草原の風  上巻

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 172
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120042881

作品紹介・あらすじ

三国志よりさかのぼること二百年。曹操・劉備・孫権の活躍にもひけを取らない、こんなにも面白い時代があった!中国史上燦然と輝く名君・光武帝が二千年の時を経て甦る!劉邦の子孫にして、勇武の将軍古代中国の精華・後漢を打ち立てた光武帝の若き日々を中国歴史小説の巨匠が鮮やかに描きだす。

感想・レビュー・書評

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  •  ほとんど人物を知らないけれど何故かやたらに良い印象のある、後漢の世祖・光武帝(劉秀)が主人公とのことで、ワクワクしながら読み始めた。
     …思っていた以上にプロ農民である。

     簒奪者・王莽の治下、劉一族の末席として息苦しい生活を強いられていて、やや自嘲的な面が覗きがち。しかし帝都への留学を機に、事業を興すなど学問以外の経験からも多くを学び、周囲の期待に応えられるだけの力を蓄えていく。

     「官に就くなら執金吾(首都警備長官)」とか言っていた人が、遙かに飛び越えて皇帝になってしまうまでの過程、とても気になるところである。

  • 後漢を興した光武帝の物語。中巻から面白くなってきそうな感じ。

  • 後漢王朝の立役者劉秀の立志伝。春秋戦国時代から離れまったくの未知世界。これまでに一顧だにしなかった時代であり、興味深く読んだ。劉秀の温厚篤実な一挙手一投足に心惹かれた。混濁の世にあって徳器に勝るものなし。改めてそんなことを思った。綺麗に心が浄化された。

  •  後漢を打ち建てた光武帝の物語である。
     宮城谷先生の作品は、近年、ずいぶん密度の薄い作品が増えている印象があるが、残念ながらこの作品もその印象が強い。少なくともこの上巻はそうだ。
     さすが上手い文章で、するする読めてしまうが、中身は「就学して、商売して、挙兵する」である。勉学においてはたとえば孟嘗君のような質と量がないし、商売においては奇貨置くべしに如かず。
     あれもこれもで、やや半端になっている感も否めない。

  • 全3巻 中国後漢王朝 劉秀の学生時代からの物語。面白く一気に読破することができました。劉秀の人間としての器の大きさをところどころ感じることができました。「疾風にして勁草を知る。」と良い諺をいただきました。

  • 宮城谷作品ばかり読んでいた頃、まだ若くてガツガツしていた自分を思い出しました。
    今回も爽やかな人物像に触れ、少しリフレッシュした気分です。
    所々で過去の宮城谷作品でとり上げられたひとの挿話がはいり、それもまた懐かしく感じました。

  • 外さない宮城谷小説の主人公。

  • ふしぎなことに宮城谷昌光の描く古代中国史小説には主人公の個人的資質に由らないいくつかの貌がある。『草原の風』によって、その想いをいっそうつよくした。

    それはひとことでいえば時代の貌である。
    格好つけてしまった。
    しかしそうなのである。登場人物に時代の影響がみられる、という話ではない。そういうこともあるかもしれないしないかもしれないが、ぼくがいいたいのはそういうことではない。小説世界で感じられる活気であったり、雰囲気であったり、そういうものの質がおそらく時代ごとに異なる、というふしぎさがあり、それを感じることも宮城谷の小説のたのしさのひとつである。

    『草原の風』は前漢と後漢の間を結ぶ物語であり、時間的近所に他作品の陰はみえない。あらたな草の声をいまにはこぶ風が、ふいた。

  • 読売新聞で連載されていた時は、もう毎朝楽しみで仕方なかったです。

  • 漢を再興した劉秀の物語です。上巻ではあまり劉秀のすごさが響いてこなかった感があります。地道に生きていく姿が描かれています。ここから化けていくのが楽しみでもあります。
    上巻は劉秀の生い立ちから赤眉の乱をへて反乱が起きるところまでです。赤眉の乱は学校で勉強した記憶がありますが、ああいう経緯で起きたのは知りませんでした。つくづく、学校教育って面白いことを伝えていないな〜。って思いますね。

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