- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120052309
作品紹介・あらすじ
「どうしてちゃんとできないの? 他の子みたいに」
出奔した妹の子ども・朔と暮らすことになった椿。
勉強が苦手で内にこもりがちな、決して《育てやすく》はない朔との生活の中で、椿は彼を無意識に他の子どもと比べていることに気づく。
それは、大人としてやってもいいことなのだろうか――。
大人が言う「良い子」って、何?
女性共感率No.1作家・寺地はるなが、真っ正面から描き出す!
感想・レビュー・書評
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良い子の定義とはなんぞや?
ってお話しなんでしょうけどね
よくよく突き詰めて考えると親にとって良い子ってもう存在するだけで良いってことなんよなぁ
いずれにしろ子育て系のお話し読むと反省ばっかりで、気分悪いわ!(おい)
もう忙しさにかまけてという典型的なダメ父だったからなぁ
それにしてもすごいのは本作(あくまで自分が感じる)寺地はるなさんがどこにもいなかったなって思いました
ずーっと主人公の椿でした
寺地さんが書いたんじゃなくて椿が書いた物語でした(伝わる?)
憑依系の作家さんなんだねきっとってなんだ憑依系の作家さんって! -
子育て中の母親なので
読んでいて
そうなんだよねーと共感できるところも多々。
そして痛いところつくなーと
感じるところもありました
いろんな人がいて、
いろんな母親がいて
子育てに正解なんてない
もっと肩の力を抜いていいんだと
思わせてもらったり
もっと子どものこと受け止めてあげないとと
反省したり
読んでいろいろ考えさせられる作品でした。
最終的に何かが明確に変わっていったり
変化していくような話ではないけど
それがより子育てに正解なんてないってことを
示してるのかなと感じました
自分を見つめ直すために
たまに読み返すといいかもしれないです
主人公のような考え方は
とても好きで、
でもとても厳しい。
妹の気持ちも、彼氏の気持ちも
少しわかるなーと思いました -
寺地はるなさんの小説には、読んでいて快哉を叫びたくなるセリフが必ずある。
この本では主人公の椿が静原に言い放った
「わたしは、静原くんがうらやましいよ。さっきから完全に他人事じゃない。(中略)当事者にならなければ、責任もとらなくて済むもんね。よかったね、おしあわせにね」
が白眉。読みながら心で「やったあ!」と叫んだね私は。
ワンオペ育児のお母さんたちを最も追い詰めているのは、身近な人からのジャッジ、中でも本来なら当事者であるはずの夫からの、自らを当事者ではなく支援者と思い込み、その実傍観者に転じた夫からのジャッジなんだよ、という事がもっと広く知られて欲しいものです。
それにしてもこの椿さんはかっこいい女性だと思う。
ノリの悪さにかけては筋金入り。優しいんだけど他人への関心が薄い(ワイドショー的興味がない)。他人の失敗を眺めて自分の方がマシだと安心するのが浅ましい行為だと知っている。子どもに対しても誠実である。
こういう人に、私もなりたい。
女性の方はもちろん、男性にこそ読んで欲しいのですが、「これ読んで反省しろ!」と言いたくなるようなタイプの男に限って、読んでも自分のことだって気づかないんだろうなぁ。
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たぶん、初めての作家さん。
あっという間に読めて、とてもよかった!
わたしの良い子・・・「の」、がいい。
大人にとっての良い子、世間体での良い子。
誰とも比べることのない、わたしの良い子、がとてもいい。
主人公の椿のキャラクターに、ぞっこん惚れた!
痴漢やパワハラ上司にカツを入れるところ、
悩める友人に正直に対峙するところ、
恋人に対する真直ぐな思い、
なにより、自由奔放な妹を大切に思うところ、
もちろん、甥っ子の朔を全力で守るところ!
椿にとっては愛する人は皆、良い子なのだ!
