カフェ、はじめます

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120047619

作品紹介・あらすじ

イケてない40代シングル女子が、かわいい古民家にひと目惚れ。おむすびカフェ開業を目指して一念発起!大家の風変わりな老女と娘、不動産業者との駆け引き、頼りない行政書士や助っ人の旧友をも巻き込みドタバタ騒動。

感想・レビュー・書評

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  • 買い物に出かけ、たまたま知り合ったお年寄りのお家が、子供の頃の友達の家に似て可愛かったから、壊されたくなかったからといって、自分で借り受けて素人がカフェを開くだなんて…無謀過ぎるやん!とツッコミを入れつつ、年齢を重ねるに連れ冒険てできなくなるから、これくらい大胆なことができることが羨ましくも思えた。

    いさみさんに幸あれ!

  • スーパーで顔見知りだった睦子おばあちゃんの家。
    昔の思い出の家に似ているからと、
    売却取り壊しだけはなんとしても阻止したい、いさみ。

    その気持ちはよくわかります。
    バブルの頃、街の景色がみるみる変化する淋しさを
    目の当たりにしましたからね。
    なんか応援したくなりました。

    思い付きでカフェをやりたいと言ってしまい、何の知識もないまま奔走するが…

    カフェ、おばあちゃん、おむすび、お好み度満載。

    カフェが繁盛して、
    おばあちゃんが元気を取り戻して、めでたしめでたし。

    な~んて期待しちゃったんですけどね。

    でも、おむすび2個と自家製糠漬けとお番茶で900円。
    いくら建物の味わいがプラスされてるといっても少々お高い気が…。

  • 初めて読んだ作家さん。エッセイの方が多いのかな。
    イケてない40代シングル女子が、かわいい古民家にひと目惚れ。その古民家を守るために、あてもないのに借りたいと言い出し・・借りるまでの話が長かった(汗)

  • サクッと安心して読めそうなタイトルを図書館で見つけた。エッセイストさん?初読作家さん。印象どおりサクッと読めた。主人公の40代独身女性いさみが数回スーパーで面識のある老女睦子と知り合い、その老女の自宅を借りてカフェを開店するまでの日々が描かれている。睦子とのやり取りよりも開店するまでの賃貸契約や保健所への届出や建築計画など実質的な内容が案外多くて、睦子さんはどうしてるんだろう?と思いなから読んでいたがほんとの最後に再登場した睦子の老いっぷりが切なかった。主人公が睦子を思い返すことはあったが再会したいと思う描写は無く、カフェ開店の話で終わってしまった印象。

  • ちょっと思ってた話と違ってました。

  • この店に行ってみたい

  • この年代で新しいことを始めるって、すごいエネルギーですよね。もうちょい年下の私でさえ二の足を踏むし。

    カフェやりたいひと、やっぱりおおいんだなぁ。
    飲食店興味あるけど、始めるにも続けるにもエネルギー要るし。本当にリスペクトです。

    最後はちょっと切ないですね。
    なんだかサラリとすぐ読めてしまったのだけど最後すこしもの寂しくて。お店、もう少し長く続きますようにと思いました。

  • ほっこりしそうなんだけど、何か足りない。

    主人公が惚れ込んだ家の可愛らしさも
    イマイチ伝わってこないし、
    登場人物の関わりも深そうで浅い。
    冴えない主人公の雰囲気がカフェ自体にも作品自体にも滲み出ている感じ。

    睦子さんがカフェを訪れられたことが救い。

  • 20代の終わりに友達の相次ぐ結婚や、志が高い友達が研究職に就く中、無難な人生を送ってきた主人公。
    それがカフェを開くことで、開業に向かって必要な手続き、借家の活用の仕方、メニュー策定などこれまでの事なかれ主義とは打って変わった行動力を発揮し、性格も陰から陽に変化していく様子が読み取れる。

    「職場でのポスト争い、リストラ、子育てと両立といった同世代からよく聞く困難に何一つ直面せず」
    という表現があるが、このワンフレーズで主人公の40年間が体現されていると感じた。同じ状況下にいる読者がいたとしたらこんなに的を得て自分を表せるだろうか。
    著者も同じような経験があるのかな。

  • 思ってたのと違う…
    続編書くつもりだったのかな?

