母の遺産: 新聞小説

著者 :
  • 中央公論新社
3.75
  • (54)
  • (105)
  • (67)
  • (16)
  • (6)
本棚登録 : 703
感想 : 121
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (524ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120043475

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 後味の悪い作品でした
    妙にリアリティーがあるところが余計に疲れて嫌でした
    主人公の美津紀さんが自分と同年代なので、余計にリアルに感じるのでしょう。

    夫の浮気、不本意な病院で最期を迎えた父に対する同情、自分勝手で早く死んでほしいと願う母のことが、だらだらと500ページ以上にわたり書いてあります
    そして、やたらと金勘定が多い

    母が自分の母にそっくりで、誰もこんなものなんだとちょっと安心もしましたが、不快でした

  • 面白い。一気に読める。けどキライ。主人公と「死んで欲しい」その母は実はそっくりなのだ。

  • 感動ものかと勝手に想像していたら、全然違った。
    あの母が死んだー。見栄っぱりで、我儘で、周囲を翻弄するあの母がー。
    から始まる、姉妹が母親の思い出を回想する話。
    最初は親子について考えさせられ、いびつな関係に驚き、感動を受けながらも、長いせいか後半若干間延びしてしまう。
    でも、人には勧められる作品。

  • 親に財産があるっていいなあ。と思った。
    どんなに付き添いが大変でも、お世話や相談には他の人の手を借りれる余裕があるって、とても恵まれている。

    あ、本の内容からはそれました。
    親の介護&死、本人の離婚、家族の歴史、そういうものが上手に織り込まれたものでした。親に死んで欲しいと願う複雑な気持ちに、なんていうか、そうだよねと寄り添うように読んでいきました。

  • 確執のあった母、夫の不倫。50代を超えてなお、女は色んな縛りから逃れられない。淡々と続く不幸。
    それにしても、この年代の女性はどこか透明感がある気がする。梨木果歩しかり。

  • 親の介護、姉妹の確執、夫の不倫…

  • 人が死後に遺すもの。。。それは預金や不動産だけでなく故人とのつながりに思いを馳せた時にのみ開かれる生きてればこその苦悩、故人の死として尚大きすぎる影響力、ストーリーの現実感があり、読む程にハマります。

    中村学園大学:ニックネーム☆WWW☆

  • 筆力のある作家の手による、
    ずっしりしっかりとした読み応えのある作品。
    本来他人からはうかがい知れず、
    黙して語られないはずの、ある意味心を打つ本音が、
    美しい日本語でなおかつ読みやすく描写されている。
    私小説的な雰囲気も漂う、レベルの高い、
    出会えたことに喜びを感じる 1 冊。

    2012 年 第 39 回大佛次郎賞受賞作品。

  • なにひとつ共感できず、登場人物にいらいらするばかりだった。

全121件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

水村美苗(みずむら・みなえ)
東京生まれ。12歳で渡米。イェール大学卒、仏文専攻。同大学院修了後、帰国。のち、プリンストン大学などで日本近代文学を教える。1990年『續明暗』を刊行し芸術選奨新人賞、95年に『私小説from left to right』で野間文芸新人賞、2002年『本格小説』で読売文学賞、08年『日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で』で小林秀雄賞、12年『母の遺産―新聞小説』で大佛次郎賞を受賞。

「2022年 『日本語で書くということ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

水村美苗の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×