ストア派の哲人たち セネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウス (単行本)

  • 中央公論新社 (2019年1月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784120051579

作品紹介・あらすじ

犬の哲学者とは?

樽の中で暮らす。。。
ネズミに学ぶ
奴隷から哲学者に!

「ストイックに生きる」ことは、自分に厳しいだけの生き方なのだろうか?キュニコス派のディオゲネスから、ゼノンらの初期ストア派、パナイティオスらの中期ストア派、ローマ時代の後期ストア派、すなわちセネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウスの思想を紹介。初期、中期、後期の特徴を分析し比較し、「ストイックに生きる」という意味を探る


第一章 自然にしたがって生きよ――キュニコス派

第二章 時代が求める新しい哲学――ストア哲学の誕生

第三章 沸き立つローマの市民――ストア哲学の伝承

第四章 不遇の政治家――セネカ

第五章 奴隷の出自をもつ哲人――エピクテトス

第六章 哲人皇帝――マルクス・アウレリウス
終 章 ストイックに生きるために

感想・レビュー・書評

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  • キュニコス派 ディオゲネス
    ストア派初期 ゼノンなど
    ストア派中期 キケロなど
    ストア派後期 セネカ、エピクテトス、マルクスアウレリウス

    4割くらいはセネカ、エピクテトス、マルクスアウレリウスでしょうか。

    それぞれの哲人の人生をざっくりとエピソードと格言を織り交ぜつつ紹介。んで誰が誰の師匠弟子で、(時代を超えて)誰の影響を受けていて、でもこういうところに違いがあんのよー、と親切に教えてくれながら進んでいきます。


    「どうせ全部借り物(死んだら終わりだし、人間は必ず死ぬし、しかも結構すぐ死ぬ)」

    ここで紹介される名言格言は多いんですが、私にとっては数多くの哲人が様々な表現で語ってくれても要はこれ↑かなと。

    全然話変わるんですけど。最近のマンションってとんでもないじゃないですか。値段。すでにたくさんお持ちの方にとっては笑いが止まらない状態なんでしょうけど。つい先日も麻布十番の三田ガー10階100平米の転売が10億で出てたんですよね。まだ入居始まってないですよね?あれ。確か2年くらい前の新築募集が3.8億とかの部屋。即転売で税金4割だとしても税引き後3億以上は確実に残ると思うんですよ。一撃、たった一部屋で3億ですよ?利益。手残りで。
    私はパーな上に種銭もないし投資センスもないし調べるやる気もないので貧困生活も仕方ないとは思うんですけど(強がり)、小学生の頃から厳しい塾行って晴れて中高一貫行ってさらに塾行って東大やら京大やら医学部やら行って就職は医者だ!キャリア官僚だ!外資金融だ!とか努力してきた人たちがね。そりゃ凄いけどだからといって2年くらいで手残り3億とかじゃないでしょ。給料。エリートサラリーマン(←清純派ポルノ女優みたいな表現ですよねコレ。誰もおかしいと思わないのかな。)とか言われたところでただの労働者だし。(その人たちが三田ガーなりWTRを買ってればさらにドンみたいなことですが)
    BTCとかもそうですけどー。
    「なんだよこれ。働く意味とかあんの?」とか思っちゃうわけなんですよ。他人事だけど。
    (マンションわらしべ長者の人達は銀行から住宅ローンを引くその与信のために働いてるって人も少なくないらしいですね。r>gって感じ?)

    でもね。

    哲人達が本を通じて私に言うんですよ。
    「三田ガーやWTRの次はパコ檜か?んで次はパーマン千鳥ヶ淵か?でやっぱ森ビルだろとか言うのかね君は。やれやれ。そんなことではどこまで行っても満足しないよ。君が幸福な日々を過ごしたいと願うのならば、やるべきことは幸福のハードルを下げることだよ。」と。くすん。

    ま。

    それもこれも数十年の短い短い人生。
    しかも脳が見せてる幻想。気のせい。と思えば。あいつだけなんであんなに明るいとこ飛べるんだ!と文句言っても全員ウスバカゲロウ(あいつも私もすぐ死ぬ)なわけだから。
    それにしても3億欲しい。
    マルクスアウレリウスにまで言われたらやっかむ気持ちも少しは落ち着きます。
    昨日と変わらぬ今日。何事もない。他人の記憶は勿論自分の記憶にすら残らない日々。でもそれこそが幸運なのだから。
    でも2億でもいいです。この際。

    本の中でも「多読より精度」とされているように、「老年について」「人生の短さについて」「自省録」あたりを買って繰り返し繰り返し読む方がよほどいいですよね。でも他の本も読みたいのよ。
    ワガママBOYだから。

  • ストア派の系譜、奴隷から皇帝迄多様な人々が師弟関係にある。真理を探究する者の魂に世俗の肩書きは気にならないのかも知れません。

  • 良い本ですね
    翻訳出来る人すごい

  • ストイックに生きるということについて。

    100分で名著の自省録はこの本を参考にしていたのかもしれない

    …ストア派によれば、正しく理性を働かせて行った行為が徳のある行為で、そうでない行為は悪徳だということになる。
    正しく理性を働かせて徳を持った状態、この状態こそが「幸福」な状態である。
    健康・美貌・財産・名声はそれ自体として考えた場合に、善でも悪でもない。そうしたものは外部的な条件にすぎず、それらをどのように用いるか、そしてそのためには理性を正しく働かせることが肝要である。どんな態度をとるかで善悪が分かれる。
    善を悪と見誤ったり過誤を引き起こし、知性の力を弱めるのは情念

