大村智 - 2億人を病魔から守った化学者

著者 :
  • 中央公論新社
4.04
  • (32)
  • (38)
  • (18)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 393
感想 : 53
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120043260

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智氏の評伝。行間から 立ち上ってくるのは、大村氏の誠実さ、努力する姿勢、そして常に前向きな性格である。こんな人が同じ日本人にいるんだ、と思えるだけで誇らしくなる。特に「研究を経営する」という考え方は、時代の先端を走っている。文章もよく練られており、著者の大村氏に対するリスペクトが伝わってくる。

  • 250億円の特許料を世の中のために使うという偉大な人の物語。微生物が産生する有用な化学物質の発見者であり、ノーベル賞に最も近い研究者の一人とも言われている。地方の大学を終えてから、オンコセルカ症(河川盲目症)やリンパ系フィラリア症を撲滅寸前で2億人を救った人だ。惜しむらくは夫を支え60歳で亡くなった文子夫人だ。有名大学の出身ではない大村智氏にノーベル賞をぜひ取ってもらいたい。

  • 2億人以上がかかっている熱帯病を撲滅寸前までにおいやった抗生物質を開発した研究者の話。研究にかける情熱や、そこに至るまでのきっかけ、リーダーとしての姿勢など、一般人にも参考になるための言葉がちりばめられている。久々に胸が熱くなった。

  • 今時、こんな研究者がいるのか、という驚きの本。皆さんに読んでほしい。
    ただ、著者は新聞記者出身のせいか、文章は読みやすいが、うまくない。もっとノンフィクション作家の作品で勉強してほしいな。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/64921

  • 大村智先生がノーベル賞を受賞される前に読みました。

    というのも、大村先生はかつて女子美術大学の理事長をされていて、その時に仕事の関係でお目にかかってお話をさせていただく機会があったためです。

    拝読して、2億人の人の生命を救うことのできる大村先生の発見に感動しましたが、それだけでなくそこに到達するまでの大村先生の生きる姿勢に心を打たれました。幾多の困難にも決してめげずに挑戦を続けられたこと、イベルメクチン特許や研究費に関しても大変知恵を絞られて、今後の研究開発が継続できるような仕組みを作られたこと、生きる勇気を頂くことばかりでした。

    さらに、大村先生は病院に「アート作品」を取り入れて患者さんの心を癒す取り組みにも熱心でいらっしゃいます。

    心から尊敬できる方というのは、大村先生のような方をさすのだなと感じました。

  • 割と20世紀型の話の進み方。時代があったんだと思った。今だとどうなのかな。

  • 努力と偶然と流れで素晴らしい業績。と言っても才能が大事なんだろう。
    山梨大、理科大、北里の誇り。
    特許料はほとんど研究に再投資、、、本当に欲のない人。
    アメリカ留学含めて人脈作りが上手すぎる。人が集まる魅力的な人なんだろう。
    ノーベル賞に相応しい。

  • http://naokis.doorblog.jp/archives/satoshi_omura.html【書評】『大村智 - 2億人を病魔から守った化学者』研究者・経営者・美術篤志家・学校経営者

    <目次>
    <目次>
    プロローグ
    第1章 自然と親しんだ小学生時代
    第2章 スポーツに明け暮れた青春時代
    第3章 高校教師から研究者に転身
    第4章 北里研究所に入所して鍛えられる
    第5章 アメリカの大学での研究生活
    第6章 企業から研究費を導入して研究室を運営
    第7章 エバーメクチンの発見
    第8章 大村研究室の独立採算制
    第9章 研究経営に取り組む
    第10章 活発な研究活動と外国での評価
    第11章 北里研究所メディカルセンター病院の建設
    第12章 北里研究所とコッホ研究所
    第13章 化学と芸術の共通性から女子美術大学の理事長へ
    第14章 人材育成で社会貢献する大村研究室の活動
    あとがき
    大村智略歴

    2015.10.05 ノーベル医学生理学賞受賞
    2015.12.09 読書開始
    2015.12.11 読了

  • 髢?螟匁シ「縺ォ繧ゅo縺九j繧?☆縺上?√≧縺セ縺上∪縺ィ縺セ縺」縺溯ゥ穂シ昴□縺ィ諤昴>縺セ縺吶?

全53件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

ジャーナリスト

「2022年 『沖縄返還と密使・密約外交』 で使われていた紹介文から引用しています。」

馬場錬成の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×