わざと忌み家を建てて棲む

著者 :
  • 中央公論新社
3.42
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本棚登録 : 344
感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120049927

感想・レビュー・書評

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  • 曰くのある家や部屋を一軒に纏めて建て直し、そこで暮らすとどうなるか――。あり得ない「家」に棲んだ者たちの運命は……。ホラーの名手・三津田信三による、「幽霊屋敷」怪談再び!

    「どこの家にも怖いものはいる」の続編的な作品。先に評価を見ていたので、中途半端だという意見が多いらしいと知った上で読んでみた。
    結果としては確かにもやもやは残るばかりだったけれど、気味の悪さは相変わらずで、各家のレポートはどれも先が気になる短編として読めた。
    実話型怪談の形をとっているのだし、作中の三津田と三間坂も専門家ではないので、明確な解決に至らなくてもそこまで気にはならなかったかな。
    ともかく訪ねてきた川谷妻華が不気味だし、前回以上に三津田が怪異に出会っててヒヤヒヤさせられた。
    個人的には黒の部屋が一番怖かったかも。壊れていく母親の日記が怖いし、白い屋敷側からの真実にはうわってなった。

  • 三津田先生はお母さんの日記テイストで怖い事書くとほんとにもうとんでもない怖いものができあがってしまいますね

  • 忌み家を寄せ集めて建てられた巨大な家についてのお話。そこで過ごした人々の手記が面白かった。すごく怖いというわけでは無いけれど、じわりと怖い。作者の著書の紹介が多数登場するのが?これは現実に起こっている話と思わせる手段なのかな?

  •  最初の「黒い部屋」を読んで、オッこいつはヤベー本を読み始めてしまったぞ!とゾクゾクしました。
     「ヤバいと思ったら読むのをやめてください」と脅され、ハハハまたまたそんなこと言って…その手には乗りませんよ…と思いつつも、ズブズブとのめり込むように読んでしまい、気づけば自分も恐ろしい部屋の中に入ってしまったような怖さがありました。
     ホラーなのかと思いきや、ミステリーの要素もあり、最後まで一気に読みました。結末は少しあっけなかった気がします。

     この本を読んだせいか、顔の見えない男が庭から家に入り込もうとしてくる悪夢を見ましたが、これ報告した方がいいんですかね?

  • 前作ほど強烈なのは出てこないが、読み始めたら止まらなくなる。
    謎の女(妊婦?)が不気味。小野不由美の本に出てくる、香典を置いていく喪服の女を思い出した。

  • この話はまだ続いてる。

  • フィクションの体で書かれたホラー。「何か不審な電話がかかったりしたらすぐに本を閉じてください」みたいな注意書きがあります。読んだ人のところに怪異が現れると。感想を見てみると金縛りにあったという人が…ちなみにわたしはそういうの信じないのですが、読みながら食べてたお菓子が喉に張り付いて息が詰まり(だらしないだけでは!)嘔吐して助かりました。びっくりしたなぁ、もう!

  • 三津田作品はいいですね。怪が身近にせまっているようなぞくぞく感がたまりません。私は黒の家が一番怖かったです。

    シャーリー・ジャクスンの「山荘奇譚」を読んだばかりだったので、その一節がでたときはわくわくしました。三津田作品恒例の名前の分解や、ほんとに実在するんだろうかと読者に思わせる言い回し。最後は読者の想像にぶんなげた感もありますが、怖さを演出する文章は素晴らしいと思います。

  • 無理やり 幽霊屋敷をつくる
    酔狂な金持ちの道楽なのですが
    そこへ 人を送り込むのが
    本当に嫌らしい趣味です。
    最初は 怪異が怖くて
    読んでても 泣きそうになるのですが
    だんだん 腹が立ってきて!
    こんなに怖いんだから
    金持ちが自分で住め
    と思うぐらい 怖かったです

  • 相変わらず怖い。日が暮れてからは読めない。

著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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