  • 160802
    もっとカフェでの出来事が読みたかった。

  • 【最終レビュー】

    予約著書・約、2ヶ月弱待ち。図書館貸出。

    9月、ジュンク堂書店・姫路店。単行本新刊本棚にて。

    [自分と同世代の女性が主人公]

    主人公の彼女が持つ

    『日常の中で、奥底に抱えている「本来の心理的な部分」』を、時折、自身の中にもふっと感じることがあったりしながらも

    同じ昭和世代として生きる、自身を含めた女性達へ

    〈スポットライト〉を当てつつ

    名残深い風景・日本独特の文化を、今の時代だからこそ

    『大切にしていこうとする、ありふれた「内面に秘めた想い」』

    を、不器用ながらも真摯に見つめながら

    〈主人公が、新たな出会い・目の当たりにしながらの『再発見』・四苦八苦しつつ『また別の「新たな一歩」を踏み出すことの「意味」』〉

    《ネット以外の『身の回り』にいくらでも、コロコロとあちこちに散らばるぐらいの『楽しみの数々の「ヒント」』があること》

    を、この著書は、さり気なく、着飾ることなく、さらりと感じさせる著書。

    私自身にとって『快い空気』を味わえたといっても過言ではないことを実感しながら…

    ただ、ラストから、もう一歩、エピソードがあればといった印象だったので

    ☆は4つです。

    *和洋折衷

    *知らない『苦労』を知る。異なる人の立場を想像すること。

    *視線を他に転じること。なんで、あんなものに『執着』しているか…幾度と『無駄なもの』を『買わずにすんできた』

    *全てが無駄になっても『惜しくもない「価値」』

  • 主人公のあまりののんびりやさんぶりに、脱力する。
    この人でもできたんだから、私もできそう、などと思えてくる。それが、狙いか。
    これから、というときに、あっさり終わってしまった。

  • 素敵なお話しでした。

    44歳の独身OL、和久井いさみ。
    ある日、近所に住むおばあさんのお家にお邪魔して…その家の虜になる。古い洋館のような造りのお家。
    そのお家を借りて、カフェにするお話しです。

    食品衛生責任者の資格を取ったり、お家を飲食店にするようにリフォームしたり、家具を揃えたり、メニューを考えて試作したり…。楽しそうです。

    最後は、この家の持ち主、睦子さんにカフェを見せる…。

  • 面白いのですが、わざわざ身の回り物を漢字にして書いてあるので読みずらかったです。いちいち検索かけながら読んだので
    いつもの10倍時間がかかりました。
    小説って何で難しい漢字使いたがるの??

  • 一度読んでますが、良かったので2度目も。
    お店を出すきっかけになったかも。

    背中を押してくれた本。

  • 何も知識もない女性がゼロからカフェを開く。

    古民家に限らずカフェを開くことは一度くらい考えたことがある人も少なくないのではないかな

    きっと採算は合わないのだろうがそんなことより、この家を残したい、といういさみの情熱がこういう行動を起こさせたのだろう

    でもやっぱり寒そうかな

  •  スーパーで買った品を届けた老母の家でお茶と焼きおにぎりを頂いたことがきっかけで、何とか存続できないかとおにぎり専門の店を開く物語。

  • 星は3つ半です。
    ほんわかと盛り上がりもなく淡々と、でも悪くないとも思いけり。タイトルからするとこういうストーリーになるんだろうけど、違うタイトルにしたほうがよろしかないですか?
    そうですね、例えば「桜とおうちとぬか漬けにおにぎり」なんて…
     読み終わってやっぱりほんわかしてます。文調もわるくなかったです。小気味よくユーモアがありました。

  • 私でもカフェを始められそう、と思うくらいオープンまでの工程が詳しく描かれていた
    でも結局、おむすびカフェはどうなったのかな?
    そこの所もうちょっと知りたかったなー

  • 一気に読めた!
    どんなカフェを始めるのかと思ったら…。
    カフェを始めるのに色んな手続きがあって、いざオープンってなると色々悩むこともあって…。
    終わりにもやもやっとしてしまう部分もあるけど、涙がホロリと出るようなほっこりとした内容だった!

  • かわいい古民家に一目惚れした女性がカフェをはじめる話。カフェを始めるまでのあれこれが主軸。主人公と同じように飲食店を始めたい人には参考になるかもしれない。メニューの焼きおむすびはおいしそうだけど、値段がちょっと高めですね。都会だとそんなものなのかな。

  • カフェでゆっくりの気分を味わえるかな?と思って選んだけど、タイトル通り"はじめます"までだった。
    オープンまでにやるべき事、必要なもの、関わる人々など大まかに知れた。節約気味でメニューも少ないし、カフェのはじまりであるラストも物足りなく感じた。主人公のキャラ同様地味なお話だったけど、これはこれでのんびりしていて良いのかも。

