な視点から読めたのは、すごく良かった。
それにしても、北条家が本当に素晴らしい。
世界史などで習った記憶が全くないのだけど、北条早雲から孫までの農民に対する素晴らしい治世はもっと知られても良いのではないかと思った。 -
「軍配者」三部作の完結編。今回の主人公は冬之助なので、どのような独創的な戦をするのか楽しみだったが、「軍神」上杉謙信の前ではあまり活躍の機会が無かったようだ。個性的な謙信がまたおもしろい。
歴史物と言うより、人情物と言った方が良いような物語であった。
「早雲」→「信玄」→「謙信」と順に読むと良い。楽しませてもらいました。作者「富樫倫太郎」に感謝。 -
前作、前々作と楽しめたので期待してたんだが。。。
北条氏康や武田晴信に比べると謙信の描き方がいまいち。
新しい人物像を目指そうとしたのは分るけど、魅力が無いくて共感しない。
そのせいかも知らないけど、題名に反して、全体とおして前編に引き続き晴信と山本勘介がメインで進んでいく。
3人目の軍配者も魅力薄で、、、評価は人それぞれとして、完全に”看板に偽りあり”の状態
前2作読んだので、せっかくだからという人はどうぞ。 -
★★★☆
這本書標題是謙信の軍配者,少見從謙信方來描寫的內容,因此才借來看,然而愕然發現似乎是連作,而且所謂謙信の軍配者冬之助(宇佐美定行)這角色寫得非常薄弱沒有特色,主角根本是武田軍配者山本勘助,從頭到尾幾乎沒有哪個地方有冬之助本人相當活躍或令人耳目一新的橋段。再來是山本勘助的家庭生活描寫極多,和妻子談心等等,不過內容幾乎都比較接近現代人的對話(這也是當代很多歷史小說致命的缺點),幸せ太り這樣的字出現在戰國小說很不協調,張口閉口幸福不幸福的對話,現代感實在太強。在來是其中的武家武士的模樣也比較接近江戶時代(當時應該很常換主人吧)。還有所有大名都想上洛一統天下這種幻覺,或許是光榮電動弄得太成功的不良影響?
不過話說回來,這本書大致上是中規中矩,可讀性也算強。此外反倒讓我比較特別注意的是景虎本人的描寫還蠻一語中的:「長尾景虎という男は、物事を前向きに捉え、ひとつの目的に向かって突き進んでいるときには、あたかも毘沙門天が憑依したかのように振る舞い、無類の強さを発揮する。ところが、何かに躓いて勢いを失い、心に迷いが生じてしまうと、物事を悲観的にしか眺められないようになり、底なしに気持ちが落ち込んでいってしまう。感情の振り幅が桁外れに大きいのである」「景虎という男は、強欲な人間たちが見苦しく自己主張する姿を見るのが何よりも嫌いで、その渦中に巻き込まれると、何もかも捨てて身一つで逃げ出したいという衝動に駆られる。ついには押えが利かなくなって発作的な行動を起こしてしまう」。雖然以前就知道此人道德潔癖,缺乏政治性,但突然注意到這種個性的負面的角度(也就是因為這樣才拋下一切去高野山)後愕然對這種既視感感到悵然。 -
軍配者シリーズ最終巻。冬之助メインかと思いきや長尾景虎(上杉謙信)のサポート役の立ち位置、四郎左(山本勘助)を軸にストーリーが展開されている。景虎のぶっ飛んだ軍神ぶりが際立っていて中々面白い。川中島の合戦もラストのスッキリとした締めくくりもいい。小太郎をもう少し活躍させてほしかったかな。
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5
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2018.2.21完了
終わりに近づくにつれて面白かった。
四郎左が歳を重ねて家族想いになっていくのに涙してしまった。
読む前の期待を上回る出来だったので星4つ。
越後の軍配者というより甲斐の軍配者だったかな。
軍配者シリーズが他にもあるようだが、目線が違うだけなのだろうか。 -
軍配者シリーズ3作目。
この謙信は苦手だ・・・ -
富樫先生の3部作の最後の一冊を購入。話の流れからストとこれが簡潔に思われるのですが最後の最後でほんの少しテンションが落ちたような気がする。北条、武田ときたなら〆は上杉が妥当なのかもしれないが、上杉の頭首は軍神上杉謙信!果たして軍配者としての役割が必要なのだろうか?
