蒼色の大地 (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
3.47
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本棚登録 : 170
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120051890

作品紹介・あらすじ

薬丸岳の新境地にして新たな代表作。
壮大なスケールで贈るエンタメ巨編!

一九世紀末。かつて幼なじみであった新太郎、灯、鈴の三人は成長し、それぞれの道を歩んでいた。新太郎は呉鎮守府の軍人に、灯は瀬戸内海を根城にする海賊に、そして鈴は思いを寄せる灯を探し、謎の孤島・鬼仙島にたどり着く。「海」と「山」。決して交わることのない二つの血に翻弄され、彼らはやがてこの国を揺るがす争いに巻き込まれていく。

友情、恋慕、嫉妬、裏切り――戦争が生む狂気の渦の中で、三人の運命が交錯する。

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5

    一九世紀末。
    かつて幼なじみであった新太郎、灯、鈴の三人は成長し、それぞれの道を歩んでいた。
    新太郎は呉鎮守府の軍人に、灯は瀬戸内海を根城にする海賊に、
    そして鈴は思いを寄せる灯を探し、謎の孤島・鬼仙島にたどり着く。
    「海」と「山」。
    決して交わることのない二つの血に翻弄され、
    彼らはやがてこの国を揺るがす争いに巻き込まれていく。


    薬丸さん初の時代小説!
    螺旋プロジェクトらしい。
    螺旋プロジェクトは、8組9名の作家陣が古代から未來までの
    日本を舞台にふたつの一族が対立する歴史を描いた競作企画です。
    全作品を通して読むと、物語が互いに繋がりあうそうです。
    でも、この一冊だけを読んでも楽しめました。

    この本は明治時代の瀬戸内海を舞台に、
    蒼い目の海族の海賊と大きな耳の山族の海軍の
    争いが描かれていました。
    人間の愚かさ…争わずにはいられない…。
    続いていく憎しみの応酬。
    これは、現代の様々な事柄を思い出させ、
    戦争を続けている国々や世界情勢にも通じると、
    考えさせられました。
    遺伝子に組み込まれた嫌悪感…。
    あるのかなぁ~あるとしたら怖いなぁ。

  • 螺旋プロジェクトのもの。明治時代の海賊と海軍の物語、そして、海と山の物語。新太郎と鈴は兄弟、灯は同じ村に住んでいた。時は進み、新太郎は海軍、灯は海賊となる。鈴は灯を訪ね、海賊の島・鬼仙島に行き、会おうとするが、海軍と海賊の戦いに山と海の戦いに巻き込まれてゆく。
    おとぎ話のように感じました。薬丸さんの作品とはだいぶ印象が違うかなあ(それが違和感? 驚き)。螺旋の一部だからかな。これを読むと螺旋を全部読みたくなったけど(いくつか読む予定ありだ)海と山の戦いを見ていると、生き物って…と寂しさを覚える。

  • 海と山の一族の争いのお話。
    色んな差別や戦いがあって今の時代がある。
    今の時代も差別や戦いは何でなくならないんだろう…
    著者の作品はいままで読んだものとは全く違うジャンルだっけど面白いかった!螺旋プロジェクトの一冊みたいなので他の本も読んでみたい。

  • 薬丸さんがファンタジー?と驚いたけど、BOC「螺旋プロジェクト」の一環だそうです。
    青い目の海の者と耳の大きな山の者の2対の人種が反目し合う、明治時代の日本が舞台です。
    古代から続く2種間の憎しみは凝りに凝り固まって狂気じみています。恨みの連鎖を断ち切ろうとする若者たちの葛藤が辛く、最後には泣けました。
    薬丸さんらしからぬ世界観ではありますが、十分に楽しめました。
    人は寂しく弱い生き物だから、一族や血縁に拘り結束を確かめ合う。そしていつか、戦争を引き起こす。
    2つの人種の姿は、この世界の総観です。

  • 螺旋プロジェクト読了4冊目。

    4冊も読むとすっかり設定に慣れてだいたい展開も予想できるようになるなという印象。
    他の作品で出てきた人物が登場するとニヤっとしてしまう。

    いままで読んだことのない作者の作品を読むきっかけになるのがこのプロジェクトの1番良いところのように感じる。
    残りあと4作。

  • 螺旋プロジェクト
    その一冊となる『蒼色の大地』

    「海」「山」対立する部族に翻弄される人たち。
    時代背景は、明治らしいが
    独特の世界観が描かれている。

    この世から争いはなくならない。
    そこに薬丸岳さんのメッセージが
    注ぎ込まれているのだろうが
    セリフなど、少し違和感もあった。
    今までの作品のように深読みせず
    エンターテイメントの一冊として
    サラッと読むには十分楽しめる。

  • 2019年48冊目。企画物なのでいつもの作風と違う点がどうなるかな、と思っていたけど、余計な心配でした。対立する種族の運命に縛られた人々が織り成す人間ドラマに感動。ラストは切ない、これも運命には抗えないということになるのだろうか。

  • 今度は海の者が海賊、山の者が海軍。戦争の危機をはらんだ中で、幼馴染の恋や友情、家族への愛を歌い上げている。

  • 螺旋プロジェクトのなかでも 一番おもしろかった

  • 7月-17。3.5点。
    薬丸岳には珍しい時代物。
    青い眼をした主人公。村八分にされ、忌み嫌われる。
    海賊一味に入るが、首領から眼をかけられる。
    一方幼馴染みの兄妹、兄は海軍に入り、妹は主人公へ会いに行く。絡み合う運命、対決するのか。

    さすがに薬丸岳、一気読み。スピード感あり、ラストも納得できるが、もう少しページ数があっても良い気がする。

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著者プロフィール

薬丸 岳(やくまる がく)
1969年生まれ、兵庫県明石市出身。1988年、駒澤大学高等学校を卒業。高野和明の『13階段』の影響で小説家を目指し、2005年『天使のナイフ』が生まれる。同作で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。日本推理作家協会現会員。
2016年『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞、2017年「黄昏」で第70回日本推理作家協会賞(短編部門)をそれぞれ受賞。その他の代表作として「刑事・夏目信人シリーズ」があり、2018年2月にシリーズ最新作『刑事の怒り』が刊行されている。

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