出張料理・おりおり堂 - 卯月~長月

著者 : 安田依央
  • 中央公論新社 (2015年3月24日発売)
3.15
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120047084

作品紹介

高層マンションのママ友カーストに疲れた主婦、燃えさかる炎の下踊り狂うオネエの皆さん、花嫁様(こけし似)とその下僕(残念)、喜寿を迎えたご老人と幸せいっぱいのご家族、気の置けない幼なじみのオヤジども。事件は台所で起きている。アラサー婚活女子、イケメン料理人といざ、二人三脚!おりおりの美味と、とりどりの依頼人が織りなす悲喜こもごも!

出張料理・おりおり堂 - 卯月~長月の感想・レビュー・書評

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  • たまには、今の季節にちなんだ本を読んでみようかなぁと…。
    (やっぱり美味しそうな本♪)

    主人公・澄香32歳、独身。
    後輩の結婚式の帰り道に、素敵な老婦人・桜子と出会ったことがきっかけで、
    「骨董 おりおり堂」で働くことになる。
    寡黙なイケメン料理人の仁にひとめぼれして、
    味に敏感な特技(?)を見込まれ、出張料理のアシスタントに。

    澄香の妄想パワー全開なばかりか、
    いけずな京女や、常連客のオカマさん、
    登場人物たちが、みんなどこかマンガっぽい感じ。
    なので、この前見たドラマの「主任~♪」の配役で楽しみました。

    四季おりおりの食材を使ったお料理と、
    桜子の凛とした雰囲気や、着物。
    歳時記の部屋とよんでいるカフェの空間。
    ものすごく好きな世界でした。

    続編も気になります。

  • タイトルの文字と表紙のいろどりがはんなりした感じで、おもわず、「卯月~長月」「神無月~弥生」の二冊まとめて棚から引き抜きました。
    出張料理…うんうん、おいしい料理と人情の話に違いない!
    そうしたら…
    人情、「人」の「情」のお話には違いないのだけれど、どちらかといえば恋のお話に天秤が傾く。

    本来は骨董屋である「おりおり堂」の奥のカフェで料理を出すイケメン料理人の橘仁。
    実は、お客様のお宅におじゃまして料理をふるまう出張料理人でもあった。
    料理はからきしダメだが神…のような舌を持つ派遣OL(絶賛婚活中32才)の山田澄香は、スカウトされて彼の助手を務めるようになる。

    澄香の心の中で展開される、ハイテンション恋する乙女(32歳ですが)モノローグ、というかセルフ乗り突っ込みがすごい。
    なんだこれ、中央公論新社って書いてあった気がするけど、ア○ファポリスじゃないの?それともラノベ?!
    澄香の前に立ちふさがる、ライバル美女も登場して、お約束な展開!

    出張先のお客様にもさまざまな事情があり、特に「文月」の鱧の神崎氏の人生観は、仁の過去を掘り起こすきっかけとなった。
    浮ついた感じだった澄香の気持ちも、シリアスなものになっていく。

    仁の作る料理の描写は文句なしにおいしそう。
    オネエさんたちも、大変良い仕事をしてくれる。
    読みやすくておもしろい文体です!
    先が気になるので、とにかく読むことにします。
    がんばれ、山田!


    卯月 タワマン夫人と鯛供養
    高級マンションの奥様たちの食事会。
    さりげなく、カーストが透けて見える。

    皐月 炎の鰹とオネエの謝肉祭
    最近あちこちの小説に顔を出すドラアグクィーンたち。
    男のたくましさと、乙女の繊細さを併せ持つ!

    水無月 モンスターブライドと五色の極楽鳥
    地味こけしのわがまま暴虐ぶりに、読者ぶち切れ寸前…
    しかし、思わぬ展開。

    文月 骨切り鱧と西から来た男。
    神崎又造氏の米寿の祝い。
    集まった四世代のしあわせな宴。
    しかし、京都出身ときいて仁が作った鱧料理に神崎氏は…

    葉月 焼き夏牡蠣と招かれざる客
    鱧が京女を呼び寄せた?
    いい男ぶりのチョイ悪オヤジ(死語)も牡蠣を抱えてやって来る。

    長月 恋の行方と月夜の宴
    ついに、仁の過去が明かされる。
    長月の有明の月…というやつですか…
    誰もがみんな待っているのね。
    いつまで待てばいいのだろう。

