ヘルたん

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 135
レビュー : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120043314

作品紹介・あらすじ

元引きこもりの神原淳は、浅草に住む成瀬老人宅の居候となる。そこで出会ったヘルパーは、淳が高校時代に恋していた不良先輩・中本葉月。成瀬は実は伝説の名探偵で、淳はヘルパー講習の傍ら、探偵見習いも務めるはめに…。推理と介護のフュージョン。新機軸の青春本格ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 変則ながらも本格ミステリであり、かつ
    介護現場とその環境を綴った一見、ほのぼの系の
    作品。しかし...その内容は結構、重たいもので
    悲しくも辛いストーリー。主人公の「淳」の
    いい意味でふわふわした主体性のないキャラが
    その重たさを軽くしてくれています。

    両親の借金の都合で仙台から一人で上京する事に
    なった「淳」。ある経緯から元名探偵と名高い
    老人宅に居候をする事になる。学生時代に苛めに
    あっていた淳が唯一恋心を抱いていた先輩
    「葉月」と再会し、流れで淳は介護ヘルパーとして
    社会人として再生を試みる。

    というストーリーの中に淡い恋愛パート、
    日常の蘊蓄、そして介護という仕事。
    さらには元名探偵による安楽椅子推理に
    よる事件の解決...etc 無理なく詰め込まれていて
    そのどれもが押し付けがましくなく読める。
    ラストの章では、登場人物が上手く絡みあい
    重たく悲劇に向かっていくなか、その
    落としどころも絶妙で清々しい。
    いい作品です。

    タイトル(ヘルパー探偵で「ヘルたん」)と
    表紙のイラスト装丁で軽いキャラ小説だと思って
    手にとった方でも...楽しめる筈の秀作。

    書き下ろしとの事なので時間はかかる
    かもしれませんが、続編...熱望です。

  • ヘルパー探偵、略して「ヘルたん」(笑)。というゆるーいタイトルではありますし、非常に読みやすいのですが。ミステリとしてはあまりゆるくありません。むしろ痛々しい現実も垣間見えちゃって。介護の世界の世知辛い現実もしっかり分かってしまいます。
    要介護者の元探偵と、それを介護する主人公。さて、厳密にどちらが探偵といえるのかは分からないのだけれど。このコンビは……今後も活躍できそうな雰囲気があるかも。過去の未解決事件も気になるなあ。

  • 社会派的な物語ながらミステリーというドラマを作っている。
    さすが愛川さん。

  • +++
    元引きこもりの20歳、神原淳は、浅草で一人暮らしをする成瀬老人の居候となる。
    そこで出会ったヘルパーは、淳が高校時代に憧れていた不良先輩・中本葉月。
    成瀬は実は伝説の名探偵で、現在でも依頼人がやってくる。淳はへルパー講習の
    傍ら、探偵見習いも務めることに……。
    「高齢者介護」と「本格推理」の絶妙なるフュージョン。新機軸の青春ミステリー。
    +++

    珍しい取り合わせの探偵小説である。なんと、元引き篭もりの新米ヘルパー・神原淳が、伝説の名探偵・成瀬の家に居候し、探偵見習を始めようというのである。高校時代の憧れの葉月先輩の影響が大きく、彼女がらみの出来事もなんとか解決してしまったり、成瀬の言葉に明示を受け、偶然も手伝って、厄介事を解き明かす淳には、探偵の素質があるのかもしれない。本作ではまだ本格始動とは言えないので、成瀬との関わり方も含め、次作が愉しみな一冊である。

  • 元引きこもりの神原淳は、浅草に住む成瀬老人宅の居候となる。
    そこで出会ったヘルパーは、淳が高校時代に恋していた不良先輩・中本葉月。
    成瀬は実は伝説の名探偵で、淳はヘルパー講習の傍ら、探偵見習いも務めるはめに…。
    推理と介護のフュージョン。
    (アマゾンより引用)

    なかなか面白かったなぁ(*´∀`*)

    ヘルたんってのは
    ヘルパーの探偵ってことらしい(゜Д゜;)
    介護のヘルパーさんのことね

    表紙みたとき軽い感じのお話かと思ったけど、そんなことなかった(゜Д゜;)

    認知症のことやホームヘルパーの実態など結構詳しく描かれていて、そうなんだ~って感じ

    物語自体は最後に「そういうことか~」ってすべてが繋がって、スッキリ

    スラスラ読めたお話でした(*´∀`*)

  • ヘルたん=ヘルパー探偵。

    元名探偵の老人からヒントを得ながら、主人公のヘルパー男子が事件を解決する(?)ストーリー。元名探偵の老人がアルツハイマー症に罹っており、何とか病気を繕いながら事件の解決に導かせているところが、ただの安楽椅子探偵ものとはまた違ってユニークだった。ヘルパーの仕事内容も詳しく描かれており、その点も興味深く読むことが出来る。
    ただ、主人公と彼の周りの人間とのやり取りが妙に軽い。にもかかわらず、急にシリアス展開へ突っ込んでいったり、一体、どっちの方向に行かせたいのか、ただただ困惑。緩急つけるというより、逆にバランスの悪さを感じてしまった。
    アルツハイマー症に罹った元名探偵の推理ぶりは面白かったので、続編には期待したい。

  • 何だかお仕事物なのか推理物なのか全体的にどっち付かずなのに、所々でいきなり重い設定だけボトボト出されてその後はほったらかしで終わったなーという印象でした。ヒロインの片割れ?のその後すら投げっぱなしで終わるとは。シリーズ化前提だった?

  • ヘルパーの仕事内容がとても詳しく書かれていて、そこが勉強になった。
    でも、「ヘルたん」って、真似事を少しやっただけで実際探偵業やってないじゃん!って感じ。

  • タイトルから思ったほど軽くなかった。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/10389716.html

  • ヘルパー探偵でヘルたん、なるほど。
    私が絶対できないお仕事ヘルパー。
    尊敬するなぁ。

    ヘルパーのお仕事解説もあって
    なるほどーと思うことも多かったけど、
    内容は結構重い。

    元名探偵のアルツハイマーという現実、
    中本葉月の父親へのタダならぬ恨みとか
    主人公の引きこもりから表にでた神原淳くん、
    両親の蒸発と死。


    興味深く読めたけれど、
    表紙と吊りあわない重い内容。
    軽く生きてるみたいでも
    みんな結構、心にも生活にもいろいろ抱えてる。。
    そんな感じかな。

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