緑の花と赤い芝生 (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
3.26
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本棚登録 : 281
感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120051173

作品紹介・あらすじ

津村記久子さん大絶賛! 「自分で選んだ人生を生きようともがく、対照的な二人の二十七歳。正確で精細に描かれた彼女たちの痛みと選択は、同じ壁の前でうつむく女の人たちの手を取るはずだ」

専業主婦の母に育てられた、リケジョでバリキャリの志穂子。
厳しい教師の母に育てられた、家庭に重点を置く典型的女子の杏梨。
女としてのスタンスが異なる二人が、志穂子の兄と杏梨の結婚交わった時、彼女たちは何を思い動くのか?

感想・レビュー・書評

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  • 専業主婦の母に育てられたリケジョでバリキャリの志穂子と
    厳しい教師の母に育てられ家庭に重点を置く典型的女子の杏梨

    正反対な二人だったが、志穂子の兄と杏梨が結婚した事で密接に関わる事になってしまう。

    自分で選んだ道を信じて進んでいても
    選ばなかった方の道を思い悶々とする事は誰でもあるだろう。

    本著では志穂子VS杏梨だけではなく、それぞれの母親との軋轢も加わり
    終始ヒリヒリした描写が続きます。

    実の母親との激しい応酬は、その情景が浮かび胸が苦しくなる。

    27歳の女性二人のリアルな姿を微細に描いた、考えさせられる家族小説。

  • 女性が読んだ方が絶対共感湧くのだろうが(という感想自体が、この小説で訴えたい内容と相反しているのだが)、これオモロい!

    主人公は価値観や人生観が全く違う27歳の女性2人。嫁と小姑、理系と文系、理性と感情、見た目体裁を気にする派とやりたいことを一直線にやりたい派…。ことごとく価値観の違う2人が、ひょんなことをきっかけに一緒に住むことになり…。

    常日頃、生き方、価値観なんて多種多様で、個人個人のやりたいことをやればいいと思っている。自分の生き方に干渉されない限り、人のことをどうのこうのと言うてるのはヒマ人のすることで、そんな暇があったら自分のやりたいことを一生懸命やればいい。そう思っているし、だからこそ、ワイドショーだの週刊誌だの、それらを話題にする連中がキラいなのである。

    が、この物語では、したいことをすることで、いたくない場所からなんとか逃げ出したことで、他人の(とはいえ家族親族なのだから余計始末に負えない)生き方価値観に干渉する事になってしまったら…という状況を描いている。

    なんとか二人に、そして二人の母親にも自分の納得がいく、少なくとも自分で選んだ道を生きていってほしい。できれば、干渉を極力減らしてやってほしい。そんなことを願いながらページを繰っていた。

    後半、二人の境界線があやふやになっていく。そこが嬉しいような残念なような…。境界線があやふやになるってことは・・・自分の人生を生きていくためには、人の事に干渉しないことだけでなく、歩い程度、干渉に対して強く(というか鈍感に)なる必要がある…ってことを、表しているのかなぁ。

    主人公の一人、杏梨がブチ切れた時の関西弁が見事。なるほど、津村記久子が絶賛する小説やなぁ~

  • 同い年で正反対の義妹と兄嫁の女と女の話しかと思いきや、母と娘の話しでもあった。

  • 苦痛本。内容が薄っぺらなら描写も稚拙。登場する性悪な女達は個性が描ききれておらず、一人称のよう。筆者自身の投影か。

  • 「あたし、あんたみたいな女って大っ嫌い」だから、化けの皮を剥いでやりたかった。
    でも、こんなものが見たいんだったか…?
    専業主婦の母に育てられた、リケジョでバリキャリの志穂子。
    厳しい教師の母に育てられた、家庭に重点を置く杏梨。
    女としてのスタンスが異なる二人が。
    志穂子の兄と杏梨の結婚で突然交わった時、彼女たちは何を思い、動くのか?
    (アマゾンより引用)

    志穂子さんの気持ち、すごい分かる。
    杏梨さんみたいな人は私も苦手だ

  • 2人の対照的な女性の物語。皮肉を言う場面が多いが、皮肉の質が良いというか、読んでいて痛いところをつかれた..!という感じがして、笑ってしまう。例えば以下のような文が痛快だった。
    ーーーーーーーーー
    兄と連れ立って現れた彼女を見たとき最初に抱いたのは好き嫌いよりも先に、「顔を覚えられないかもしれない」という危機感だった。一度写真を目にしていたにもかかわらず、だ。万人に嫌われないために好感度で個性を塗りつぶしたような、この手の美人はかなり判別の難易度が高い。
    ーーーーーーーーー
    実生活でこんなことを言ったら大変なことになる。

  • 二年ほど前に読めないまま返却した本のリベンジ。伊藤朱里さんは『稽古とプラリネ』のジャケ借り以来かな。こちらも『稽古とプラリネ』と同じ鈴木久美さんの装丁。期待が高かった分読みにくく、あまり入り込めず、少し残念な読後感。

  • 立場も環境も価値観も違う2人の女性。お互い疎ましく思い、でも少しだけ憧れもあり。。ほんの少しだけ心が繋がる部分もあるけど、街で肩がぶつかり合う程度の繋がりに感じた。こういう2人が仲良くなるって現実難しいよねー。

  • 意外に面白い。2人の女性の葛藤。

  • 2020.06.15

    『きみは誰かのどうでもいい人』が面白かったので図書館で借りてみた。

    志穂子は、渋々とはいえなぜ新婚の兄の家に同居することにしたのか…いくら家族の意見があったとしてもそんなに嫌で関わりたくないならまずホテルに何日かでも滞在するとかマンスリーマンションとかもういい大人なんだしいくらでも方法はあるのに。わざわざ兄の家に同居っていう設定から違和感。

    そして志穂子と杏梨って名前は逆では。
    志穂子の母は我が娘に杏梨ってつけそうだし、杏梨の母は志穂子ってつけそう…名前にも違和感。

    一気読みしたけどちょっと設定がツメが甘くて期待外れ。

    キャラの違う目の上のタンコブ的な女同士のそれぞれの視点から進む話は面白かった。どっちの視点もわかるわかる、イライラ!の連続だった。この作者さんは女同士のあるあるを描くのがうまい。
    最後は2人でタッグ組んで兄をケチョンケチョンにしたら面白かったかも。

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著者プロフィール

1986年、静岡県生まれ。2015年、「変わらざる喜び」(「名前も呼べない」に改題)で、第31回太宰治賞を受賞。他の著書に『稽古とプラリネ』『緑の花と赤い芝生』『きみはだれかのどうでもいい人』『ピンク色なんてこわくない』がある。

「2022年 『名前も呼べない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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