  • 場所は骨董屋。素敵な老婦人と、出張料理を行うイケメン仁。
    そして自分では気づかなかったが、味覚が優れている事を見初められ、突然働く事になる澄香。
    美味しそうな料理はもちろん、忘れがちな日本の季節の移ろいも品良く織り交ぜていて、かつ恋模様やイケメン仁の過去などなど、読み応えあります。
    澄香の語りが読みやすい。

  • 無口で無愛想だか心根は優しい料理人仁とオーナーである、上品な老婦人、桜子の元で働くことになった涼香の出張料理屋。彼らの元には一見幸せそうでも内情は様々な悩みを持つ者たちからの依頼が次々とくる。時に理不尽な注文もあるが、一つ一つ丁寧に調理し、それぞれの依頼者に配慮した心尽くしの料理を作る。人を楽しい気持ちにするための料理と様々な人の気持ちが合わさり、人々の気持ちはきほぐされていく。仁の内面に徐々に惹かれていく涼香だが、依然働いていた京都での仁が抱える辛い過去が見えてきて。。。

  • ひょんなことからイケメン出張料理人の下で働くことになった元派遣OLが主人公の6編の連作短編集。
    出張先の色々な事情や人間模様が透けて見え、ほっこりしたり、しんみりしたり、色々な感情が駆け巡る。
    主人公・山田の妄想が軽過ぎて少し鼻につくところもあるけど、おりおり堂の女将や常連さんたち脇役が固い。

  • 料理×○○という小説が最近増えてきたなぁと思います。

    主人公の澄香は派遣会社をやめ、一目ぼれしたイケメン料理人、仁のアシスタントに。出張料理という名で、お店ではなく直接お客のお宅で料理を振舞います。
    仁の作るごはんはとても美味しそう。それに澄香の絶対味覚も重要な役割を随所で果たすのですが……。
    この絶対味覚、大事な要素のはずですが、あまりフューチャーされません。もっと澄香の見せどころというか、その味覚の良さが見えるエピソードがあったらいいなと思いました。

    なぜなら、澄香が基本、恋愛脳なんですよね。妄想たくましいというか。なのでなぜ仁が澄香のことをアシスタントとしておいたのか、そして彼女のことを気に入っていくのかが曖昧に感じました。
    あとその妄想エピソードが個人的に痛いな、と。
    メイン以外の登場人物もキャラが立っていて面白かったですが、藤村は……あ、やっぱ苦手なタイプだ。

    設定や料理の描写は好きなのですがキャラの方がやや苦手という、読んでいてなかなか突っ込みが止まらない不思議な作品でした。とりあえず後編は読もうと思います。

  • 出張料理おりおり堂の天才料理人の仁と
    、彼に恋する澄香。

    タワーマンション奥さんランチ会で使われた鯛の行方。
    オネエ軍団にもまれながらの鰹のタタキ。
    年の差婚の花嫁の本音に振り回された結婚式。
    鱧でよみがえる仁の京都での過去、亡き妻に姿を重ねられる澄香。

    京都の料亭で修行中に若女将と交通事故にあった仁。

    こちらが先の話だったのね。
    もう一冊から先に読んでしまった。
    おいしい料理食べたいな〜。

  • 主人公は平凡なアラサー女性だと思ったら、いきなり絶対味覚の持ち主?
    ストーリーの都合上、その特技は必要だと思うけど、だったら最初にそれっぽいエピソードも入れておいた方が良い気がする。

    恋愛脳にちょっとウンザリするけど、判りやすいライバルポジの葵が出て来た途端、応援したくなる
    作者がそれを判ってやってるなら、すごい

  • 絶賛婚活中の派遣OL山田澄香32歳は、素敵な老婦人を追いかけて迷い込んだ路地裏で、ひょんなことからイケメン料理人仁の出張料理おりおり堂の助手に転職することになった。仁のイケメンっぷりにトキメキながらも、出張先でさまざまな家族たちに出会い……

    澄香のテンションが高すぎて同世代としては割と辛いのと、主人公として別に出張先のエピソードに寄り添っているわけでもなさそうで常に恋愛脳なのが割と辛いのと、仁と桜子以外のキャラたちがひたすらうるさくてあんまり魅力を感じられないのと、季節の料理や豆知識がオープニングで毎回差し込まれる割にその月の話にはあんまり生きてこなくて残念なとこを除けば、わりとあっさり読めてお料理も美味しそうだった。
    とりあえず後編よりこっちの方が楽しく読めたかな。

  • 安田さんの作品 初めて読みました。

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