まんがでわかる 理科系の作文技術 (単行本)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120050428

作品紹介・あらすじ

100万部越えを果たした大ベストセラーの新書『理科系の作文技術』が、ついにまんが化!

ひたすら「明快・簡潔な表現」を追求し、「本当に役に立つ」と評される本書のエッセンスをマンガで分かりやすく解説。

「最強の文章術」が、論文、レポート、ビジネス文書など、あらゆる文を書くシーンであなたを助けます!まんがを読むだけで、名著『理科系の作文技術』のエッセンスが身につきます。

<あらすじ>
IT企業で契約社員として働き始めた文。根っからのSF小説好きで、作文には自信のあった文だが、“仕事の文書”で求められる文章は全く異なるものであった――!
上司の梶山の指導のもと、奮闘する文。少しずつ「相手に伝わる」文章スキルを身につけていくストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 同僚に勧められて読みました。理科系とありますが、情報を伝えるという目的で文章を書く場合のコツが書かれています。必要なことを過不足なく書く、要点を最初に書く、概部から細部へ、日本語の曖昧性を排除する、事実と意見を分ける。リモートワーク時にはオンラインでのテキストコミュニケーションが主になるため、相手に伝わるかな、という視点で見直しながら文章を作るのが必要と感じました。

  • 卒論終了後に大学図書館で借りて読了。
    いままで教授にゼミで言われていたことが多くあった。 目標をきめて、逆算することの実践は難しいけど、学会論文で意識していく。また、受動態を減らすこと、平仮名も使うこと、論理はあっていても分かりづらい文章の精査を行うこと等も意識していく。

  • 1.
    事実と意見に限り、心情的要素を含まない
    「感想」を混入させない
    読む相手を考えて書き始める
    一つの主題に集中する
    長さに応じて主題を絞る
    目標に収束するように文書全体の構想を練る

    2.
    読まれるためには、「内容の重心」を前にする
    新聞記事のリードに学ぶ
    最初に「巨視型」の説明で全体像を示す
    「機能別」「性質別」などの分類に従う
    順序の原則を一定に保つ

    3.
    結論から振り返り、最短経路を見つける
    説得目的の説明は順序を選ぶ
    最も筋の通った形に配列・構成する
    文書の「うまさ」より「構成」
    「序論・本論・結び」に分けて、組み立てを整理する
    各パラグラフにトピック・センテンスを入れる

    4.
    読んだだけで理解できるように書く
    「逆茂木型」の文章を避ける
    修飾節の置き方に注意する
    「この文は正確に言うと何を意味するか」と自問する
    緩衝表現は使わない
    「と思われる」ではなく、「と思う」と書く
    ぼかし言葉を削る

    5.
    事実と意見を混同しない
    事実を記述するときの原則
    事実の上に立ち、論理的に導き出した意見を書く
    「短く、短く」と意識する
    格の正しい文を書く
    何度でも文を組み立て直し、疑いの目をもって読み直す
    字面は面白く、受身は減らし、並記は予告

    6.
    決められた時間で話せる量を把握しておく
    上手に読むより「話しかける」
    十分に推敲した原稿を用意する
    最後部の人にも読める字で、ポイントだけをまとめる
    道具の使い方に注意し、話し方は明快に!

  • 新書の要点だけをマンガにまとめた本。読みやすいのでとっつきにはいいかもしれないが、私には少しもの足りなかった。

  • これ一冊で書けるようになるとは思わないが、仕事の文書が娯楽作品や感想文と明確に違う技術であることを理解し、次のステップに進むためのとっかかりとしては十分。

    テクニカルライティング技術の確認のために手に取ったが、その目的は十分に達成できたと思う。類似のテーマを扱った他の本で学んだ内容がフラッシュバックし、理解を深めることができたと思う。

  •  原作では理解が及ばなかったので、本作で学ぶために購入。原作では難しく感じるところがあった。本作では、必要最小限の要点がまとめられていて、勉強になった。まずはこれを読んで頭に入れるだけでも十分だと思う。

  • 確かに知識経験のない私は作文のスキルアップを目指せる本でした。

    まんがという視覚的な要素を取り入れることで、理論的な事象の概念や現象を直感的に理解しやすくしています。これによって、読み手はより楽しみながら作文を学ぶことができます。

    理論的な作文や、知識をもっと活かしたいと思っている人にとって、非常に役立つ一冊だと感じました。読み手を惹きつける文章を書くためのテクニックを学びたい方には、ぜひおすすめしたいです。

  • Before
    修論執筆参考のため
    今後の文章作成の基礎とするため

    Contents
    ●文章作製手順
    ①目標規定文の作成
    ②目標収束に向け,文章全体の構想を検討
    目標規定文を参考に,集めた材料と考察を,記述順序や文章組立の原則を踏まえ,最もすっきりした形に配列.
    考察では,なぜ?を繰り返す(トヨタ式)
    文章の綺麗さより構成が重要.

