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Amazon.co.jp ・本 (315ページ) / ISBN・EAN: 9784120045325
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テーマは、虐待を受けた少女とそれを支える里親の苦悩であり、心の傷と回復の過程が描かれています。著者は25年の里親経験を持ち、彼女の語り口に引き込まれながらも、内容は非常に重く、心に深い影響を与えます。...
感想・レビュー・書評
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事情があって実の両親の養育を受けられない子供たちを家庭で預かる里親歴25年のベテランの著者の手記。
重い内容ではあったが、著者の語り口に引き込まれほぼ一気読み。
本作で取り上げられたジョディは8歳の女の子。両親の虐待が発覚して里親へ預けられることになり、4か月で4か所の里親先を転々として、著者のところへやってきた。そしてそこで、ジョディは性的虐待を受けていたことがはっきりする。
ここで語られるすべてが、実は何もかも作り話でしたと言ってくれたら、どんなによかったか。
それほど、ジョディの受けた虐待は想像を絶する惨たらしさだ。こんな小さくて無力な、絶対的な保護を必要とする幼い子に、ここまで酷いことができる大人がこの世に存在するなんて。しかもそれを率先して行っていたのが実の両親であるというのだから、あまりにも酷い。
あまりに、ジョディが不憫でならない。
著者の並々ならぬ努力によって少しの回復はみられた少女であったが、結局人格崩壊の寸前まで行き着いてしまう。精神的トラウマだけでなく、肉体的にも脳に虐待による損傷が見つかり、学習困難はそれにも原因があるとみられている。著者が言うには、彼女が曲がりなりにも普通に暮らし普通に生きていくことは、おそらく今後も望めないだろう、と。
人生の根幹は幼少期の人間関係から形作られる。虐待者はそれを彼女から奪い取ってしまった。彼女の人生をめちゃくちゃにしたのだ。
ジョディのこれからを思うと、本当に切なくなる。
著者へ宛てたジョディの手紙がせめてもの救い。
ほんの少しでもいい、彼女が人の温かさ、本物の愛情、幸せを感じられるようになってくれたら。
彼女の幸せを心から願う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
想像を絶する虐待の傷跡、献身的な里親やスタッフと投げやりな行政のケースワーカーの対比、やりきれない思いのキャシーの叫びが綴られている。
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キャシーは20年以上にわたり多数の里子を養育してきた里親のベテラン。粗暴さと異様な行動で養育家庭をたらい回しにされてきたジョディを困難覚悟で迎え入れるが、8歳のジョディの知能の発育は4歳程度で止まっている。過去にいったい何があったのか?キャシー一家の献身でジョディは少しずつ心を開き、彼女の言動から悲惨な体験が明らかになっていく。
性に関する話題=下ネタは、酔っぱらった男性の独壇場と言われていたが、最近はガールズトークでも盛り上がっているようだ。つまり、日常の場では、あけすけに語られない、語られるべきではない、とされている。そのような認識のもとで育てられており、よって家族といえど、性の話はしない。
別にしたいわけではない。しかし、性被害について、被害者が訴える際に、同様に、性に関する話題だとして避けられる傾向にある。どうすれば良いのだろう。詳細を知らなければ、被害の悲惨さは伝わらず、罪状が重くならない。しかし本編のジョディのように、あまりに幼いと、行為自体を言語化するのも難しく、行為や言われた言葉だけを覚えて実践して見せる姿はホラーである。時間と場所の特定も難しく、証拠能力がない。
里親のキャシーの苦労も一筋縄ではなかった。他の養子も受け入れているのに、ジョディの突発的な行動でペースを乱され、本当の家族との時間もなかなか取れない。彼女への同情心と加害者への怒りはあるのに、永続的に彼女を癒し、回復まで見届けることはできない。
本当に悪いのは、のうのうと逃げ切った加害者である。子供を文字通り大人のおもちゃにして、精神をずたずたにした行為は許しがたい。重罪に処せられるべきであるが、上述の通り証拠能力として弱く、実現していないのが現状である。 -
ただ里親になるということですら大変なのに、大きな問題を抱えたジョディを根気強く愛し続けるキャシー。子供達の協力的な姿勢も感動的だった。
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