- Amazon.co.jp ・本 (515ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120049248
感想・レビュー・書評
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綺麗事で明治政府の基盤を作ることはできない。
西南戦争に至るくだり、えがきかたが秀逸。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
幕末からの維新やったー!って物語かと思って読み始めたら、意外と実際の史実をベースにしながら、中盤後半とどんどこ維新の裏側の新解釈が盛り込まれつつも、そこに至る状況の描写が鮮明で、今までボヤッとしてた維新のエピソードが、腑に落ちていくのが面白い。主人公の日本の近代警察の父、川路利良がこの物語のように実際に暗躍したかはわからないし、そこはフィクションとして楽しめばいいかと思うが、維新ものとして新たな楽しみ方を提供してれた作品となった。
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川路利良の生涯を通して明治維新前後の薩長、旧幕府を物語る。とても良い切り口で頭にスッと入ってきた
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人間の善悪は表裏一体であり、誰もが両面を持ち合わせている。一度誰かの(何かの)走狗になった人間は、そこから抜け出すことはできない。目的が正しければ、いかなる手段を取ることも肯定されるのか、否、それは結局全ての人を不幸にする。著者の人間理解が次から次へと表現されている。
利良がダークサイド?に堕ちる過程の描写が少々淡白なのが気になるが。 -
戌年の1冊目は、『 走狗』。犬ですな。警察組織を作り上げた川路利良の一代記。
西郷の、大久保の、明治という時代の、自らの野心の、走狗であった。まさに、狡兎死して走狗烹らる、であった。 -
利良、イヤなヤツ…