出張料理・おりおり堂 - 神無月~弥生

著者 : 安田依央
  • 中央公論新社 (2015年9月9日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120047602

作品紹介

アラサー婚活女子、イケメン料理人との恋のゆくえは?

出張料理・おりおり堂 - 神無月~弥生の感想・レビュー・書評

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  • お客様のお宅におじゃまして、リクエストに応じた料理をお出しする、出張料理「おりおり堂」
    仁と、澄香は、胸にさまざまなものを秘めながらも、心をこめておもてなしをする。
    表面上は、天才料理人と有能な助手の、ビジネスライクな名コンビに見えると思うが…
    魔女が呪いを掛ける。


    「卯月~長月」は、恋も夏の時代。
    澄香の恋する乙女妄想もハイテンションで、お料理ならば、甘辛のしっかり味を煮詰めて味醂の照りを出した、照り焼き。
    「神無月~弥生」は、冬の時代。
    澄香の内面は、時に軽妙な突っ込みも入るが、相手を見つめ、自分を抑え、苦しい恋が人生に深みを与えていく。
    お料理ならば、出汁のきいた薄味をじっくりと染み込ませた煮物…京風ならば、炊きものだろうか。

    傘寿を過ぎてもなお、名残の美しさをとどめる、オーナーの桜子さんは、あなたはまだ枯れてはいけない、満ち足りてはいけない、たとえ結果が同じになっても、後悔しない道を選ぶべき、と若い澄香を励ます。

    そして、家族というものは難しく、さまざまな問題をはらんでいる。
    騒動は、回りで起きているはずだが、なぜか巻き込まれて、仁も澄香も、傷つき、疲れ果てるのだ。

    前作は、葵、今回は藤村と、行く手を阻むライバルもたいへんキャラが立っている。

    私は、この山田澄香というヒロインが、けっこう好きだなあ。
    頭の中浮ついているように見えて、舌も確かだが、人を見る目も確かだ。
    仁も、そんなところに惹かれるのかも。
    ぶっきらぼうな仁の、無意識の爆弾発言には、澄香と一緒に悶絶しました(笑)

    この後はどうなったんだろう。
    澄香も、おばあさんになって、「私のその頃は、恋の炎に焼かれ、ずいぶん苦しんでいたわね」なんて、若い女の子に述懐するときが来るのだろうか。
    良い方向に進んでくれるといいです。


    神無月 秋刀魚と南瓜と魔女の家
    霜月 秋の名残とあの日の卵焼き
    師走 ミルクがゆと難破船
    睦月 結び柳とかぶら蒸し
    如月 こぼれ梅と呪われしバレンタイン
    弥生 祝い御膳とそれぞれの船出

  • なんか後編はてんこ盛り感満載。
    いろんな家族の困難な出来事が仁さんと澄香におそってきて。
    呪う為に料理を作れって恐ろしすぎ。

    そんなこんなありながらも、仁さんにもいろいろあり、
    小説だから許せる終わり方かな~
    現実問題だったら、きっぱりとした方がいいと思うし・・・
    でも、ほんわかさせてもらいました。
    髪撫でられるって反則ですわ。

  • おりおり堂の完結編。
    澄香と仁さんの恋の行方も一応?決着はついたようだけど・・・ もうちょっとはっきりとした決着がよかったかな。
    相変わらず料理の描写はとてもお上手♪
    美味しそうな料理と古き良き日本の文化が味わえる本でした^^
    前半に比べると色々なことが起こったカンジはあったけど引き込まれて読みやすかったです。
    番外編、とかでその後が読みたいなぁ。

  • おりおり堂の続編。6編の連作短編集。
    怒濤の展開続きで、疲労感が半端ない。。私には物語のせっかくの季節感が吹っ飛ぶほどでした。
    でも、なんだかんだでそれぞれ落ち着くところに落ち着いてホッと一息。凛とした佇まいの桜子さんの存在が大きかった。。

  • 続編。題名では非常に分かりづらいが。

    悪意というものは本当にどこから生まれてくるのかわからないなあと思いつつ、よく考えれば何が悪かったのかはわかるが、ではそれを解決しようとするのは非常に難しいものであるものよのうと。

    おりおり堂及び澄香のまわりがいちどきにきな臭くなり、はじめから終わりまでクライマックスすぎて読んでいて疲れました。
    いや、クライマックスというか。
    いやこれはきっと鬼女板…いやいや。
    ワイドショーみたいでした。
    …むしろあれだ、少女漫画。都合の良さがそんな感じ。

  • 『出張料理・おりおり堂』の続編。

    前巻はお料理の描写が多かったのですが、今回はいきなり昼ドラのような展開で、てんこ盛り感がありました。最初の胡散臭い胡散臭いお婆さんが後半急に出てきたり・・・そこが繋がってるのか!と驚き。
    あと、終盤でいきなり明かされる澄香の過去。え、そんな暗い過去持ちだったの?と驚くと同時に、唐突すぎてちょっとぽかんでした。もうちょっと匂わせながらやってくれても良かったではないか。

  • 澄香の過去が明らかになったけど、今までそんな
    雰囲気全く無かったのに、唐突すぎでその上
    それが現在の話に必要な要素だとも思えない

    肝心な仁との関係も、ふわっとしたまま終わった感じ

  • 出張料理おりおり堂の天才イケメン料理人の仁と、彼に恋する助手の澄香。

    不吉なハロウィン料理の依頼を
    本田夫人の真相。

    妻の病死以来、シンパパとして奮闘してきた小山のミカとの再婚で、ないがしろにされた小山の娘くるみの悲しみ。

    七五三のお祝いだったはずが、妻の家出と亀裂の入った沙織と太津朗の夫婦関係。

    すべてを丸く納めたくるみの祖母の鈴子。

    京都の料亭で仁が修行していたさいに恋仲になり、意識不明だった由利子の回復と真実。
    仁と澄香の関係と、おりおり堂の行方。

    この本を読む前に先に読むべき本があるらしい。
    おいしい和食、食べたいのう。

  • 仁の過去が少しづつ明らかになり、澄香と仁の関係も深まりつつある中、ある夫人の家に出張料理の打ち合わせに向かう二人。しかし彼女の依頼は家族を呪うための料理を作って欲しいという。悪意に慄きながらも断る二人。しかし、一人でシンパパとして子育てを頑張っていた筈の知人の娘の様子がおかしかったり、円満そうだった家庭の嫁に呪詛を吐かれたり、澄香を亡くした妻に重ねて口説いて来る藤村の身に危険が迫ったりと、彼らに関わった人々にも不穏な空気が伝染していて……。

    内容のシリアスさをキャラや文体の軽さで中和しようとしてみたけどいまいちうまくいっていないような印象。なんとなく全部ちぐはぐでから回ってる感じでもったいない……後半こんなに不穏にする必要あったかな??もっと前半くらいのノリで、あちこち行きながら澄香が助手として能力を発揮したり女性として魅力的なところを描いたりして二人の関係に焦点あててくれてもよかったな。

  • オーナーの桜子、料理人の仁、助手の桜子の出張料理屋さんの物語の続編。幸せだったはずの家族がこわれていったり、仁の辛い過去をとりまく状況が動きだしたり、出張料理は落ち着かない日々を送ることになり、食べることが大好きだったはずの涼香は精神的に食事をとることが出来なくなるる。
    悲惨な状況に心を痛めてしまうが、新たな登場人物の働きもあり、壊れかけた家族には立ち直りの兆しが見いだされ、涼香と仁の関係も一歩近づく。

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