    ●文章組立の原則
    ・結論に対し,最も分かりやすい順序に沿って記載.
    実験順番などの羽陽曲折を伝えるのではない.読み手が予測する展開と実際の文章のギャップを最小に(驚き最小原則)
    ・明快簡潔に.必要なことはもれなく記述.不要なことは省略.1つの文書は1つの主題に集中.文章の主語は何かを意識.
    ・事実と意見は別.事実は具体的なほど情報としての価値が高い.

    ●記述順序
    ・重点先行主義
    概観から細部へ.文章の重心を前へ.
    導入→本論→展開.大枠から詳細までこれで構成
    問題→手段→結果.問題と結果が対応するように
    ・機能や性質別に分ける

    ●テクニック
    ・修飾語は長くしすぎない.
    ・ぼかし言葉は避ける.
    ・無意味な受身表現もやめる.
    ・事実はできるだけ名詞と動詞で書く.
    ・番号を打って分かりやすく.
    ・書き手と読み手を区別.定量的に数字で示す

    Awareness
    ・文章の書き方が言語化されている
    ・修論や論文等の専門的な文章でも,分かりやすさが最も重要であることは忘れないようにする

    To do
    ・文章を書く際のバイブルとして,見返す
    ・原著も読む

  • 1.仕事文書の心得
    ・他人が読んでもらうための文書は事実と意見に限る。
     心情的要素(やわらかい文章)、感想、読む相手の常識、を含まない。
    ・「目標規定文」をまず書いてみる
     何を目標として、何を主張するかを1つの文にまとめる
    2.文章の組み立て
    ・新聞記事のリード(書き出し)に学ぶ
     表題:最重要ポイント、リード:概要、本文:詳細
    ・記述順序の原則
     分類分け→時系列・空間配列(行動順)の原則を保つ
    3.文書の構成
    ・結論から振り返り、最短説明ルートを見つける
    ・もっとも筋の通った形に配列・構成する(うまさではなく、構成が重要)
     「構成表」を作る
     序論(1~3節)・本論(必要な節数)・結び(1節)に分ける
    ・パラグラフ(段落)にトピック(小主題)とセンテンス(概論)を入れる
    4.脱日本語の文章
    ・逆茂木型の文章を避ける
     読んだところまでで理解できるように書く
    ★この文は正確に言うと何を意味するか、と自問する
    ★緩衝表現は使わない(だろう、と思われる、とみても良い・・・)
    ★ぼかし言葉を削る
     「あいまいな表現は責任を回避する以外に何も生み出さない」
     「それはつまり仕事に真剣じゃないのと同じことだ」
    5.「事実」と「意見」
    ・事実と意見を混同しない
    ・事実記載時には
     書く必要があることのみ記載(必要ない点は一言も書くべきではない)
     ぼかした表現を避ける
     名詞と動詞で書き、主観に依存する修飾語(優れた、など)を使わない
    ・意見の種類
     推論:前提に基づく推理の結論
     判断:内容価値などを見極めてまとめた考え
     意見:自分なりに考えたり感じたりした結果、到達した結論
     確信:自分では疑問の余地がないと思っている意見
     仮説:真偽は分からないが、仮に打ち出した答え
     理論:照明になりそうな事実が相当数あるが、万人が容認していない仮説
    ・事実は「真」「偽」のみ。意見は複数の評価が並立する
    ・文は短く、格(言葉同士の関係が保たれている)は正しく
    ・「誤解できない」ように書く
    6.講演の要領
    ・時間内で話せる量を把握する
    ・上手に読むより話しかける
     人に聞いてもらうには適度な繰り返しも必要
    ・話の構成
     1/4則 序論、方法、結果、考察の4つに時間を均等に割り振る
     1/3則 最初の1/3、会場全てに分かる、
         中間1/3 わかったような気がする
         最後の1/3 専門的な人のみ分かる
    ・スライド原稿
     最後部の人にも読める文字で、読ませない(ポイントだけ並べる)

  • ベストセラー新書の"まんがでわかる"版。書籍の方も見ましたが、ほんとに国語が苦手な理系の人はかれの漫画部分からでも読んで欲しい。同然、こういうのにありがちな肝心な部分は、漫画の合間にがっつり文章で入ってますが、漫画部分にも、へぇそうだったんだーってことが一章に1個ぐらいはあるはず!

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著者プロフィール

一九一七年(大正六)、東京に生まれる。四一年、東京大学理学部物理学科卒業。名古屋大学助教授、学習院大学教授をへて、八一年から同学長。学習院大学名誉教授。専攻、物理学。応用物理学会会長、国際光学委員会副会長、言語技術研究会座長などを歴任。著書に『物理の散歩道』(ロゲルギスト名による共著、岩波書店)、『新物理の散歩道』(同共著、中央公論社)、『理科系の作文技術』(中公新書)、『物質の世界』(培風館)、『物理・山・ことば』(新樹社)、『レポートの組み立て方』(ちくま文庫)などがある。

「2018年 『まんがでわかる 理科系の作文技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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