大人になったら、

  • 中央公論新社 (2018年3月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784120050558

作品紹介・あらすじ

30代半ば、カフェで副店長をしているメイ。彼氏も好きな人もいないが、それなりに充実した日々を送っている。
でも、結婚や出産、仕事の昇進試験から目を逸らしつづけてはいけないのもわかっていて……。
人生の基本問題は解けても応用問題が解けないメイを、恋が大きく変えていく!

感想・レビュー・書評

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  • なんか分かるなぁ。
    なんか子供の頃とか若い頃って大人ってもっと大人だと思ってたんだけど、いざ自分がその年齢になると全然そんなことなくて。
    選んだこと、選ばなかったこと、その時その時で一生懸命考えて選んできたはずなんだけど、たらればを考えてしまうことも多々あって。
    とりあえずメイちゃんと羽鳥先生の今後が気になるので続編が読みたいです。

  • 20251226読了
    初めましての作家さん。
    脱・作家読みを図るべく、名前は聞いたことあるがまだ読んだことのなかった作家さんの作品を読もうと、図書館を徘徊していた際に目に入ったので手に取ってみた。
     
    ◆あらすじ
    30代中盤独身は、女性としてキャリアを優先するか、恋愛・結婚・出産にもチャレンジするかという、人生の岐路となる。
    本作は、まさにそのような状況に置かれた主人公 メイ(35)が、キャリアや恋愛に悩みながらも前を向き、自身の人生を切り開いていく物語。
     
    ◆感想
    ・メイのバイト先の杉本君、後半は一応根はいいひとというキャラとして描かれているが、前半読んでいるときはかなり自分勝手で、礼儀もデリカシーもない、職場にいたら確実に近寄りたくない(笑)キャラだなと思った。
    ・婦人科検診での産婦人科「レディースクリニックのロビーは、女の人生が交錯している」というたとえは核心をついている。幸せの絶頂にいる妊婦と、不妊治療しても授からなくて絶望の淵にいる女性。子宮頸がんや乳がんの検診だけ受けに来ている人もいれば、がんの宣告を受けた直後の人もいるかもしれない。「間違った言葉を選べば、それに傷つけられる人がいる」というのは本当にその通りだなと思った。
    ・羽鳥先生の予備校の数学に対する苦手意識と克服することによって選択肢が広がるという話は結構好きなシーン。その後で、メイが「多数派と同じ方へ行くという基本問題を解くだけで、先に進めない。結婚や出産や転職という応用問題を目の前にすると、解き方を想像することもできず、目を逸らす。…何も決めず、全てから目を逸らせばいい。そういう人生が一番安全だ。会社が倒産しない限り、生きていける。けれど、このままではずっと一人で、人生はただただ過ぎ去ってしまう。…定年退職してからの二十七年と少しの間、一人で何をしたらいいのだろう。」という部分は深く共感。
    ・過去の恋愛を引きずり続ける羽鳥先生(;^_^Aしかも結構重め。みっちゃんが羽鳥先生を"普通じゃない"と感じる気持ちもわかる。でもそうすると、自分にもブーメランとして帰ってくるのだから、他人のことをとやかく言える立場でも余裕もない、と保身に走るメイの気持ちもわかる。
    ・メイとみっちゃんが"普通"について語り合うシーン。「普通という幻想を追っているから、結婚できないんじゃないの?」には、ぐきり…(笑)
    ・メイの転勤直前、みっちゃんと女性としての生き方について語り合うシーンで、転勤に際しての男女に対する会社の対応の違いについてや妊娠によって"みんなが迷惑する"ことを表立って言えない現実については深く共感。いつか自分も同じ迷惑をかけるかもしれない、でも、そんな機会は来ないかもしれない…。この感情の揺れはとてもリアルなものだ。
    ・羽鳥先生が北海道まで来て、しかも、メイと会うために1度だけ来たわけではなくて、北海道での授業を持てるように事前に相談を始めているあたりは、過去の恋愛の時同様の重さもあり、やはりちょっと怖い(^^;)まあ、メイにとっていい結果なら、外野がとやかく言うことではないのだが。

    • fuanwoyuukiniさん
      こんにちは。私も畑野智美さんの作品を複数冊読みました。私は「神さまを待っている」が内容は明るい話ではないですが1番いいなと思う1冊でしたので...
      こんにちは。私も畑野智美さんの作品を複数冊読みました。私は「神さまを待っている」が内容は明るい話ではないですが1番いいなと思う1冊でしたのでオススメいたします。(感想にコメントを寄せるのが初めてなのでどこか不手際があったらごめんなさい。)
      2026/01/16
  • 感想
    35歳女性の内面が細かく書かれており、共感できる部分がある。かといって内容は、題材の割には重すぎない。
    サラッと読めました。


    あらすじ
    メイは35歳、レストランで副店長として勤務している。母親を亡くし、父親は、母と離婚後、連絡が取れない。

    35歳になって、彼氏がいないことや子供を産みたいこと、キャリアのことなど将来のことについて色々考える。高校のときからフウちゃんと付き合い、結婚すると思っていたが、別れて以来、8年間彼氏がいない。