「謙信の軍配者」
一番不遇と思われた冬之助が北条相手の大一番で敗戦にまみれ負傷と傷心の末にたどり着いたのは越後であった。話は四郎左の山本勘助が多くを占めているが、実際に豊と思われていた越後の国の財政事情がこれほどまでにひっ迫していたとは信じがたいが謙信の戦闘の歴史を辿っていくと本の通りに感じてしまう。
軍神と呼ばれた謙信はただの駄々っ子であって信長や信玄のような切れ味と頭脳があったのであれば越後から天下統一は可能であったのではないだろうか?冬之助は今作においては軍配者というよりも完全に相談役のような気がする。ただ話を聞き求められた時にだけ意見を述べる。ただその意見に謙信が左右されているかと言ったら違うような気がする。冬之助、四郎左、小太郎の三人の夢は……好きな作品なのですが、史実の通りであればこの結末は仕方がないのかなぁ~と言った感じでした。 -
前作である「謙信の軍配者」の山本勘助こと四郎左と武田晴信、そこに長尾景虎が絡む、という内容で、タイトルの「謙信の軍配者」にはあまりフォーカスされてないのはご愛嬌。上杉謙信=景虎には、漠然と思慮深く清廉なイメージがあったのだが、それが爽快なまでに覆される書きっぷりは、なるほど確かにそうかもしれないな、と思わせる納得感がある。川中島の戦いも、なぜそうなったかの解釈が理に適っていて感心する。
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三部作とは知らずに、これを最初に読んでしまった。
シリーズは風魔小太郎、山本勘助、宇佐美定行の話らしいがこの巻は勘助と定行が語る川中島の戦いなのかと思う。軍配者三人は架空の人物の可能性がありその言動はフィクションであるが軍配者がみた川中島としては新鮮味もあった。
景虎の破天荒ぶりが・・・とのレビューも見られるが他の本とそう違いがない描き方がされていたと思う。
早雲の軍配者から信玄の軍配者と読むことにする。 -
三部作のラスト。
借りパク状態なのに、ずっと最後まで読めずにいた。なぜか読んでると眠たくなって寝落ちするばかりで一向に読み進められないでいた。
前作もそうだと思うのだけど、今回はよりいっそう説明文が多かったように思う。因果関係をわかっていた方が戦の理由もわかって良いんだろうけど、それでなくても当時の武将は元服で改名、称号をもらって改名、一字貰って似たような名前になるのも多い。
名前で混乱するところに事細かな因果関係を説明する文章で、メインではない部分なのに人物名は増え混乱し、飽きる。寝る。
メイン部分は面白いんだけどな。 -
早雲>信玄>謙信の順でおもしろかったなあ。
でも、謙信、一番魅力あるわ。 -
第三弾で最終巻でしたが、ラストはなんとも泣けた!!!
ただ、戦続きでだんだんだれが誰の軍配者がわからなくなったり、どこの誰がどこ攻めて、どこがどう裏切ったのか、北条なのか今川だったのか?上杉だったか?なんだかこんがらがってきたのが少々難ありではあったものの、ヒューマンストーリー的にはとってもいい青春物語でした!!!(T ^ T)!!!!
この人の本面白いわぁー!!! -
謙信の人柄がまっすぐで矛盾だらけなので共感しにくいかもしれない。しかし三部作の最終巻と捉えればよくまとまっていると思う。軍配者シリーズではじめて作者の作品を読んだが、しばらくはこの作者を追ってみたいと思った。
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三者三様どれもとっても面白かった。