殿、それでは戦国武将のお話をいたしましょう-貝原益軒の歴史夜話 (単行本)
- 中央公論新社 (2020年5月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120053085
作品紹介・あらすじ
『養生訓』の著者として知られる貝原益軒(1630~1714)は、福岡藩に儒者・藩医として仕えた。博識多才で知られ、晩年に著した『朝野雑載』には戦国時代のエピソードが満載されている。本書は、そこに記された戦国武将に関する興味深い逸話を素材として、益軒が第3代藩主・黒田光之に千夜一夜物語風に語り聞かせるスタイルに仕立てた「戦国コント(小話)集」である。全42夜、登場する戦国武将は以下の通り。
織田信長/豊臣秀吉/徳川家康/徳川光圀/毛利元就/武田信玄/小早川隆景/森蘭丸/加藤清正/蒲生氏郷/明智光秀/今川義元/上杉謙信/藤堂高虎/石田三成/浅井長政/朝倉義景/竹中半兵衛/尼子勝久/大内義隆/黒田官兵衛/松永久秀/細川幽斎/伊達政宗/前田利家/福島正則/真田幸村/柴田勝家/龍造寺隆信/井伊直政/直江兼続/足利義輝/長宗我部元親/荒木村重/大友宗麟/豊臣秀頼/徳川秀忠/本多忠勝/黒田長政
感想・レビュー・書評
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福岡藩主・黒田光之に請われた貝原益軒が、毎夜、肩のこらない面白い歴史話をしていく、という形式の短編集。
逸話の元ネタは、貝原益軒の『朝野雑載』。
会話形式なので読みやすく、広く浅く、逸話を知ることができる。
巻末には、登場した戦国武将の略歴も載っていて、初心者向き。
本当に淡々と逸話を紹介していくだけなので、物語として引きこまれる感じではなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
貝原益軒が語る、戦国武将の千夜一夜物語風の小話夜話。
底本は『朝野雑載』貝原益軒/著。
39人の戦国武将の各6~9ページの小話が42話。
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康は2話ずつ。
各話は常套句で始まり、終わるパターン。
戦国武将小伝有り。
貝原益軒が戦国武将について、福岡藩三代藩主黒田光之へ
語る形式の、言わば、千夜一夜物語風の小話です。
職務の疲れを癒す眠る前のひと時、ちょっとした逸話で和ませて、
時には教訓含み、『養生訓』関連みたいな話を挟み、
殿様を眠りに誘うという感じで終わります。
荒木村重と織田信長の対立、千利休の亡霊に怯える豊臣秀吉、
頭頂部のツボに灸を据えるのを日課にしていた松永久秀の話等、
肩が凝らない歴史のエピソードで、江戸時代にはこのような
内容の話が伝わっていたと考えると、なかなか興味深いものです。
健康に気遣うこと、藩主としてのあるべき姿をも、貝原益軒に
さり気なく語らせています。
話の数は多いけど、現代文の小話なので、サクッと読めました。 -
数ページで1つ話が終わるので
気軽に読みやすい -
歴史にまつわるショートショートのまとめと言う感じ。
歴史好きなら知っているような内容も多いが、中学生などがとっつき始めるのにはちょうど良い。
それぞれの話の前後のお約束な会話、入りの説明っぽい光之の一言がムダな感じもしなくもないし、そもそも本文も誤植(親方ではなくお館orお屋形だよねー)とか、気になる点も多い(原文はそうなっているのかもしれないが)。まぁ、社内報の一連載エッセイとしてはちょうど良いのかもしれない。
一番参考になったのは最後の略歴だったというのはどうかな?と思った。 -
暇つぶしには面白い
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貝原益軒『朝野雑載』から戦国武将のエピソードを選りすぐり、掌編小説風に仕立てた「戦国コント(小話)集」。全42話を収録。
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期待度大きかった