- Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120051128
感想・レビュー・書評
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2019年2月に読んだ本。
「愛なき世界」という題名からして、
きっと恋愛模様が描かれている本なのかな、と思っていた・・
大学の側にある洋食屋の店員は、大学の研究室で植物学を研究する、本村さんに恋をする。青年よ、頑張れ!と思いながら、告白の場面は見守るような気持ちで
読んだ。だが・・・・研究者には、恋人がいたらしい。ところが、その相手は、人間ではなかった。本村さんの研究対象物、小さくて大事な可愛い植物たちだった。
青年は、見事に振られた。
ところが、青年は出前を届ける度に、
その研究室の植物たちに、少しずつ興味を持ち始めていく・・・・本村さんの研究対象物だけでなく、他の人の研究対象物にまで・・・・相手は本村さんの恋人たちなのに。
その後、青年は再度本村さんに告白を
試みる。本村さんの気持ちは、変わっていなかった。それはそうだろう。
彼女はきっと、当分植物が恋人でいるのだろうから。
ーーーー青年よ、いい人はきっと
どこかにいるよ!ーーー
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松子さんこんばんは★
遅くに失礼します
白内障手術、経過観察となりました。
ホッとしましたが、いつかはやって来る。複雑です。半年後位にまた...松子さんこんばんは★
遅くに失礼します
白内障手術、経過観察となりました。
ホッとしましたが、いつかはやって来る。複雑です。半年後位にまた行くつもりです。
\(~o~)/ファ~good nightZzz2022/05/25
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研究材料として利用しやすいモデル生物の一つが「シロイヌナズナ」だと知り、Webで調べ画像を眺めながら読みました。
ペッスル、エッペンチューブ、チビタン、ボルテックスといった実験機材についてもどんな物か見てみました。
本書では研究者である大学院生の本村さんが洋食屋の(素人の)藤丸くんに説明する形で分かりやすく研究の様子が語られます。
植物の分子/発生遺伝学の研究者が、多様性の謎を解き明かしたいと日々観察と実験に取り組む姿を描いた物語です。
恋愛に関する話も出てきますが、本筋の邪魔にならない程度に収めてくれていてさほど気にならず助かりました。
私も理系でしたので雰囲気は良く伝わってきます。期待した成果の出ない実験に明け暮れた卒業研究時代の記憶がポツポツと蘇りました。
この作品は、どうやら小石川植物園の園長でもある塚谷祐一さんの研究がベースになっているようですね。
塚谷祐一さんの著書、「スキマの植物図鑑」や「森を食べる植物 腐生植物の知られざる世界」にも興味が湧きました。 -
T大にて植物学を研究する本村。何よりもシロイヌナズナが好き。そんな本村に洋食屋の見習い・藤丸は思いを寄せるが…。本村も藤丸も、研究室の面々をはじめ、登場人物はしをんさんならではの魅力的な人たちばかり。内容もしをん節炸裂。面白いだけでなく、本村のシロイヌナズナ愛の書きっぷり、素晴らしい。そして、植物を通して考える愛。研究者って普通の人と目の付け所が違って新鮮で、そこからくる考え方、個性を垣間見れ、そう言った面からも楽しめました。藤丸と本村の関係も変わらぬ爽やかさで素敵。愛なき世界だけれど、でも愛、大あり。なんとなく『舟を編む』を思い出しました。
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久々の三浦しおんさん。
円服亭とT大の行き来と、植物の研究者と洋食屋さんとのやり取りだけで、飽きることなく気がつけば最後まで読んでしまった。
「愛なき世界に生きる」
植物を研究するリケ女の本村さん。
彼女に恋しちゃった洋食屋の藤丸くん。
植物に一途すぎる女子は、シロイヌナズナに夢中。
思わず告白しちゃって、何度もフラれちゃう、藤丸くんの真っ直ぐさと一途さ。
シロイヌナズナが好き!
