女王さまの夜食カフェ - マカン・マラン ふたたび

著者 :
  • 中央公論新社
4.22
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本棚登録 : 3009
レビュー : 241
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120049101

感想・レビュー・書評

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  • ひたすら優しい。優しさが溢れている。

    「誰かと一緒にいたくて、でも、しがらみのある友人や知人とは喋りたくない。そんな矛盾した人恋しい夜が、誰にでもあるものよ。」
    そう、本当にそう。そんな時にこんなお店があって欲しい。でも無いよなあ。

    「目一杯がんばったなら、もうそれ以上、がんばる必要なんてないのよ。」
    コップ一杯に溢れそうな心を抱えてるときに、こんなこと言われたら、涙と一緒に溢れてしまうよなあ。

    • Risa☺︎さん
      コメントありがとうございます!
      こんな素敵なお店があれば絶対に常連になります。笑
      コメントありがとうございます!
      こんな素敵なお店があれば絶対に常連になります。笑
      2021/02/16
  • マカン・マランのゆるりとした空気に浸りたくて、再び訪れた

    文中にマカン・マランを表して、 "まるで深い海の底のようだ" という記述がある
    '"形も色も違う魚たちが、思い思いに揺蕩っている。少しでも弱いものを皆でつつきまわそうとする殺伐さがどこにもない "と
    何と的確に言い得ていることだろう

    だからこそいろんな悩みを抱え、肩をいからせ闘っている人が、この部屋に入り、シャールさんを前にすると、堰を切ったように堪えていた涙をこぼす

    自分を殺し、引きつった愛想笑いを浮かべ相槌を打つことで、職場での居場所を保っていた派遣社員の真奈
    自分は兄の代わり、できの悪い劣化コピーでしかないとうつむき肩を震わせる漫画家志望の裕紀
    発育障害の疑いがある一人息子のために一生懸命に頑張るあまり
    息子を追い詰めてしまう未央

    本当にみんな一生懸命生きている! 生きていくってこんなにしんどくて、つらいのかと思うくらい一生懸命
    読んでいる私まで胸が苦しく、泣きたくなるほど

    でも、シャールさんは、そんな人たちの肩に手を置き、静かに言ってくれる
    ☆ 充分ー。それだけで充分よ

    ☆ もうがんばらなくていいんじゃないかしら。目一杯がんばった
    なら、もうがんばらなくていいのよ

    ☆ 生きていくのって、寂しいのよ。だって、世の中は、儘ならな
    いことだらけじゃない。どんなに思い合ってても、分からない
    ことはたくさんあるし。

    ☆ 幸福の裏には、いつも寂寥が潜んでいるの。でも、人生って
    きっとそんなものなのよ。だから、私たちは一生懸命になれる
    のかもしれないし

    ☆ 思い詰める必要はないのよ。一旦力を抜かなきゃ、新しい力は
    湧かないものよ。たまにはサボりなさい

    シャールさんの存在って、暗い入江に立つ灯台のようだと思った
    迷いそうな時、さりげなく道を示してくれる
    そして、しんどいのは私だけじゃないんだ。ゆっくり進めばいいんだと勇気を与えてくれる

    心にしみじみと沁み込んでいくような読後感が心地よい

  • 2作目も一気読み。とにかく愛に溢れ温かかった。今回は親子関係がフォーカスされていた。親子だからこそ、より強く相手に期待したり求めたりして、相手が思い通りにならなかったときの反動もまた、大きくなってしまうように思う。考えてみれば、親子ほど時が経つにつれ、互いの距離感が変わっていく関係って他にないのでは。

    主人公たちは、変わりゆく親子の距離感を修正し、それぞれの個を尊重しようと葛藤していた。それが叶った人、叶わぬままに術を失ってしまった人、時間が解決するのを待つ人。親の気持ちはまだわからないけれど、あのときの親の気持ちってこんなんだったのかな、親って大変だな、でもありがとう、と思いながら読了。そうして私も親との距離感を少し修正。

  • 第三話、自分にも似たような体験があって、チクチク…相談できる人が私も欲しかった。
    続きが楽しみ。

  • 図書館で借りたもの。
    「マカン・マラン」シリーズ第2弾!

    始めに、シャールさんの快気祝いがあり、前作の登場人物がそろって、なんだか嬉しい気持ちに。

    今作は
    職場のしがらみに悩む派遣社員の女性
    漫画家になる夢を諦めようとしている男性
    発達障害グレーの息子がいる主婦
    娘の進路変更に頭を抱える父
    が出てくる4つのお話。

    発達障害グレーの息子がいる主婦の話が、自分と重なって泣いた。

    『どうして皆ができることができないの。
    気がつくと、大声をあげて叱ってしまう。そのたびに圭が見せる怯え切った表情は、未央自身もいたく傷つけた。
    本当はこんなことしたくないのに。言いたくないのに。
    怯えさせたくなんてないのに――。』
    わたしもいつもこうで、自己嫌悪。
    『結局、私しかいない』から、厳しく言ってしまう。

