死にがいを求めて生きているの

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 1650
レビュー : 138
  • Amazon.co.jp ・本 (473ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120051715

感想・レビュー・書評

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  • 堀北雄介とみなみを取り巻くストーリー、海族と山族の対立、など全体的に次はどう関わってくるのだろうとワクワクして読めた。一方で、死にがいを求めて生きるというタイトルの描写については、生きがいと死にがいの明確な違いがイマイチ理解できないまま終わってしまった感がある。もう一度読み返せば理解は深まるのだろうか。いい形で死ぬために何か夢中になれるものを見つけて生きる、というのが死にがい?今を精一杯生きる中で自分が夢中になれるものが生きがい?どっちがよくてどっちがダメなの?どっちでもいいの?堀北の生き方は悪いの?むしろ堀北の生き方の方が多いのでは?と思ってしまう。自分は今、うつ病を経験し、〜がい、というものは不必要だなぁと考えている。働きがい、生きがい、新たに本著で死にがいを学んだが、結局は何かに依存しないと生きている意味を見出せないこと、仕事している意味を見出せないことになる。自分の生きがいは、死にがいは、働きがいは、何かを考えても仕方ないと思う。求めても仕方ないと思う。自分が自分として、今を、その日その時を精一杯生きること、生きること。著者からは、でも結局は人間はなにかと比較し対立し自分の居場所を見つけていくと言われそうだけど、〜がいがなくてつらいと思うのであればという条件はつくけど、求めた結果わからなくて見えなくてつらいのであれば、求める必要はないし、なにも考えず楽に生きられる努力をすればいいと思う。って書いている自分も、どこかで探してしまい辛い思いをすることは完全には無くせてはいないけど、それがなきゃ生きられないということではないということで、あればラッキーだし、なくても

  • 自分を救う生き方か
    自分の幸せのために生きる生き方か

    行動が先か、結論が先か
    何のために生きるのか
    生きがいとは?

    最後の終わり方や
    雄介の行動にモヤモヤは残るけど

    タイトルがなぜ「生きがい」じゃなくて「死にがい」なのか

    そして「海族と山族」伝承をもとに話が進んでいくのは面白かったです

  • 生きがいがあって、それが他者や社会に向いている人。
    生きがいはあるけど、それが他者に向いてない人。
    生きがいがない人。
    私の生きがいってなんだろう。価値観の違いや他者との対立からは逃れられない世界の中なのに、オンリーワンは多様性を求められる今。どう生きるのが幸せなんだろう。

    考えさせれられました。
    平成最後に読んでよかった。

    ナンバーワンではなくオンリーワンを求められる平成の生き方って、楽しいようで大変なこともすごく多いのだなと。

  • 生きがいがないと生きている気がしない。
    何かを成し遂げる人にならなければ生きている意味がない。
    絶えずそれを求めもがきながら生きている。
    そして今も、親友を看病することを生きがいとしてる。
    そんな生き方をしてる雄介と、それを見守る智也の長い付き合い。
    なんのために生きているのかと自問自答したくなる作品。

  • 人との間に順位をつけることをどんどん省かれて、危険だといわれる事柄をどんどん除去されて、ナンバーワンではなく、オンリーワンを目指せと強いられる。
    主人公たちは、こんな「ゆとり世代」という”平成”を生きてきた。
    それが間違えているとは思わないけど、何か違うと思ってきた。気持ち悪いなーって。
    だけど、この物語は平成だけのことではなく、普遍的な内容でもある。
    読んでいて、なんかしんどいなぁと思った。ゆとり世代の人たちだけではなく、どの世代にも共通する「生きがい」。誰かに認めてもらいたい、ここにいる自分を賞賛してほしい承認欲求。
    それらがこんなに人を苦しめる。手放すことができれば、それが幸せなんだけど。

  • 生きがいを見い出せない日々は、自分の存在価値だとか必要性について考えてしまう。自分の幸福だけを祈って生きる人生は物足りないですか。一番大切なもの、人達だけ守り抜けば許されませんか。
    自分が幸福でもないのに、誰かを幸せにしたいだなんて、滑稽ですか。外れていますか。
    人間は、幼き頃から、ある程度自分の役割に沿って生きていくのかもしれない、そう感じていた。子供の頃から貴方にしか割り当てられない立場があって、私にしか解らない居場所がある。それを覆すことはとても難しく、悩ましく、時に自分自身を辞めたくなる。
    飛び立ち残された後の殻は、もう不要なのでしょうか。
    私が存在していける社会に、笑って生きていける未来に、貴方はとても必要であって、出来れば害のある者は近付けたくない。それは皆同じ筈だけれど、そんなに都合良く世界は出来ていないから、私達は時に対立を繰り返しながらも自分自身で選ぶ手段を道を作って行くしかない。でもそれが簡単ではないから、私も貴方も苦しみながら生きているのではないか。
    答えの出ない難しいテーマであった。
    でも凄く心の中を見透かされた気になり、考えろ!と閉じられた瞼の裏側で、必死に何かを手繰り寄せようとしている自分がいました。

  • うなった
    うまいなあ
    平成どころか戦後生まれの婆さんにはとうてい分からない
    苦しみ
    競争ばっかさせられてつらかった学生時代
    私たちは分かり合えないのかなあ
    しかし
    うまいなあ 朝井リョウ

    ≪ ぐるぐると 対立の螺旋 平成に ≫

  • 平成を生きた若者の物語。
    学校では相対評価から絶対評価になり、成績の順位が公開されなくなり、自分の物差しを見つけなければならなかった若者たち。でも結局、多くの物差しなんて、競争や対立する中での差異でしか見つける事ができないっていう事に悩みもがく姿が読んでいてむず痒かった。
    「誰の目にも見える形で生きる意味を掲げていないといけないと不安な人が、誰かを攻撃する理由を手に入れる−これが一番怖い」

  • 死にがい=居場所を求めて、わざわざ対立を”発見”しアジテートするという痛さ、そして割とすぐその底の浅さを見破られる若者(と一部中年)のヒリヒリする描写が凄いし、少年は勿論、少女の内面の描き方にさらに円熟味を感じる。螺旋プロジェクト(海族と山族が対立しているというバースもの)の1つだとは知らずに読んだけれども、他の本も読んでみようと思う引力があった。

  • とにかく分厚い。4割読んでも、幼少期からの思い出が続くばかりで、ゴールが見えないのがもどかしい。
    別シーンを重ねながら感情がだぶるシーンは、本で読むより映像の方がわかりやすそうだ。
    個人的にはテンポがもっと早い方が好き。
    螺旋プロジェクトは大好きな伊坂さんの作品があるので、ついでに全て読んでみたい。

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著者プロフィール

朝井 リョウ(あさい りょう)
1989年、岐阜県生まれの小説家。本名は佐々井遼。早稲田大学文化構想学部卒業。
大学在学中の2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー、後年映画化された。
大学では堀江敏幸のゼミに所属し、卒論で『星やどりの声』を執筆。2013年『何者』で第148回直木賞を受賞。直木賞史上初の平成生まれの受賞者であり、男性受賞者としては最年少。『世界地図の下書き』で、第29回坪田譲治文学賞受賞。
その他代表作に『少女は卒業しない』、映画化された『何者』がある。

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