笑う少年

  • 中央公論新社 (2015年8月7日発売)
3.32
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Amazon.co.jp ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784120047459

みんなの感想まとめ

女性弁護士調査員、風町サエが主人公の物語は、アイドル自殺事件を巡る謎解きを描いています。依頼主は成功したピザ店経営者で、彼の過去や事件の真相に迫る中で、サエは非合法な手段も辞さない姿勢で調査を進めます...

感想・レビュー・書評

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  • 冒頭─── 
    掴みかかろうとする男の脛に爪先蹴りを入れる。プロの格闘家でも骨は鍛えられないし、まして相手は二十歳ぐらいの素人。グエッとかなんとか喚いて床に崩れる。その向こうから鍋を持った男が襲いかかり、身を避して相手のこめかみに右肘打ちを当てる。男はカウンターに倒れ込み、箸や調味料入れが床に散らばる。もう一人、カウンターから飛び出した男はさすがに躊躇して店主と私の顔を見くらべる。店主が「やってしまえ」というように顎をしゃくり、男が反応して、私につめ寄る。
    ─────────

    さてさて、次なるレビューは、高校時代からのファンでもある樋口有介さんの新刊「笑う少年」と。

    法律事務所に勤務し、裏稼業で闇の世界を暴いていく女性「風町サエ」が主人公の第二弾。
    結局、これは今後もシリーズ化していくつもりなのでしょうね、樋口さんは。

    AKBをパロディ化したようなアイドルグループの一人の少女が自殺した。
    本当に自殺だったのか?
    彼女の親族から訴訟を起こされ、事務所に現れたのは、このグループの総元締めである秋元康ならぬ小田崎貢司。
    彼の依頼を受けた所長の命により、風町サエは動く。
    少女の身辺捜査とともに、小田崎の過去も調べるようになり、そこで発覚する驚きの事実。
    本当の悪者はいったい誰なのだ?

    とまあ、こんな感じで物語は進みます。
    前よりは違和感がなくなったけれど、それでも女性一人称のハードボイルド文体は、さすがにちょっとつらい……。20年以上前のデビュー時からのファンである樋口さんの作品で、ストーリー的にもそこそこ面白かったので、星五つにしましたが。

    タイトルも「笑う少年」とは。
    デビュー作「ぼくと、ぼくらの夏」や柚木草平シリーズの「彼女はたぶん魔法を使う」や「初恋よ、さよならのキスをしよう」などと比べると、今一つ冴えない気がするのは私だけでしょうか?

    やはり樋口さんには、男性一人称の味のあるハードボイルド作品を書いてもらいたいと願う私なのであります。

  • 風町サエシリーズ第2弾
    非合法な手段も平気で用いる、シングルマザーの弁護士調査員・風町サエ。今回の依頼主は、安売りピザ店を成功させ、芸能界へも進出した小田崎。彼はピザ屋で働く女子高生を、お客の人気投票によりアイドルとして芸能界に送り込み、のし上がってきた。しかし、調査を続けていくと・・・
    凛花の登場により、前作のラストの疑問が解明されると思いきや分からずじまい。脇を固めるキャラクターは相変わらずよかった。しかし、ちょっと都合が良すぎた感も。続編に期待。

  • 図書館の本 読了

    内容(「BOOK」データベースより)
    シングルマザーで弁護士事務所の調査員・風町サエは、安売りピザで大儲けし、今や芸能界を牛耳る小田崎貢司から依頼を受ける。自殺したアルバイト店員の両親が求める賠償金を減額したいというのだ。一方、ある人から小田崎の弱点を探るよう頼まれ―。謎に満ちた男の前半生に潜む真実とは!

    これ、シリーズですか?風町サエって初めてだと思うけど、でも息子君とか父親の設定とか、中途半端な気がするのだがこれからシリーズ化するつもりなのかしら?
    1億円で売っちゃえばよかったのに。と意地悪なわたしはおもうのでした。

  • 1月-7。3.5点。
    風町サエ第二弾。
    ピザ屋発のアイドルが、自殺。遺族が損害賠償をピザ屋の
    やり手経営者に要求。サエが弱みを調査し、取り下げさせようとするが、
    別ルートで経営者の調査も。
    軽妙な文章は相変わらず。面白い。
    終盤に意外な展開が。

  • 風町サエシリーズ、第二段。
    話の展開や事件関係者のパーソナリティなどは、由緒正しい私立探偵のハードボイルドものでありながら、ユーモアある会話や、エッジの効いた人生観はたいへん著者らしい。
    ファンとしては、期待に応えてもらったようでありがたい。
    主人公は男性の方が好きは好きだが、だからこそ唯一の主役女性シリーズも、続編が待ち遠しい。
    4