  • え?ここでおしまい?
    さらっと読めたけど。

  • まず題名に惹かれて手に取りました。自分のカフェをやるって漠然としたあこがれがありますよね。
    予算は50万円で、土日のみ、赤字覚悟。夢を見過ぎないところはいいのかも。
    行政書士さんとのやり取りや資格試験の下りは、こういう手続きも必要なのか、ふむふむと参考になりました。
    営業女子の辛さや今後、おばあちゃんの背景、なぜ友達の家がそんなに印象に残っているのかなど、もう少し詳しく知りたかったのですが、あっさり終わってしまいます。でもいいのか、「カフェはじめます」って題名なんだもの。カフェを始めるまでの一番楽しい時間を味わえる一冊です。

  • 令和3年5月30日
    取り柄もないアラフィフ女性いさみはお茶漬けにも幸せを見つける人。
    そんないさみが思いきった行動に出る。
    一件家を借りておにぎりカフェを開店する。流行る訳もなく、開店までの面倒は半端ないが、睦子おばあちゃんの表情で一気に報われたことだろう。
    そして行動に踏み切った自分に「やるじゃん、私」って誇らしく思うだろう。
    地道に経験を積み、老後の蓄えを計算しながらのチャレンジ。エールを送ります‼️

  • 普通のOLがひょんなきっかけで古民家を借りカフェをはじめるお話。
    古民家を借りるところやカフェの開店準備など、とても細かく書かれていたのに、オープン後のお話が短かった。
    面白かったけどもう少し読みたかった。

  • 40代独身の女性がある日、ひょんな事からよく通うスーパーの隣にあるかわいいおうちに気づく。
    不動産屋に売却を迫られているその家をどうしても守りたかった彼女は、土日だけのカフェを始めることを思いつく…。
    立派な古民家ではなく、昭和の空気が漂う「懐かしいおばあちゃん家」のようなおうち。カフェと言ってもコーヒーはなく、おむすびと糠漬けとお茶のセットのみ。

    平凡に暮らしてきた主人公が「死ぬ前にここらで酔狂なことをしてみようかな?」と決心する。上手くいかなくても、失敗したとしても後悔しない、やりたい事をやってみる。オバチャンになっても行動してみる。思わず主人公を応援したくなるお話。

  • 奇を衒うような展開はなく、ワクワクするようなコトが起きるわけでもなく
    四十代のなんの取り柄もなく、貯金もそこまでない女性が
    ただ出会いを無駄にしたくなくて、大した考えもなくカフェをはじめる。
    成功したいと思っているわけでもなく、ただ家が素敵だと思って
    それが潰されるのを延命したいという思いだけなので
    割と考えなしにカフェを始めて周りに流されているのだが
    半年ももてばいい程度に本人が思っているので
    ドキドキしたりイライラしたりもしないで読める。

    はっきり言ってしまえば流石に甘い。
    カフェを始めること自体は面白いし、頑張れば良いと思う。
    ただ、良い歳してきちんと計画もしない、
    自分で言い出したのに流されているだけという感じは好感は持てない。

    登場人物も肩入れできるキャラがいなかった。
    もう少し、カフェをはじめてからのことも書かれるかと思ったが
    カフェを思いつき始めるところまでの話で、本当に
    『カフェ、はじめます』だった。

    人との交流が期待よりは薄く、やはり主人公が抜けすぎていて
    感情移入できないのでイマイチ入り込めないし
    カフェとして、珈琲は出さなくて良いがお茶の種類と
    暖房くらいはきちんとしてほしい。
    店内の席数が増やせないなら、テイクアウトをするとか。

    ただ、可愛い見た目の建物で焼きおにぎりは
    確かに惹かれるものがある。

  • 古民家に魅せられてカフェを開くアラフォーの話し。

    これでカフェが大盛況ってなったら胡散臭!ってなるんだけど、現状は厳しいのよね。

    2018.4.12 読了

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著者プロフィール

岸本 葉子
1961年鎌倉市生まれ。東京大学教養学部卒業。エッセイスト。会社勤務を経て、中国北京に留学。著書に『エッセイの書き方』『捨てきらなくてもいいじゃない?』『50代からしたくなるコト、なくていいモノ』『楽しみ上手は老い上手』『50代、足していいもの、引いていいもの』(以上中公文庫)、『ふつうでない時をふつうに生きる』『モヤモヤするけどスッキリ暮らす』『60代、少しゆるめがいいみたい』(以上中央公論新社)、『ひとり老後、賢く楽しむ』『ひとり上手のがんばらない家事』(以上だいわ文庫)、『わたしの心を強くする「ひとり時間」のつくり方』(佼成出版社)、『60歳、ひとりを楽しむ準備』(講談社+α新書)、『90歳、老いてますます日々新た』(樋口恵子氏との共著、柏書房)、俳句に関する著書に『私の俳句入門』(角川ソフィア文庫)、『岸本葉子の「俳句の学び方」』(NHK出版)、初の句集『つちふる』(KADOKAWA)など多数。

「2024年 『毎日の暮らしが深くなる季語と俳句』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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