    店に来るお客さんとは距離をとっていたが、予備校に勤める羽鳥先生と話し、店長試験を受けると決める。店長試験に無事合格し、羽鳥先生に合格を伝える。

    若手社員の杉本くんに心を乱されつつも日々を過ごす。そんな中、高校時代からの親友の大ちゃんが結婚する。

    メイは羽鳥先生と近づくが、羽鳥先生側が戸惑い、離れてしまう。そんな中、メイは札幌に転勤が決まる。羽鳥先生のことも諦めかけたが、羽鳥先生が札幌まで来て、新たな関係がスタートしそうな予感。

  • 35歳。自分のキャリアスキルをあげるか、結婚出産とすすむべきか。主人公の気持ちが少し共感した。
    常連さんのあたたかさも友人も素敵だったし、主人公の性格もよかった。
    年数も経つけれど、その環境の変化に伴って季節も移り変わる所が素敵。
    私も焼き飯めちゃくちゃたべたい(笑)

  • 30代女性のリアルが読み解ける物語。飲食業の大変さもリアルで分かる。スルスル読める一冊。

  • 読みやすくていい本だった。リラックスして読める。元気がもらえるビビッドピンクの素敵なカバー。30代独身女性あるあるの内容かと思ったら、メイさんの思いの外、のんびりしてる日常が書いてある。彼女の慎重なところ、嫌いじゃない。まぁ、端からみると変わりないようでも、本人の中ではいろいろある。
    「大人になったら、」いいタイトル。私的には、もっとしっかりしてると思ってた、かな。50才になっても頼りないもんです。

  • 35歳女性の主人公、本当に存在してもおかしくないような、実話を読んでいるような感覚で読んでしまう…。どうなんだろう。どこがそう感じさせるんでしょうか。

    どんなに近しい人でも、他人の思っていることは分からないし、もはや自分の思っていることでさえもちゃんと分かっていないことに気づいたり。
    お話の中では、現実と同じように、正直分からないけれどその中で生きている、そのバランスというか距離感みたいなのがとてもリアルだったのかもしれない。

    年齢も自分に近く、共感できる部分が多かったと思います。女性にとって30歳が一つの期限として有名ですが、たぶん30を超えたら、それは35歳になり、40に近づいたら40になり、ってなっていくのかもしれない。

    そうやって、自分の遅れをいつも気にしながら、結局は永遠に不完全なのだろうけれども、子どものころに思っていた「大人」になることは完全にはないって気づいてはいるけれども。
    それでも、なんかそれでもこれじゃあだめだ、こうじゃない、と言い聞かせて、それは自分で自分を奮い立たせようとしていることでもあると思う。

    そして、自分の外にも、自分を奮い立たせるものや存在があることに気づいたり、それを見つける過程でもあるのかも、と思えたり。

    とても自然で読んでいるというよりは、見ている、聴いている、というようなお話でした。

  • 文庫が発売されて、ブクログで紹介されていた。畑野さんの本を読んでみたいと思った。
    独身女子だから沁みるのだろうか。これを子育て中の女性が読んだらどう思うのか。父が去り、母が亡くなり、10年も付き合った彼と分かれて、それでも生きている命はエライ。って普通のことなのかもしれないけど。
    「普通ってなんだろう」

  • ときめく気持ちを取り戻す恋愛小説というフレーズに惹かれて手に取りましたが、過去の恋愛、これからの仕事、職場の人間模様、長く付き合ってきた友達との関係、とても濃いお話でした。
    私も大人になったら上手にこなせると思っていた諸々の事。めいちゃんも羽鳥先生も杉本君もみっちゃんもマスターもみんな不器用で愛おしい。

  • 何か起きるわけじゃない、日常を書くのが上手いなぁと感じる作品。個人的にとても好きだなと思った。
    35歳、って確かに、若くも老いてもない、言ってしまえば中途半端な時期なのかも。
    普通の女性といったときのイメージはそれぞれってあったけど、確かに。大学を卒業して、就職、結婚、出産…と、それが普通の人生なんだとしたら。その普通ができない自分は欠陥品のように感じてしまうかも。
    メイと杉本くんのやりとりが好きだったので転勤は残念だったけど、寂しくても、人はだんだん忘れていくし、それは悪いことじゃない。羽鳥先生ともうまくいくといいなぁ。

  • 主人公は飲食業界でバリバリやってる副店長なのでややキツイ感じの性格を感じた。
    バイト先で社員同士が揉めてたらウワッてなるって。

    今時の35歳は恋愛と仕事以外にも趣味とか推し活とかそれなりに充実してるのではと思うけど、家族がいないので家族が欲しいという考えを持っていることに納得がいった。
    父がLINEの「新しい友だち」に出てきて「古い家族」なのに、に笑った。

    羽鳥先生に背中を押されて、試験に挑戦して昇進、伝えられないまま転勤の流れドラマティックでよかった。
    羽鳥先生のキャラクターはスーツメガネの少女漫画のような先生を妄想してしまった。
    こちらもなかなかの曲者なので続きが気になる終わり方。