  • 朝鮮人が不法入国して、日本人と入れ替わる。AKB商法で成功するが、秘密を暴かれる。
    テンポは良く読みやすかった。風景や食事の描写が密。黒川博之を思った。
    主人公が最後は日和った。とことん悪党のほうが良かった。息子が抑止力になったのかも。

  • 殺人罪で服役した過去を持つシングルマザーの『風町サエ』は、弁護士事務所で裏の仕事を受け持っている。
    自殺した店員遺族への賠償金を減額すべく依頼を受けたサエは、別口からその社長の調査も依頼される。調べても中々過去がつかめない男の正体とは・・・。

    元ヤンのサエの軽めの口調で語られるのだが、内容は結構ハード。
    まんまAKBのようなシステムのピザチェーン店ということは、インチキ慈善団体にもモデルがあるのかな?にしても、ビジュアル的にも某プロデューサーだったはずの社長が、某国の将軍様になるとは・・・。
    声高に正義を叫ぶ気はないが、毒を持って毒を制するのような制裁だしスッキリとはいかない終わり方だったけど、正体が見えてくる最後の展開はゾクゾクした。
    ちょっと息子を溺愛するモノローグがくどかったけど、どうやらシリーズ物らしいので息子もどこかで活躍するのかな?他のも気になる。そしてタイトル、息子じゃなかったのね。
    他作品もだが、社会の暗部の描き方が上手い著者だなと思った。

  • 笑う少年とは?

  • シリーズものだった。でも楽しめる。全体的に軽さがな~ 2018.5.2

  • 最高に面白かった
    痛快過ぎ!?
    もう言うことない

  • 「猿の悲しみ」に続くシリーズ第2弾。
    聖也いい子だなあ。お漬物までつけちゃう。

  • 題名の内容はどこにあるのか。表紙のイラストと内容の関係がわからない。

  • +++
    シングルマザーで弁護士事務所の調査員・風町サエは、安売りピザで大儲けし、今や芸能界を牛耳る小田崎貢司から依頼を受ける。自殺したアルバイト店員の両親が求める賠償金を減額したいというのだ。一方、ある人から小田崎の弱点を探るよう頼まれ―。謎に満ちた男の前半生に潜む真実とは!
    +++

    風町サエシリーズの二作目である。元ヤンキーのシングルマザーで、息子・聖也にメロメロなサエが魅力的である。心に抱えている傷を隠すように元気にふるまうが、なにかの折にはちょこっと顔をのぞかせる屈託も、彼女の魅力を増しているように思う。今回は、ダブルで仕事を請け負っており、しかも小田崎という人物が依頼人でもあり、捜査対象でもあるのが複雑である。だが、聖也のための一億円貯金という目標に向かって、やり遂げてしまうのがサエのサエたるところなのである。得体の知れない小田崎のことはなかなか明らかにならないが、最後の最後に事実が明かされたときには、驚きを隠せない。後味が悪い物語ではあるが、先へ先へと興味が尽きない一冊でもある。

  • 「猿の悲しみ」・風町サエのシリーズ続編。

    樋口作品らしいユーモラスな会話劇が女性主人公でも健在。ハードな一面がありつつも、自分の息子にぞっこんラブな一面もあって可愛らしい。目下お気に入りの女性キャラ。
    A○Bのようなアイドル育成商法の中で起きた一人の少女の自殺事件と「笑う少年」の真相、両面からの調査が行われるが、両方とも意外な真相で面白かった。シリーズ化を期待したい作品。

  • 無敵のシングルマザー 風町サエ
    芸能界のフィクサー 小田崎貢司

  • 読んでいて、前作を思い出してきました。
    スッキリはしないお話ですね。
    そして続くんですね。

  • そう来たか
    というストーリー展開。

    楽しめました

  • シリーズ物だったのかあ。
    息子ラブなかーちゃんが弁護士事務所の調査員。
    悪徳商法にメスを入れる的な感じなんだろうけど軽いのか重いのか中途半端は印象しか残らなかった。
    一作目を読まないと分からない部分があるのかな。

  • 弁護士事務所の、殺人の前科がある調査員の女が、アイドルグループを作りヒットさせた、ピザ屋の経営者の過去を調べる。
    経営者の過去の秘密が次々と判明する。
    個性的な調査員と奇妙な経営者の話。
    何故「笑う少年」というタイトルなのか不明。
    「笑う少年」は誰だったのか不明。息子か?

  • 法律事務所で働く風町サエは、安売りピザで大儲けし今や芸能界を牛耳る男からの依頼で、ある調査を始める。大人気シリーズ第二弾!

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著者プロフィール

1950年、群馬県生まれ。業界紙記者などを経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビュー。『風少女』で第103回直木賞候補。著書に『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の思惑』、「船宿たき川捕り物暦」シリーズの『変わり朝顔』『初めての梅』(以上、祥伝社文庫刊)など。2021年10月、逝去。

「2023年 『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の策略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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