マレ・サカチのたったひとつの贈物

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  • 中央公論新社 (2015年2月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (248ページ) / ISBN・EAN: 9784120047015

感想・レビュー・書評

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  • (15-33) この本はストーリーを説明しても魅力は伝わらないと思う。これはSF?それともファンタジー?そういうジャンル分けなどどうでもいい、王城夕紀の物語なのだ。
    跳び落ち続ける彼女と一緒に不思議な疾走感の内に読み終わった。内容は全く違うのに、前作「天盆」と通じるものがあったと思う。作者の個性なのだと感じた。

  • 以前読んでいて、もう一度読みたいと思って、ものすごく探した。
    前回も面白いと感じていたはずだけど、ここまでじゃなかった筈。この10年で変わった世界情勢とか通信の発達とかSNSとかを背景に見ながら読むと、ものすごい衝撃だった。…ということは、この作品、10年を先取りした小説だったということか(2015年刊です)。

  • 印象に残った場面がいくつか。
    人間だけが、じっとしていることができない。余計なことをせずにはいられない。
    そうかなぁ…。

    人が求めているのは物語。人は物語をまとって生きている、というのは同感だった。世の中に溢れるもので惹かれるのはそのストーリー。

    靴職人の夫婦が登場人物として好きだった。

  • 人が求めているのは物語だ。出会いと別れ。偶然。人は何のためにいきるのか。

  • 「量子病」という、自分の意思に関係なく世界中のどこかに身体ごと移動してしまう病気?を持った女の子の物語。

    非常に面白い題材だなと思って読み始めましたが、物語はそれほどSFちっくではなく人間模様が中心。

    最後の一文はグッときます。

    想像していたのとは違う内容でしたが、面白く読めました。

  • 18:めっちゃ好きでした。面白かった……! 題材が好きすぎたというのもあるけど、永遠と偶然、出会いと別れ、人と人とのつながりがじわじわくる。「天盆」でもそうだったけど、さりげないながらもガッシリ掴んでくるエピソードが盛りだくさんで、付箋貼りまくりたい感じ。私のバイブル、神林長平「プリズム」にある「あなたがいて、わたしがいる」を思い出したのでした。嫌いなわけない!(笑) 早速ぽちる勢い!
    本も文章も、読まれることで確定する=読者の存在が本を定義する、のよなあ。一見ばらばらの構成も、そういうことなのかな。

  • 設定はすごく面白かった。主人公のキャラクタが物語の最初のほうと後半ではちょっと違うように感じました。物語が進むにつれて変化したっていう感じでもなく。そこだけ残念。

  • 「天盆」が面白かったので。中盤以降、物語が集束していくさまは心地よい。ともすれば大仰になりそうな言葉をさらりと書けるのは著者の力量だと思う。場所・時間が速いテンポで切り替わるため「彼女」が誰を指すのか、セリフを誰が言ったのかわかりにくい所が少しあったのが残念。意図的かもしれないが。

  • 量子力学と存在哲学文学に融和し、この独特な物語に素敵な水色を与えてた。断片的なストーリはやや散漫さと遊離さが漂ってるが 雰囲気酔いが心地よい。本来重いテーマなわりに、こんなしなやかな文章力に感動した。繰り返すの出会いと別れ、永遠と偶然の結び、最後は一つの尊いプレゼントに収斂する。

  • マレの「解」を聞いたあとの爽やかな読後感は好みです。本来揺らいでいる自我が、なぜ霧散しないのか、それは他者により留めおかれているからという解釈も好き。
    ただ、狐面の男や富豪の老人などあまりにステレオタイプで一人一人が掘り下げられていないのが残念。

    この手のモチーフは手垢にまみれているが、肉体を捨てても新たな肉体となったコンピューターをメンテナンスする外部の手が入らないと、結局永遠に存続はできないのではと、いつも疑問に思う。。
    私が量子コンピューターを理解してないだけなのかな?

  • 雰囲気好き

  • 量子病という量子の世界を軸に組み立てられた存在論.坂知稀という女性が,跳び落ちるという表現で表した現象の不思議.生きるということを別れと出会いで読み解いた物語.静寂の中をさわやかな風が吹き抜けました.とても良かったです.

  • 量子病を患った女性の数奇な人生と出会いの数々を書いた物語。人との出会いを書き、触れ合いを語り、物語を通して伝えるのは前作同様なストレートなテーマでしたね。資本経済の崩壊、暗澹たる社会情勢が立ち籠める中で人が何を求め、何処へ向かって行くのかという潮流が目まぐるしく変わって行く中で断片的に、刹那的に堆積したエピソードと蓄積された人との交流から導き出された稀の答えは混じり気のない嘘のつけない解は痛快そのものでした。

  • とても面白かった「天盆」の著者の作品。
    不確定性理論など理論物理学がストーリーのベースになっているのだが、ハードSFとしては消化不良。基本的に現時点では何が正しいのかわからない理論を使うなら、例え間違っていようと荒唐無稽と言われるぐらいにしたほうが面白かったのではないかと思う。
    「天盆」では架空のゲームをうまく利用したストーリー展開が独創的だったので、今回の作品は失敗作に感じてしまった。

  • 揺らいで、発散して、収束して解けていく様が美しい。いいもの読んだ。

  • SF社会派おとぎ話。量子論x資本主義xネットxお姉さん。社会性の高いテーマをSFとして描きながら、おとぎ話のように構成される物語。テーマがとても自分好みで、いろいろと考えるフックになった。結末もまとまっている。どこかいしいしんじさんを感じさせるおとぎ話感とSFの融合。お姉さんとSF、そしておとぎ話が好きな方へオススメ。

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著者プロフィール

一九七八年八月、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。二〇一四年、第十回C★NOVELS大賞特別賞を受賞した『天盆』(「天の眷族」を改題)で鮮烈なデビューを飾る。著書に、奇病に冒され、世界中を跳躍し続ける少女の青春を描いた『マレ・サカチのたったひとつの贈物』(中央公論新社)、本の雑誌社『おすすめ文庫王国2017』でオリジナル文庫大賞に輝いた『青の数学』(新潮文庫nex)がある。

「2018年 『マレ・サカチのたったひとつの贈物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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