だけじゃ勿体ない、というのがよくある感覚かも知れないけど、彼女の中では、すごく肯定的な理由で、後ろ向きさはまるで無い。
とても素敵です。
これが最後ひょっとして、、、と思いましたが、、、
相手が植物じゃ、ジェラシーも抱けない。
恋敵が植物とは、なんて特殊な設定。
そして登場人物がみんないい人。
(なんとも愛おしくなります)
物語の山場が、ちょっとした意地悪だけという、なんとも起伏の小さな物語。
でも楽しいし、ほっこり幸せな気持ちに浸れる世界があります。
謎大き男、殺し屋、松田教授の過去は、スピンオフとしてもっと深く知りたい。
「緑の指」の能力が魅力的! -
T大赤門の近くにある庶民的食堂「円服亭」の住み込み店員 藤丸陽太が注文の届けに行った先はT大理学部B号館。
そこは生物科学専攻の植物学の研究室であり個性的な面々が研究に打ち込んでいる。中で院生 本村紗英の可愛いカカトに惹かれた陽太だが、その紗英はひたすらにペンペン草の一種シロイヌナズナの研究のみに全身全霊を傾けているのであった♪
門外漢ではあるけれど、微細な植物の世界の一端を覗ける作品で、例によって作者の緻密な下調べが生きている好著ですね。
陽太が良い役回りを演じております笑 -
T大近くの洋食屋で見習いとして働く藤丸青年が恋したのは、T大の植物学研究室の大学院生・本村さん。
彼女は色恋沙汰には興味がなく、植物、特にシロイヌナズナへ一心に情熱を傾ける研究者の卵だったのです。
本当にいい人たちばかり出てくる物語で、読んでいてほっこりとしました。
登場するみんなを応援したくなってしまい、箱推しとはこういうものか…と妙な感想を抱いてしまいました。
著者のしをんちゃん自身も含めて、自分の好きなことに深く深くのめりこめる人はなんて素敵なんだ、と改めて実感した次第。
『愛なき世界』と言いつつ、愛、あふれてます。
日夜、研究に打ち込む研究者や学生たち。
図書館から彼らを少しでもサポートできるよう、私もがんばろう、と決意を新たにした年始の読書でした。 -
「知りたい、知りたい、知りたい」
みんなの情熱が本から溢れ出てきそうだった。
愛なき世界への愛と奇跡の物語。
主人公は植物に恋する女の子、本村さん。
植物の不思議、深さを教えてくれる。
愛おしく居心地のいい松田研究室。助け合い、議論し合う大切な仲間。
だけど、それだけじゃない。
みんなはライバルで、胸に秘めたプライドもあり、妬みもある。
仲間たちのうにょうにょした気持ち、私は彼らが大好きになった。
人間もやっぱり不思議で深くて愛おしい。
本村さんにとって、植物はアイドルであったり、箱入り娘であったり、何より「うちのかわいい子たち自慢」の文字を読んで、あぁ…言葉が出なくなりました。もうそれは愛だよ、愛!
松田の哀しい過去は苦しいね。
決して知ることのない彼の想い、たぶん救われることのない気持ち。松田先生好きや。
藤丸くんがちょっと苦手でした。 -
やばい、今日の午前中読み終えて浸ってたくせに、午後は「ボヘミアン・ラプソディ」見ちゃったからレビュー書くの忘れてた。
藤丸くんはいい人だね~フラれても本村さんの事見守ってあげてて。
植物に入れ込み過ぎてる女子は、どうしたら心開いてくれるのかしら。気長に待つしかないのかね~
やっぱり中盤の松田先生の親友の話は泣き所でしょう。
この本のように厚味がある本は感情移入もしやすい。読むのに躊躇しちゃいそうだけど、やっぱり大作ってこういう時いいなって思います。
しをんさん本当にうまい。
円服亭のオムライスとナポリタン、食べたいです。
三浦しをんさん、いいですよね〜!
図書館で必ずチェックしている作家さんです。
まだドラマ化とかはされてないみたいで...
三浦しをんさん、いいですよね〜!
図書館で必ずチェックしている作家さんです。
まだドラマ化とかはされてないみたいですよ。
ドラマ化が決まれば、原作との違いを見つける楽しみが生まれそうです(^_^*)