朔に対して「感謝なんかしなくていい」という、
母のスペアであることも受け止め、
ただただ、無償の愛を注ぐ姿に、涙が止まらない。
ワンオペ育児でたくさんの悩める人がいる。
子供は、みんなの宝、地域や国の宝。
大人たち助け合いながら大切に育てるもの。
くすっと笑えて、スカッとして、暖かい気持ちになれた。
ほかの本も読んでみたい。 -
大人が言う「良い子」って、何?妹の子を育てる姉の話。実の子じゃない分、このテーマをより際立たせる。
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「ねぇ、良い子ってなんなんでしょうね。」
妹が生きているのに、甥を育てている椿。私は母親の代用品?不自由なことはいっぱいある。でも、私は不幸じゃない。
女の子しか育てていないので、『文字で表現しがたい泣き声』とか『「ぼく」から「おれ」への華麗な進化』とか面白かった。
悩みをパソコンで検索。子育てあるあるだ。
「一年生、勉強、苦手」
そして出てきたものが正解なのかまた悩む。
たぶん子育てに正解はないし、子育ての悩みはいつまでも尽きない。
「どうしよう」とか「わからない」とか「もういやだ」と叫びながら私は今でも子育てしてる。でも、私も不幸じゃない。
良い子と思った時にはたくさん「あなたは良い子」と言ってあげればいいんだ。
子育てについて久しぶりに考えた読書でした。-
けいたん♪
こんにちは♪
これはやっぱり自分の子育てを思い出さずにはいられないよね。
そしてまだまだ子育ては続く…永遠にだね(*´ー`*)けいたん♪
こんにちは♪
これはやっぱり自分の子育てを思い出さずにはいられないよね。
そしてまだまだ子育ては続く…永遠にだね(*´ー`*)2019/12/13 -
くるたん♪
こんばんは(^-^)/
うん、自分の子育てを思い出すね。
前にも言ったけど、私教育ママゴンだったからね。いい母親では...くるたん♪
こんばんは(^-^)/
うん、自分の子育てを思い出すね。
前にも言ったけど、私教育ママゴンだったからね。いい母親ではなかったな。
子育て終わらないわぁ…本当に永遠だよ(^_^;)2019/12/13
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「私の良い子」、書名からはわが子を溺愛する母親の物語かと思いましたが全く違いました。厳しく強くストイックに育てられた姉と、甘やかされ我儘に放任されて育てられた妹、この作品では、そんな妹が子育てを放棄し2歳の子供を置いて出て行ってしまい、その子を代わりに育てる姉の日常が描かれていきます。
自分とは違う育てられ方をした事を意識し、それぞれが相手の境遇を羨ましく思ってきた姉妹、出産はおろか結婚さえしていない姉・椿が奮闘する初めての『子育て』。いつしか我が子のように、手放す日々など考えられなくなっていくそんな葛藤の日々が淡々と描かれていました。
寺地さんの作品では、とても印象的なフレーズが登場するのがお楽しみです。『子どもの寝顔が数割増しでかわいいのは、見ている側の安心感と余裕によるものだ。』こんな達観したかのような視点、とても面白いと思いました。子育てとは、かくも苦しみと楽しみが表裏の世界、よくわかっていらっしゃると感じました。
この作品では『良い子』というものがなんなのか、このことも問われていきます。本文中16箇所出てくるこの言葉。『良い子』とは、何なのか?誰にとって良いのか?誰にとって良くあるべきなのか?大人が扱いやすい子が良い子なのか?
こんな事、真剣に普段考えたこともありませんでしたが、その一方で、良い子になるんだよ、良い子になりなさいといった言い方はごく普通にしてしまいます。あくまでその視点の元はそれを言っている自分自身の価値観上にあるという事実。価値観が異なれば『良い子』の基準も変わっていくという現実。
大きな事件もなく淡々と作品は終わります。ただ、朔の成長からそれぞれが得た何か、この何かが姉妹の未来を確実に変化させ、新たな歩みへの一歩を踏み出すきっかけとなったことは間違いないと思います。『子育て』とは人生の中での一つのきっかけなのかもしれません。寺地さんの興味深いフレーズの数々と共にとても印象的な作品でした。
そうそう寺地はるな2冊目に読んだから
言われて気づいたよ(°▽°)♪
メロパパは反省したんだね…
良いメロジジにな...
そうそう寺地はるな2冊目に読んだから
言われて気づいたよ(°▽°)♪
メロパパは反省したんだね…
良いメロジジにならんといかんな( ̄▽ ̄)
いつになることやら
いつになることやら