シーソーモンスター (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 1487
レビュー : 187
  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120051821

感想・レビュー・書評

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  • 海の民と山の民はいがみあう運命なのだ。

    壮大な"螺旋プロジェクト"の昭和(バブル)と近未来の2編。
    嫁姑問題のシーソーモンスターより、
    人工知能のスピンモンスターの方が好みかな。
    クセのある天才、中禅寺さんはまたどこかでお会いしたい。

    螺旋プロジェクトのほかの本も読みたいな。
    どんな海と山の歴史があったのか…

  • *我が家の嫁姑の争いは、米ソ冷戦よりも恐ろしい。バブルに浮かれる昭和の日本。一見、どこにでもある平凡な家庭の北山家だったが、ある日、嫁は姑の過去に大きな疑念を抱くようになり…。(「シーソーモンスター」)。ある日、僕は巻き込まれた。時空を超えた争いに―。舞台は2050年の日本。ある天才科学者が遺した手紙を握りしめ、彼の旧友と配達人が、見えない敵の暴走を阻止すべく奮闘する!(「スピンモンスター」)*

    伊坂氏らしい語り調を楽しく読みはしたものの、既視感が拭えない出来栄え。そこが伊坂作品と言えばそうなのですが。もちろん面白可笑しい展開はさすがでしたが、今回はお得意の伏線もあまりなかった印象。期待値が高過ぎたせいでしょうか…

  • シーソーモンスターはドラマの「奥様は取り扱い注意」を思い出すようで面白かったです。
    ですが、次のスピンモンスターはいまいち世界観に入り込めず…。
    終わり方も中途半端に感じてしまいました。

  • 2019.9.4

  • 2つの作品からなる作品


    1作品目は面白く、
    期待した2作品目はイマイチ


    1作品目の爽快感を期待してしまったからかな

  • 自分は伊坂幸太郎に期待し過ぎなのかもしれない

  • 伊坂さんの作品は、最近2本立てが多いような気がするが気のせいだろうか。
    1作目を読み終えて、2作目があると気づいたとき、パラレルワールドが頭をよぎった。パラレルワールドは面白いんだけど、今回はそれを望んでないんだが、と思ったら今回は過去と未来だった。

    1作目は「シーソーモンスター」、米ソ冷戦よりも恐ろしい嫁姑の争い。
    2作目は「スピンモンスター」、天才エンジニアが残した手紙に巻き込まれた配達人。

    1作目はどんでん返しもあり、本当に面白かった。スリルもあったし、アクションもあるし、あっという間に読めた。終わり方がいい。
    2作目は自動運転での事故。1作目が過去の話で、技術の発展の内容がリアルだっただけに、未来の技術の発展が描かれている部分は本当にそうなっているんだろうな、というわくわく感と怖さがあった。終わり方は少し不完全燃焼。でも、1作目の人物も出ているので、面白かった。
    絵本「無敵のカタツムリ アイムマイマイ」がいい味だしている。

    読み終えて、この本は「小説BOC」1~10号に渡って連載された、8作家9作品による壮大な文芸競作企画だってことがわかった。「シーソーモンスター」と「スピンモンスター」はそのうちの一つ。
    古代から未来までの日本で起こる「海族」と「山族」の闘いが描かれているらしい。
    これは他の本も読みたくなる。

  •  文芸誌『小説BOC』の創刊を記念して、8組の作家によって紡いだ「螺旋プロジェクト」の一作。
      2作目の近未来の『スピンモンスター』の感想
     人工知能「ウェレカセリ」の生みの親である寺島がメッセンジャー水戸直正にメッセージを渡して死んだ。水戸はそのメッセージを渡しに仙台まで中尊寺敦に会いに行く。寺島と中尊寺は情報工学部の大学院時代ともにバンド「ɤモコ」にはまった仲間だった。
    寺島が残したメッセージには「オッベルと像」とだけ書かれていたが、その謎を問くために絵本作家「アイムマイマイ」の著者に会いに行く。どうやらこの人は「シーソーモンスター」の嫁の方らしい。
     水戸の家族は追突事故で亡くなったが、相手の車の家族も一人残し亡くなった。残された一人がのちに警察官になった檜山景虎である。二人は奇しくも同級生となり、海と山の存在であるかのごとく対立しあっていた。
     中尊寺と水沢は、寺島の希望通り「ウェレカセリ」を破壊しよとするが、人工知能による情報操作によって中尊寺は警察に追われる立場になる。
     ネットを安易に信じてしまう我々は糸も簡単に情報操作された社会のなかで過ごしてしまっているのではないか。
     最後と場面で中尊寺が檜山と話した内容は、著者が読者に一番伝えたかったことなのではないかという気がした。

  • 対立をテーマにした螺旋プロジェクトによる作品。昭和の終わりが舞台のシーソーモンスターと、近未来が舞台のスピンモンスター。
    小気味よいテンポで進む物語はさすがの伊坂作品。小さな疑問や疑念を胸に生きる人類は、対立なしには過ごせないのか。感情を、どこまで操ればいいのか。便利とは。信用とは。一気に読み進めながらも、考えさせられるところも多く、それでいて読後感もよい。シリアスなシーンを軽いタッチで書く作者の手法にまんまと乗せられた感も。どちらも宮子の活躍が微笑ましかった。

  • シーソーモンスターとスピンモンスターの2部編成。

    2つに共通する、分かり合えない海側の人間と山側の人間。あり得なさそうで、でも自分にも当てはまる人がいて、実際そういう関係あるよなぁとしみじみ思ってしまいました。嫁姑問題のように、程良い距離を保ってれば、上手くいったのかもしれないなと思います。

    スピンモンスターに関しては、モダンタイムス的な怖さでした。最後は少しモヤっとしましたが、モダンタイムス好きだった方は好きかも。こういう、「いつか本当にそうなりそうで怖い…」という、じわじわ来る怖さを書くのが上手過ぎますね。心配性の伊坂さんだから、こういうこと思いつくんだろうな。

    全く別の話がどこかで繋がって、それがとっても気持ち良くて、また次も伊坂さんの作品を読みたくなります。

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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