- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120044922
作品紹介・あらすじ
文章からにじみ出る物語への愛と書き手への敬意。全42編を解説。
感想・レビュー・書評
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児玉清さんは芸能界きっての読書家と知られています。
そんな児玉さんがかつて文庫本の解説をされていたようです。
いろいろなジャンルの本の解説を一冊にまとめたものです。
日々、何か面白い本はないかなぁと、嗅ぎまわっているものにとっては読まない手はありません。
解説したその作品は多岐にわたっていますが、時代小説が多いようです。
時代小説が好きな私は興味津々!
あさのあつこ、宇江佐真理、北原亞以子、佐伯泰英・・・
まだ読んだことのない作家のオンパレード。
「あなたはきっときっと深く深くそして熱く心をゆすられるに違いない・・・」
「・・・あまりの面白さに舌なめずりする思いで宙に向かってヤッホーと叫んだくらいだ」
はたまた「びっくりした。こういう本をとても読みたかったからだ。面白くて楽しくて、好奇心を掻き立てられる上に・・・」
と最初からこんな具合に解説が始まるのです。
こんな風に書かれたら、読まずにおられましょうか。
私は今まで、児玉さんが解説を書かれた本を手に取ったことはないのですが、こんな解説を読んだら即、お買い上げです。
私は結構お尻の解説を先読むタイプですので。
あ~、当分読む本に悩むことはないです。
この本に載っている小説を片っ端から読むことにします。楽しみです。
児玉さん、ありがとう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本の登場人物になりきって物語を体験していく、ある意味幼い読書姿勢は私も同じなので、児玉さんの書くワクワク感がそのまま伝わってきます。
ここで紹介された本でまだ読んでいないものは、いずれ手にとって、主人公の気持ちを感じるとともに、目を輝かせて読んでいたであろう児玉さんをも感じたいと思います。-
「ワクワク感がそのまま伝わってきます。」
役者さんは、読み込んだモノを表現するのが上手なのかな?と思ってしまいました。
それだけじゃなく...「ワクワク感がそのまま伝わってきます。」
役者さんは、読み込んだモノを表現するのが上手なのかな?と思ってしまいました。
それだけじゃなく、愛情一杯だから伝わってくるのでしょうね。2014/04/23
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本当に本もその作品も、そしてその作者も大好きなのだなぁと思いました。文面から大好きさが伝わってきて、こういうところが面白いよ、こういうところが素敵なんだよ、そして好きなところはね、って児玉さんのあの静かな口調で話しかけられているようで、解説文を読んでいる私がワクワクしてしまいました。読んでみたいと思いました。
そして、こんな風に解説文を書いてもらえたら作者冥利に尽きるのでは、と思います。
もう二度と児玉さんの解説(新作)が読めないなんて寂しいなぁ。残念でなりません。-
2014/03/24
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nyancomaruさん、コメントありがとうございます♪
児玉さんの解説、もっと読みたかったですよねぇーー。nyancomaruさん、コメントありがとうございます♪
児玉さんの解説、もっと読みたかったですよねぇーー。2014/03/24
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芸能界一の読書家である、児玉清さんの、文庫解説文コレクション。
どの解説文も、思わず読んでみたくなる熱烈さに溢れ、42編すべてに目を通したくなる(個人的には、海外の翻訳文にはちょっと馴染めないでいるが)。
小説、物語に対する、まるで純粋な少年のような愛情と敬意。羨ましいほどの偏愛ぶりに、ほほえましさを感じる。
解説文の中で、小説の読み方についてこう述べている。「僕は必ずといっていいくらい物語の主人公に感情移入して本を読む。主人公の心を自分の心として物語の人生を生きるのだ。」小説に対する、この態度の裏には、少年であった戦争時のつらい体験があったそうである。
42編のなかには、すでに読んだものもあるが、また読み返してみようかな。-
お亡くなりになってから、文庫本の解説者をみると児玉清さんということが多々あって…
この本、読んでみたいです!お亡くなりになってから、文庫本の解説者をみると児玉清さんということが多々あって…
この本、読んでみたいです!2014/02/07 -
2014/02/09
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アタックチャンス、と言うときの、児玉さんの握り拳と眼で、この本、面白いよ、と迫ってくる、文庫解説を集めた本。児玉さん、本当に小説が好きなんだなあ。好きすぎて、英語もあっという間に身に付いたんだろうな、と思ってしまう。好きこそ、物の上手なれ。
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文学
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新しい作家を知る良いきっかけ。本がとても好きなことは分かるし、気持ちも分かるのだけど、めちゃ面白い、という表現が多くて、そんな本ばこりだから、だんだん飽きてくる。
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2013年5月1日購入。
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弥勒の月 あさのあつこ
人間とは、男とは、女とは、人生とは、そして、生きるとはなんたるかを、胸に響く言葉で教えてくれる本
柳生薔薇剣 荒山徹
剣豪小説。事実と架空の拵えものの狭間で読み手の心を圧殺する痛快無比なる面白時代小説
夕映え 宇江佐真理
江戸から東京へと代わる時代を生きる庶民の生活、日々の暮らしを、下からの目線で見事に書き切った時代小説
鬼哭の剣 北方謙三
日向景一郎シリーズ。
⚫︎贋作 天保六花撰 北原亞以子
香しき母の匂いに満ち溢れた布団の中にもぐりこんだときのような幸福感が得られる北原ワールド
⚫︎日本国債 幸田真音
⚫︎周極星 幸田真音
躍動する現代中国社会を描写。香港経由で本土でも読まれている問題作。
わ 佐伯泰英
繋がれた明日 真保裕一
一瞬の過ちが、一人の人間の人生を狂わす。人間の心の闇、複雑さ、恐ろしさ、さらには素晴らしさ、そして人間社会の矛盾や陥穽を浮き彫りにする。
⚫︎牛込御門余時 竹田真砂子
切り口がユニークで、主人公を通じて、人間が生きるとはどういうことかを鮮烈に教えてくれる。
天涯の船 玉岡かおる
明治時代の乞食王子(マークトウェイン)
かなしぃ 蓮見圭一
雪えくぼ 蜂谷涼
人間の性の真実、女性の魔性、男の本性を見事に、鮮やかに読者の心に突きつける。
霧のはて 藤沢周平
孤宿の人 宮部みゆき
心を揺する素晴らしき人生の友と出逢えたような感じ。
かんじき飛脚 山本一力
終わりなき始まり 梁石日(ヤンソギル)
男女の愛の心の葛藤を描き切った作品。
⚫︎忍びの国 和田竜
奇想天外、超絶技巧で読者の心を天高く飛翔させる面白さの裏には、しっかりと大地に根付いたリアリティがある