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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784120049248
みんなの感想まとめ
歴史の激動を背景に、主人公・川路利良の選択と葛藤を描いた物語は、幕末から明治維新にかけての日本の変革を新たな視点で捉えています。最下層の武家に生まれ、裏切りを選んだ川路の姿は、単なる英雄譚ではなく、複...
感想・レビュー・書評
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西郷を裏切り、大久保と国に身を奉じた男、川路利良。最下層の武家に生まれた川路は出頭のため走狗となる道を選ぶ――。薩摩三巨頭の運命の変転、激動の幕末~維新を描く歴史長篇、ここに見参。
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綺麗事で明治政府の基盤を作ることはできない。
西南戦争に至るくだり、えがきかたが秀逸。 -
幕末からの維新やったー!って物語かと思って読み始めたら、意外と実際の史実をベースにしながら、中盤後半とどんどこ維新の裏側の新解釈が盛り込まれつつも、そこに至る状況の描写が鮮明で、今までボヤッとしてた維新のエピソードが、腑に落ちていくのが面白い。主人公の日本の近代警察の父、川路利良がこの物語のように実際に暗躍したかはわからないし、そこはフィクションとして楽しめばいいかと思うが、維新ものとして新たな楽しみ方を提供してれた作品となった。
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初代警視庁長官川路利良の生涯。
立身出世を目指していた若者が、権力の力に気づき取りつかれて、身を滅ぼすまでの物語。見事なまでに、上昇と下降の曲線描きます。
川路利良の自己評価と他人の評価のギャップが、結果論だけど分不相応なものを追い求めてしまって、使い捨てのような最後になってしまったのではないでしょうか。
とはいえ、他人から使い走りと嘲笑われても、自分の職務を忠実にやり続けるというのは、なかなか。仕事の義務や意義以外でやりがいを見出さないと難しいのでは。それを補うのはシンプルに、個人への忠誠心だったりするのかな、と思います。
やはり、西郷を裏切るべきではなかったのか。裏切った先にあったのが、国家というイデオロギーでなく、大久保個人というのも失敗であったのかな。 -
どちら側の立場にも、それぞれの正義や思想、哲学があるので、どちらが正しいという事はない。
特に明治維新から明治政府の黎明期には、特にそうだろう。
たたそれぞれが命をかけて生きていた事がわかる。 -
鹿児島に行って西郷さんのことをもっと知りたくなり、周りの人物も知りたくて手に取った本。
川路利良。日本の警察を作った人と西郷さんを裏切った人というイメージだけがあって読みました。
最初はやはり西郷さんをものすごく慕っていたんだとはわかったが、国家のために西郷さんを切るというのは大久保利通と同じ。この2人は鹿児島では良い印象はないんだろうけど日本のために一生懸命やっていたんだな~とは思いました。でも最後はあまりにも悪すぎた。そういう結末を迎えたのは仕方ない。最初の頃と最後の人物像が違いすぎた。 -
西郷隆盛を暗殺しようとした男、郷土に刃を向けた男として長く裏切りものとして見られていた川路利良。
写真をみるとなるほど冷徹な感じはしますね。人間としてどうかとは思いますし、友達にはなれないと思いますが、維新には、また明治の新時代を作り上げるには、必要な偉人である事に間違いはないでしょう。
薩摩の身分の低い準士分で生まれながらも、波乱の生涯であった。必死に生き抜いた事は確か。 -
2020.11.22
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川路利良の生涯を通して明治維新前後の薩長、旧幕府を物語る。とても良い切り口で頭にスッと入ってきた
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人間の善悪は表裏一体であり、誰もが両面を持ち合わせている。一度誰かの(何かの)走狗になった人間は、そこから抜け出すことはできない。目的が正しければ、いかなる手段を取ることも肯定されるのか、否、それは結局全ての人を不幸にする。著者の人間理解が次から次へと表現されている。
利良がダークサイド?に堕ちる過程の描写が少々淡白なのが気になるが。 -
幕末の動乱から明治初期を駆け足でウォークスルーができるとともに、川路という そこまでこれまで注目されていなかったであろう人物の視点で眺めることができるのは、非常に楽しく一気に読むことができた。
川路がやった歴史も手伝い、ミステリー・サスペンス的な流れもあり歴史小説にはない面白さを見つけることができる。 -
図書館のオススメ本だったので借りたが、表紙詐欺か…?
分厚いわりに、改行が多く、中身が薄い気がした。川路は山田風太郎の小説でのイメージが強いだけに、がっかり…というのが序盤の印象だったが、明治維新後、とくに西南戦争から大久保暗殺、そして黒田清隆の事件から最後の洋行にかけての展開は面白かった。
西郷を裏切った男という悪名をもっとひっくり返すような、初代警視総監としての活躍とかが見たかったので残念。史実にかなり詳しいが、物語の醍醐味としてはイマイチ冴えない。恩人を裏切って野心に振り回された小者の末路。もっと脚色のしようがあったのではないだろうか。 -
2018.02.24
手に取ったけど、今は読みたくない、またにしよう。 -
戌年の1冊目は、『 走狗』。犬ですな。警察組織を作り上げた川路利良の一代記。
西郷の、大久保の、明治という時代の、自らの野心の、走狗であった。まさに、狡兎死して走狗烹らる、であった。 -
この時代において下層武士又はその下の身分にあったものが時流に乗って出世欲に取り憑かれる心情は現代の人間には計り知れないものがあるんだろう。
長い封建制度が崩れ新しい日本が一国家として作られるには裏や醜い闘争があって当たり前だろう。以前から大久保利通は好きになれないが、矢張り彼も暗殺される。
伊藤博文も然り。
人に恨まれす事を成す事など出来はしない。
主人公川路利良も時流が引き上げた人間の一人。
明治時代、国家として産声をあげた日本に命を懸けた男達の物語。良くも悪くも…
伊東潤さんファンとしてはこれからも色々な視点から歴史小説を書いて欲しい。 -
物語自体が云々より、これ読んでやっと江戸城無血開城の理由と西郷隆盛討伐が理解出来たかも。
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