殿、それでは戦国武将のお話をいたしましょう-貝原益軒の歴史夜話 (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 102
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120053085

作品紹介・あらすじ

『養生訓』の著者として知られる貝原益軒(1630~1714)は、福岡藩に儒者・藩医として仕えた。博識多才で知られ、晩年に著した『朝野雑載』には戦国時代のエピソードが満載されている。本書は、そこに記された戦国武将に関する興味深い逸話を素材として、益軒が第3代藩主・黒田光之に千夜一夜物語風に語り聞かせるスタイルに仕立てた「戦国コント(小話)集」である。全42夜、登場する戦国武将は以下の通り。


織田信長/豊臣秀吉/徳川家康/徳川光圀/毛利元就/武田信玄/小早川隆景/森蘭丸/加藤清正/蒲生氏郷/明智光秀/今川義元/上杉謙信/藤堂高虎/石田三成/浅井長政/朝倉義景/竹中半兵衛/尼子勝久/大内義隆/黒田官兵衛/松永久秀/細川幽斎/伊達政宗/前田利家/福島正則/真田幸村/柴田勝家/龍造寺隆信/井伊直政/直江兼続/足利義輝/長宗我部元親/荒木村重/大友宗麟/豊臣秀頼/徳川秀忠/本多忠勝/黒田長政

感想・レビュー・書評

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  • 福岡藩主・黒田光之に請われた貝原益軒が、毎夜、肩のこらない面白い歴史話をしていく、という形式の短編集。

    逸話の元ネタは、貝原益軒の『朝野雑載』。

    会話形式なので読みやすく、広く浅く、逸話を知ることができる。
    巻末には、登場した戦国武将の略歴も載っていて、初心者向き。

    本当に淡々と逸話を紹介していくだけなので、物語として引きこまれる感じではなかった。

  • 貝原益軒が語る、戦国武将の千夜一夜物語風の小話夜話。
    底本は『朝野雑載』貝原益軒/著。
    39人の戦国武将の各6~9ページの小話が42話。
    織田信長、豊臣秀吉、徳川家康は2話ずつ。
    各話は常套句で始まり、終わるパターン。
    戦国武将小伝有り。
    貝原益軒が戦国武将について、福岡藩三代藩主黒田光之へ
    語る形式の、言わば、千夜一夜物語風の小話です。
    職務の疲れを癒す眠る前のひと時、ちょっとした逸話で和ませて、
    時には教訓含み、『養生訓』関連みたいな話を挟み、
    殿様を眠りに誘うという感じで終わります。
    荒木村重と織田信長の対立、千利休の亡霊に怯える豊臣秀吉、
    頭頂部のツボに灸を据えるのを日課にしていた松永久秀の話等、
    肩が凝らない歴史のエピソードで、江戸時代にはこのような
    内容の話が伝わっていたと考えると、なかなか興味深いものです。
    健康に気遣うこと、藩主としてのあるべき姿をも、貝原益軒に
    さり気なく語らせています。
    話の数は多いけど、現代文の小話なので、サクッと読めました。

  • 数ページで1つ話が終わるので
    気軽に読みやすい

  • 貝原益軒が主君に武将の逸話を語る設定だが、それぞれに生き方の意味を説いている点が、単なる逸話集でない。

  • 歴史にまつわるショートショートのまとめと言う感じ。
    歴史好きなら知っているような内容も多いが、中学生などがとっつき始めるのにはちょうど良い。
    それぞれの話の前後のお約束な会話、入りの説明っぽい光之の一言がムダな感じもしなくもないし、そもそも本文も誤植(親方ではなくお館orお屋形だよねー)とか、気になる点も多い(原文はそうなっているのかもしれないが)。まぁ、社内報の一連載エッセイとしてはちょうど良いのかもしれない。
    一番参考になったのは最後の略歴だったというのはどうかな?と思った。

  • 暇つぶしには面白い

  • 貝原益軒『朝野雑載』から戦国武将のエピソードを選りすぐり、掌編小説風に仕立てた「戦国コント(小話)集」。全42話を収録。

  • 期待度大きかった

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著者プロフィール

山崎光夫
一九四七年福井市生まれ。早稲田大学卒業。放送作家、雑誌記者を経て小説家に。八五年『安楽処方箋』で小説現代新人賞を受賞。医学・薬学関係に造詣が深い。小説に『ジェンナーの遺言』『ヒポクラテスの暗号』『精神外科医』『風雲の人 小説・大隈重信青春譜』『小説曲直瀬道三 乱世を医やす人』など多数。ノンフィクションに『東京検死官』『逆転検死官』『戦国武将の養生訓』『薬で読み解く江戸の事件史』『胃弱・癇癪・夏目漱石 持病で読み解く文士の生涯』など。九八年『藪の中の家 芥川自死の謎を解く』で第十七回新田次郎文学賞を受賞。

「2023年 『鷗外青春診療録控 本郷の空』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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