  • 読みやすかったので、珍しく一気読み。


    30過ぎの大人になるとそれまでの経験や知識の積み重ねによっていろんなことを考えてしまい、家族も恋も仕事も簡単には決断できない。
    これだ!って決められる人もいるのだろうけど、怖さに勝てず、理由を付けて目を逸らしてしまう、メイのそんなところに自分を重ねて読んでいた気がするし、メイが同じようなところでぐるぐると悩んでしまう姿に共感できた。

    羽鳥先生と話すきっかけができてから、少しずつメイの中の何かが変わりはじめて、前向きに進んでいく姿が読んでいて心地良かった。少しずつ変わっていく様子が丁寧に書かれていて、明るい気持ちになれたし、勇気をもらえた気がする。
    終盤のメイは、堂々としていてカッコ良かったな。不器用な羽鳥先生は可愛かった(笑)

    最後、もう少し先まで読みたいな と思わせるあのシーンで終わったのが私は好き。

  • 大人になったら
    シネマコンプレックス
    家と庭

    畑野智美さんの作品は、おじさんの私からは
    可愛くて、賢くて、ちゃんと生活している女性が沢山出て来てかなりいい!

  • 何だかとても良かった。
    悩める30代女性の生活のあれこれなのだけれど、気持ちの揺れというか、変化していくところとかが共感できて、ずっと応援しながら読んだ。
    働いて、悩んで、恋して、悩んで、
    若いっていいなぁとマジで思った。
    まあ、いくつになってもそれなりに同じ気持ちで前向きでいたいですけどね。
    そしてそのとき、一緒にいて幸せだと感じる大切な人がいれば、もっと人生は豊かになるね。
    読み終わった後、心の中がとてもあったかくなる1冊でした。
    そして、杉本くん、いいわぁ。

  • 35歳はもっと大人だと思っていた主人公の気持ちがすごく分かる。
    途中出てきた「基本問題(進学や就職)はできるけど、応用問題(結婚、出産、昇進)でつまづく」というのも身につまされた。
    長い人生、自分が納得できるように生きていけるよう頑張ろう。

  • 初めの辺りが読んでて苛々してしまった…。特に新入社員くん…。
    後々は良くなっていったので、読めましたが…。
    あと、私も近しい年代だからこの年代は悩みが多いなとため息つきたくなりました 笑

  • 畑野さん2冊目。主人公の葛城命(メイ)は35歳独身。10年交際していた彼とは別れ、彼氏いない歴8年。

    副店長として勤務しているカフェで店長資格の試験を受けようか迷い中。過去3回落ちているだけに気が進まない。でも好きな人もいない、このまま副店長のままで良いのか?揺れる35歳。そんな時気になる男性登場。

    メイもだけど相手の羽鳥先生も恋愛経験乏しくてなかなか前に進まないのがじれったい。メイの転勤をきっかけに羽鳥先生勇気出して良かった。

    それにしても愛人作って家を出て音信不通だったメイの父親がいきなりラインでお友達?それは無理でしょ〜。

  • 35歳独身
    仕事に精を出しすぎて婚期を逃した、
    現代女性らしいお話。
    仕事と恋愛の両立が簡単ではないことを思い知らされます。
    頑張る女性のお話が好きなので面白かったです。


    カフェ店員さんってキラキラしているし
    やりがいも感じやすいのだろうけれど
    女性としてはそれで恋愛が疎かになったら
    焦るし。でも仕事を言い訳にしてなんとか自分を肯定して、、。
    私もカフェで働いていてそういう社員さんを多く見てきたのでよく分かりました。
    仕事と恋愛のバランスって難しい…。
    こう考えると仕事はほどほどくらいのがいいのかな、と自分ごとで考えさせられます。


    畑野さんの本好きです。
    鍵かっこの外の、心情の部分が細かくて、的確なのが好きです。


    装丁が可愛らしすぎるほど可愛いですね。笑
    持ち歩くのが場所によっては恥ずかしかったです笑

  • 同世代のリアル 。
    会話も多くて読みやすく
    映像がふわりと浮かぶ、
    展開は読めたけど
    みんな素敵な人柄でした ◎
    キートス行きたくなる。
    のちにきっと開くであろう
    主人公のカフェにも、
    願わくば羽鳥先生にも会いたくなる、
    あれ?でもわたしキートスに行ったかな
    会ったことありそうなないような、リアル。
    そんな一冊 ◎

  • この作家さんは
    いつも心理描写が淡々としていますね。
    読みやすくはあるけれど。

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著者プロフィール

1979年東京都生まれ。2010年「国道沿いのファミレス」で第23回小説すばる新人賞を受賞。13年に『海の見える街』、14年に『南部芸能事務所』で吉川英治文学新人賞の候補となる。著書にドラマ化された『感情8号線』、『ふたつの星とタイムマシン』『タイムマシンでは、行けない明日』『消えない月』『神さまを待っている』『大人になったら、』『若葉荘の暮らし』などがある。

「2023年 『トワイライライト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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