    『この子は決して、なにかが欠けているわけではない。
    ちゃんと話し合えば、圭はなんでも分かってくれる。
    間違っていたのは、ただひたすらに言うことを聞かせようとしていた自分自身だ。』
    この言葉にぐさっときた。
    周りと違うことで焦って、なんで言った通りにできないのかって怒って。
    息子の考え・思いを汲み取る努力をしていなかったんだ。
    早く息子を抱きしめてあげたいと思った。

    優しく包み込んでくれるシャールさんに、私も会いたい。


  • 「言いたい人にはなんでも言わせておけばいいのよ。
    あなたも、自分のことを〝ただの”とか〝つまらない”とか言っちゃ駄目。
    それは、あなたが支えている人や、あなたを支えてくれている人たちに対して、失礼よ」


    「目一杯がんばったなら、もうそれ以上、がんばる必要なんてないのよ」


    マカン・マラン2作目。
    今作も、どの話もとっても良かった。

    生きるって本当大変だし辛いことの方が多い。

    だけど、そんな時にシャールさんの一言にどれだけ救われるか。

    悲しいことや辛い経験をした人こそ、他人に対して優しく丁寧に接することができるんだと思う。

    私もシャールさんに会いたいなぁ。。

    そして柳田とジャダのやり取りが毎回ツボで爆笑でした。笑



    2021年読了、7冊目。

    • raindropsさん
      ほんとに同じように感じてる人がいて、嬉しいです。
      ほんとに同じように感じてる人がいて、嬉しいです。
      2021/02/16
  • シャールさんが無事に復活して良かった!
    第一弾のごとく、悩める人たちが導かれるように「マカン・マラン」にやってきて、シャールさんが振る舞う手料理と共に放つ言葉が、訪れた人の心に染み込む、その様子が本当に面白いし、感動する。
    そして読んでいる私も、まるで心臓に矢を放たれたかのように、シャールさんの言葉が心に沁みました。
    第4弾まであるということなので、今度はどんな悩みを持った人が「マカン・マラン」にやって来るのか、シャールさんのどんな手料理がでてくるのか、どんな名言が飛び出すのか、凄く楽しみですが、一気に読んでしまって「マカン・マラン」に行けなくなるのが寂しいので、続きは少し期間をあけて読みたいと思います。

  • 既に読了からかなり時間がたっているし、他の方が
    良質のレビューをお書きなので簡単に。
    (書き忘れていました。ごめんなさい。)

    既に続編も出ていますよね。

    辛い時に、いいかげんな食べ物はいけません。気持ちが荒れます。お野菜たっぷりの、優しい味でおなかいっぱいになるのがいいです。

    それも腹八分目で。

    シャールさんのお料理が良いのは、何もかもほどよいからかもしれません。この小説に出てくる人は、みな完全無欠の幸福ではありませんよね。お店を出ても、根っこの問題…自分が向き合うべきことは、消えていません。それは店に残るドラァグ・クイーンも同じに。

    囚われ続けてもしかたないことは決別する。新しいものの見方で、出来ることを出来る方法でやってみる。つらいことはゆっくり癒やす。

    これはどれも、悲しみを癒す方法ですが、ひとはそれをひとりでこなすのは大変。

    寄り添ってくれる人と、お料理。
    そして急がないこと。

    自分が孤独に耐えうると、じわりと温められながら
    言い聞かせることが、すごく大事だと思います。

    みんなそれがわかっていても、自分ではなかなか出来ないから、マカン・マランに私達は集まります。
    一冊という一皿と、温かいスープでもいかがですか。少し、疲れたでしょう。

  • シャールさんにまた会うことができて、本当に良かった。すぐに喧嘩ごしになるジャダも読み進めるにつれて、とても愛嬌が出て来てチャーミングに思う。どのご飯もおいしそう。

    今回も、扱うテーマは重いものばかり。
    シャールさんのあたたかさと優しさで、ラカンマランを訪れた人たちの背中をそっと押す。
    今回はシャールさんの弱音もあり、こんなに強い人でも弱音ははくのだと、むしろ安心してしまった。
    大丈夫。シャールさんには、柳田もジャダさんもいるし、常連さんもお針子さんもいるんだから!と読んでいて励ましたくなった。

  • 不定期に開く夜食カフェ、マカン・マランの2作目。シャールの料理と人柄は悩む人たちの心を癒し、一歩踏み出す勇気をくれる。前作もですが、女性の苦悩や親子の確執がリアルで辛い。にもかかわらず読了後はほっこり。あぁ料理が上手くなりたいなぁ

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著者プロフィール

古内一絵

東京都生まれ。映画会社勤務を経て、中国語翻訳者に。第五回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、二〇一一年にデビュー。二〇一七年『フラダン』で第六回JBBY賞(文学作品部門)を受賞。他の著書に『お誕生会クロニクル』(光文社)、『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』『女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび』『きまぐれな夜食カフェ マカン・マラン みたび』『さよならの夜食カフェ マカン・マラン おしまい』『銀色のマーメイド』『十六夜荘ノート』(中央公論新社)等がある。

「2021年 『最高のアフタヌーンティーの作り方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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