21世紀の「中華」 - 習近平中国と東アジア

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  • 中央公論新社
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120049064

作品紹介・あらすじ

尖閣、歴史認識、AIIB、南シナ海情勢…中国はなぜ脅威なのか日本はどう対峙すべきか。中国外交史の第一人者による初の現代中国時論集。

感想・レビュー・書評

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  • 【毛沢東の建国,鄧小平の発展,そして習近平はこれまでの指導者がなしえなかった失地回復を実行できる新たな大国としての中国を築こうとしている,というのが習近平政権のイメージであろうし,その新たな中国像を国内に提供することが正当性の基礎になると考えているものと思われる】(文中より引用)

    2000年代〜2010年代前半までの中国をめぐる,著者の小論考をまとめた作品。大国化を続ける中で,中国が持つ自己認識がどのように変貌していったかなどを知ることができます。著者は,東京大学大学院の総合文化研究科で国際関係史の教授を務める川島真。

    ほぼ時系列的に複数の論考が掲載されているため,ここ数年の中国をめぐる国際関係の動きを把握する上で大変有益。また,物事の変化に応じて,中国研究者の目線がどのように変化したか/しなかったかを考えることができる点も興味深かったです。

    文体はちょっと固めですが☆5つ

  • 現代中国を見ようと思うと時間とエネルギーが必要だと思っていたが、さらに必要なのは基本的な中国に対する知識(特に歴史)だと感じる。どんな情報を得ても、その意味を読み取れなければダメだからだ。
    中国のふるまいは決して場当たり的ではないし、目に見える実利だけを追っているだけでもない。それが日本とどうかかわってくるか、が問題なのであるが。

  • 2012年〜2016年を2012〜2014年の序奏と2015-2016年の展開に別けているが、基本的に当時の文章を時系列に沿って掲載しているだけに、当初の、習近平政権で改革、民主化が進むのでは無いか?と言う著者の期待が完全に裏切られていく様を再体験できる。それだけに、文章は冷静なのに、激烈である。
    中国の脅威、中国というリスクは単に軍事力を拡大しているなどと言う表面的なモノでは無く、もっと根深いものであることが読み取れる。また、南シナ海への中国の進出も、習近平政権下で急速に進んでいるモノの、92年、江沢民時代の領海法制定や、それ以前にまで差から一貫して継続している訳であり、単に習近平の個人的野心に帰結させることは出来ない。
    世界に中国と共存するすべがあるのかについては、知れば知るほど悲観的にならざるを得な良いのが正直なところである。

  •  2012年~16年の新聞や雑誌への寄稿の再録が中心で、個々の文章は短く読みやすい。筆者自身ももまとめで述べているように、習近平政権初期では集団指導体制・協調的な対外政策という胡錦涛路線が継続するのではないかと筆者は考えていたが、14年以降はその論調が変化していることに気づく。数年前とは言え過去の文章を現在の視点で読み返すことの面白さだ。
     オバマ政権の対中政策や13年の朴槿恵大統領訪中・14年の習近平主席訪韓に関する文章は、いずれも当時の事情を前提としており、トランプ政権が発足し、また中韓関係が冷え込んだ2017年の現時点では事情が異なる。他方、現在のところトランプ政権の対中政策がオバマ政権時から大転換したとまでは言い難い。韓国が対中傾斜と見られていた当時の文章でも筆者はそうした単純な見方ではなく、「G2論」の認識の枠内で米中双方と良好な関係を保とうとしている韓国の外交戦略や、中韓の思惑の違いを指摘している。すなわち、その時々の事情で左右される部分はあっても、各国の対中外交は一定の枠の中に納まらざるを得ないとも言えるかもしれない。
     その一方で、この時期を通し一貫している筆者の観察もある。14年の全人代の時点でその後の軍改革の端緒は見えていた。中国の南シナ海での「軍事化」もそうだ。また筆者は、日本の国際広報戦略の重要性(単なる「親日派」ではなく「知日派」養成、一方的な自国の主張のみではなく多様な情報発信)も何度も訴えている。

  • 東2法経図・開架 319.2A/Ka97n//K

  • 習近平政権が発足して3年。日本にとって中国はなぜ脅威なのか。そして、日本は中国とどう対峙すべきなのか。尖閣諸島「国有化」、戦後70年と歴史認識問題、AIIB発足、緊迫する南シナ海情勢など、具体的事例をもとに、「問題としての中国」をつかむための手がかりを中国外交史の第一人者が冷静に示す。

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著者プロフィール

東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻教授

「2019年 『中国の外交戦略と世界秩序』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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