国債暴落 日本は生き残れるのか

  • 中央公論新社 (2013年9月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784120045448

感想・レビュー・書評

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  • 2013年アヘノミクス金融緩和に対して警鐘
    しかし国債暴落は起こらず、金融機関の収益・財務悪化へ
    影響は地下に潜り着実に進む いつ地上に出て爆発するか
    2020年コロナの中でまだ持続性はあるようだ
    「国民の信任」があるうちは「通貨=国債」も信任される
    問題は「敗戦」になるときだが、国家は簡単に認めない

  • 日本は国債暴落に近づいているが、簡単には暴落しない。その理由が前向きなものから後ろ向きなものまで丁寧に説明されている。

    専門外の人にわかるように比喩が多く、工夫されているように思う。夫婦の例えは面白かった。

    このままだといずれは暴落するので、財政の立て直しはしないといけない。出口戦略を実現できるか。

  • ニュースで流れる日本国債の暴落論。これからの日本には貿易経常収支の悪化、高齢化等の問題があり、日本国債の暴落が現実を帯びてきたようで最近何となく不安を感じていました。

    ただ何となく不安というのも心もとないのでWBSで紹介されていたコメンテーターの高田創さんの著書「国債暴落」を試しに読んでみました。いろいろな日本国債暴落論がある中で高田さんは暴落しない派寄りです。

    全体的に難しい内容だったのですが、一番印象に残ったのは国債の「身代わり地蔵」論でした。この考え方は分かりやすく、政府債務に対する視野が広がりました。

    内容は、バブル崩壊後、国が財政出動によって民間債務を肩代わりしてきたことから、それを身代わり地蔵と呼んでいるものです。政府債務と民間債務のGDP比を比較してみるとバブル崩壊後のそれぞれの比率の逆転が一目瞭然でした。

    現代の日本国債の増加は、単に日本の国力の衰退を意味するわけではなく、バブル崩壊で膨れ上がった債務を政府が肩代わりすることにより、一時的に経済の減速を防いだという側面があります。社会保障費の増加などの問題は現状でもありますが、現時点までで考えれば主な国債増加の原因はこの身代わり地蔵です。

    政府と民間、家計のバランスシートをそれぞれ比較するとバブル崩壊後の不良債権の損失負担を最終的に誰がしたかが明確です。
    バブル崩壊後に銀行が不良債権を作った時は、預金の価値はペイオフなどの救済措置により実質的に保証されていました。その為、家計の被害はほとんどありませんでしたが、銀行等の民間債務が膨れ上がりました。その民間債務を減少させるために財政出動をした結果、その財源を確保するために国債の発行額が膨れ上がりました。


    今まで知らなかったですが、第二次世界大戦後は、敗戦により膨れ上がった銀行の不良債権を預金封鎖によって家計の負担に押し付けて一気に解消したそうです。今では信じられない事態ですが、戦後はこんな荒療法があったようです。
    一見無茶苦茶ですが、この預金封鎖により民間債務は一気に解消され、政府も国債発行により民間債務の解消に優先して経済支援に力を入れることができ、戦後の目覚ましい発展が実現しました。


    2014年現在では、上場企業の50%が無借金経営で自己資本率は世界トップクラスです。この現状からバブル崩壊による日本民間債務の解消は済んでおり、後は経済成長を目指すのみです。
    高田さんの予想によると2015年までは10年国債の金利は1%で推移し、その後に利上げをするのではないか?とのことでした。利上げをすれば債権価格は下落し始め、国債の暴落の可能性も出てきますが、そこを乗り切れるかどうかが正念場とのことでした。

    読後も日本国債に対する信用はあまり変わらず不安のままですが、日本国債の膨大な増加が決して異常なものではないと言う事が分かりました。米国もEUも現在国債を身代わり地蔵にして政府債務を増加させ続けています。日本の民間債務問題は解消している事を考えると、今度は同じように米国とEUも同様に国債の発行額が増えていくことでしょう。

    日本国債の暴落の可能性は日本がこれからどう成長していくかにかかってます。日本はこれからも成長できる、そう信じてます。

  • タイトルとは裏腹に他著に見られるような危機感で読者を煽るようなことはなく非常に冷静な判断で今の経済を分析していると思う。バランスシート調整という考え方はなるほどと頷ける。

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著者プロフィール

1958年生まれ。1982年3月東京大学経済学部を卒業、日本興業銀行(現み
ずほ銀行)に入行。1986年オックスフォード大学開発経済学修士課程を修了。
みずほ証券市場調査本部統括部長、グローバル・リサーチ本部金融市場調査部長などを経て、2019年みずほ総合研究所副理事長。2020年岡三証券グローバル・リサーチ・センター理事長に就任。
『銀行の戦略転換』東洋経済新報社(共著)、『これだけは知っておきたい国際金融』金融財政事情研究会、『2020年消える金融』日本経済新聞出版社(共著)、『シナリオ分析異次元緩和脱出―出口戦略のシミュレーション』日本経済新聞出版社(編著)、『地銀 構造不況からの脱出―「脱銀行」への道筋』きんざい など著書多数。

「2022年 『個人金融資産2000兆円 山は動くか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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