    禅との違いは、禅は知を働かせることは悟りの妨げになると考えるが、ストア派の場合は知を働かせることによって可能となるとするところである。
    そうした状態の人間をストア派は賢者とか知者と呼んだ

    オイケイオーシス(親和性)というところからストア派の倫理学が築かれる
    動物はまずは自己保存への衝動を持ち、それゆえ自分を保存してくれるものに向かい、破壊するものを忌避するような生まれ持った傾向性を有する。生き物である限り、当然のことで本能に基づいて自己を守ろうとする。
    高次の倫理的な行為においては自己中心的ということにもなる
    子供を助けたとして、それは子供のためではなくむしろ子供を助けることが自分にとっては善き行為だから。それゆえ子供が助からなかったとしても、自分はその子供を救うために最善の努力をしたのであるから少しも悔やむ必要はないことになる。
    ーー人のためではなく、自分のために人助けしている。そう考えると見返りや結果は求めなくてすむ?

  • ストア哲学の入門本としてお勧めできる一冊.

    「哲学は外部にある何かを得ることを約束するものではない」
    「間暇は学びがなければ死に等しく,いける人間の墓場でしかない」
    「優れた裁判官は不正を罰するがこれを憎むものではない」
    「どんなことでも予期しているものにはその分打撃は少ない」
    「人々を不安にするのは事柄ではなく事柄についての思いである」
    「自分のものでないものを何一つ求めない」
    富や健康,名声そのものは善でも悪でもない.
    「心象よ,少し待っておくれ.お前は誰なのか,なんの心象なのかを見させてくれ.」

    ストア哲学はただ困難を耐え忍ぶを進めるんじゃなくて不退転の精神をもつこと

    精神的反脆さにつながる言葉の多いことよ.

  • あまり多くはないストア派に関する書籍だが、書店で見かけて気になって購入。

    代表的なストア派の哲学者であるセネカ、エピクテトスなどなど、彼らの思想とその背景を知ることができる。

    思ったよりも時代背景や哲学者の日々の生活の記載が多い。もちろん思想だけ切り取ってしまえるものではないのかもしれないが、あまり一般読者向けではないのかもしれないと思った。ただ、そうした人物伝と思想の解説は分けて記載されているので、ごちゃごちゃにはならない。

    あと終章を読むと大まかな思想の流れがつかめるので、ストア派初体験の自分はそちらを先に読んでから全文を読んだ方が良かった気もする。

    エピクテトスの時代を先取りしたような意識の捉え方や、発達理論の先駆けのような思想など、解説書の少ないストア派全般について知ることができた。

  • タイトル通り、ストア派の哲学者たちの人生、エピソード、格言などに的を絞った本。特にローマ帝国の後期ストア派の面々のドラマティックな人生は読んでいて面白い。思想についてはかなり簡単に触れるだけになっているけど、結構わかりやすいかも。巻末の参考図書リストを目当てに読んだんだけど、思ったより良かった。
    ただ、最後の人生の処世術的な部分の解説は繰り返しも多くてちょっと冗長に感じたかな。一般層向けの本だからこういう部分が必要なのかもしれないけど…。もうちょっとこの著者の思想部分の解説を読んでみたかった。

  • ストア派を体系的に学ぶのにおすすめ。ストア派の創始者といえばゼノンと言われるが、キュコニコス派のディオゲネスに起源を見て、前期、中期、後期に分けて話が進む。中期は分量が少なく、後期のセネカ、エピクテトス、マルクスアウレリウスにそれぞれ章をつかってハイライトを当てている。
    犬儒派、コスモポリタニズムから始まり、善と悪を個人の捉え方とする流れに面白みを感じた。

  • キュニコス派ディオゲネス、ゼノン、パナイティオス、ローマ時代セネカらの思想を各期毎に比較・紹介、ストイックに生きる意味を探る

  • 一目見て、私が求めていたものだと直感して購入。もともとストア哲学に関心があり、その、いかに生きるべきかを説いた、実践的な教説が気に入っていた。読むと、著者はストア哲学の新しい解釈を引っさげて本書を刊行したらしく、それがまた実に明瞭で、しっくり来る。どうもこの著者はギリシャ・ローマの教養のみならず、漢文学にも通じているようで、それが我々日本人に西洋の古典を分かりやすく教示する基盤となっていると感じた。私自身は論語を始めとして儒教に依拠していることもあり、著者の説くストア哲学と思想的に衝突するかと思いきや、その点も著者が日本的教養をかなり有しているおかげで、私にしても快くこの本を受容できた。これが正しい唯一無二の解釈だと思うのは行き過ぎだが、明らかに我々には恵み豊かな思想だと言える。

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著者プロフィール

京都大学文学部非常勤講師
1952年 大阪府生まれ
1985年 京都大学大学院文学研究科博士課程修了
2005年 京都大学博士(文学)
主な著訳書
 『新プラトン主義の原型と水脈』(共著、昭和堂)
 『イリソスのほとり—藤澤令夫先生献呈論文集』(共著、世界思想社)
  K・ヘルト『地中海哲学紀行』全2巻(共訳、晃洋書房)
 『ソクラテス以前哲学者断片集』1—3巻(共訳、岩波書店)
  K・カーク他『ソクラテス以前の哲学者たち』(共訳、京都大学学術出版会)

「2007年 『プラトンのミュートス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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